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タモキシフェンの副作用

[管理番号:7433]
性別:女性
年齢:50歳
病名:右乳がん
症状:発熱

はじめて質問させていただきます。

よろしくお願いいたします。

ステージ1
ルミナールA
2019年3月に手術、
4~5月に放射線治療、
6月(上旬)日からタモキシフェン服用。

閉経前です。
飲み始めて今日でちょうど1週間です。

服用3日目の夜に首から耳、頭にかけて熱くなりジンジンするようなほてり感がありました。
副作用のホットフラッシュがもう現れたのかと思い様子をみていました。
汗はほとんど出ず、頭に熱がこもっているような感覚です。
ホットフラッシュは急に起きたり治まったりするものかと思っていましたがその症状が一晩続き、次の日も一日中首から上がずっとジンジンと熱く、検温すると37.5でした。
一日の中でもすごく頭が熱い時と少し楽な時はあります。
熱のせいもあるのか体がだるく半日寝込みました。
それから3日間熱は下がらず(37.0~37.6)同じような状態が続いたので本日主治医に相談しました。
すると、それだけの症状が出るのなら明日から薬をやめて1週間後に診察に来てくださいと言われました。
体はしんどいですが薬を中断することに不安を感じています。

①私の症状はタモキシフェンの一般的な副作用ではないのでしょうか?飲み始めてすぐに私のような症状の方はいらっしゃいますか?
②1週間後の診察でタモキシフェンが中止になる可能性はあるでしょうか?
血液検査+休薬して症状が治まるかどうかを確認すると主治医は言っていました。

どんな場合に中止になりますか?
閉経前なのでタモキシフェンしか選択肢がなく、このまま治療を続けたい気持ちです。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「術後補助療法」は、あくまでも「再発予防」であり、(治療しなければ)いずれ命を脅かされることになる「再発治療」とは異なります。
つまり、術後補助療法では「日常生活に不便の無い範囲内」で行われるべきなのです。

「①私の症状はタモキシフェンの一般的な副作用ではないのでしょうか?
飲み始めてすぐに私のような症状の方はいらっしゃいますか?」

→感じ方は「人それぞれ」ですが…

 副作用の種類としては「典型的」とも言えます。

「②1週間後の診察でタモキシフェンが中止になる可能性はあるでしょうか?」
→中止というより「休薬」でしょう。

 「休薬して症状が治まるかどうかを確認する」→(治まったら)再開
 それでいいのです。

「どんな場合に中止になりますか?」
→休薬後の再開でも上手くいかない場合です。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

タモキシフェンの副作用
性別:女性
年齢:50歳
病名:右乳がん
症状:

先日はご回答ありがとうございました。

タモキシフェンの副作用と思われる症状(首から上が1日中熱い、37度台の発熱、身体がだるい)は休薬2日後頃から軽くなり始め、7日後にはすべての症状が治まりました。
受診し、血液検査も異常なしでしたのでタモキシフェンを再開できると思っていたのですが、主治医から中止しましょうと言われました。
もう一度チャレンジさせて欲しいとお願いしましたが「副作用が1度目より強く出る場合もあるのだから危険です」とのこと。

今後は『無治療』か『リュープリン単独』を提案されました。
どちらにしても閉経すれば閉経後のホルモン療法が出来るからそれまでの期間、どちらかを選べばよいと言われました。
リュープリン単独で効果はあるのか尋ねると「あるよ。
昔はリュープリンだけしてた時代もあったよ」と言われました。
私は無治療になるのが恐怖なのでリュープリン単独を希望しました。

しかし帰宅して少し冷静になると様々な疑問と不安が出てきました。

・リュープリン単独という治療法はガイドラインにも載ってない。

・そもそも私の年齢、病理の内容から、タモキシフェン+リュープリンではリュープリンの上乗せはほぼないのにリュープリン単独に意味があるのか。

・リュープリンで閉経状態にするということは、閉経後の人が無治療でいる状態と同じなのではないか。

①リュープリン単独で再発予防の効果はあるのですか?あるとすればタモキシフェン単独に比べてどれぐらいの違いがありますか?
②リュープリンをしている間に閉経しているかどうかは血液検査で判断できるのですか?閉経がわかれば速やかに閉経後のホルモン療法に切り替えたいです。

③田澤先生ならどのような治療法をすすめますか?

病理検査結果
充実腺管がん
腫瘍径 8mm×6mm
リンパ節転移 0/2
エストロゲン受容体 100%
プロゲステロン受容体 100%
組織学的異形度 2
脈管浸潤 なし
HER2 0
Ki67 12%

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

この回答は「あるあるQ]の『タモキシフェン、リュープリン(LH-RHagonist)について気になる方は『Q&A 7329 タモキシフェンの効果』をご参照ください。』に記載しています。是非、ご一読を。
 ♯ついでに『ホルモン療法の基本  薬剤には厳格な「適応」があることを、まずはご理解ください。』もご一読を(これも「あるあるQ]です)

「リュープリン単独で効果はあるのか尋ねると「あるよ。昔はリュープリンだけしてた時代もあったよ」と言われました。
→まさに「昔」の話です。
 

「①リュープリン単独で再発予防の効果はあるのですか?」
→殆ど無いでしょう。

「②リュープリンをしている間に閉経しているかどうかは血液検査で判断できるのですか?」
→リュープリンを中止しないと解りません。
 ★実際は(年齢的に)「そろそろ閉経かな?」と思ったら「リュープリンを休止して、3か月以上経ってからエストラジオールを測定」しないと解りません。

「③田澤先生ならどのような治療法をすすめますか?」
→前回、回答したように…

 リトライです。
 「副作用が1度目より強く出る場合もあるのだから危険」というのは、アレルギー反応(特にドセタキセルによるアナフィラキシーなど)での話です。
 (アレルギーではない)副作用については「危険」にはあたりません。