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波及度

[管理番号:1189]
性別:女性
年齢:47歳
いつも先生のQ&Aを勉強させていただいています。悩める乳癌患者の支えになって下
さりありがとうございます。毎日お疲れですよね。感謝するばかりです。
私の通っている病院は皆さんのように波及度を患者に教えてくれたりしない病院です。
リンパ転移の有無はきいていますが、血管やリンパ管に波及していたかどうか、全く
わかりません。私の癌は、胸の左右の間近くにあり、手術の際に執刀医から、筋肉の
ほうにかかっていたから、術後痛みが脂肪のところより強いかもねと言われました。
今でも痛みがあります。腫瘍は1.8で、リンパは、センチネルに1つ転移が、あった
ので13個追加で郭清したというこてで、二の腕の感覚が、二ヶ月後の今も戻りません。
筋肉にかかっていたから、血管やリンパ管にも波及しているでしょうか…。
執刀医が、私の手術後、転院して、代わりの先生には気難しい人で、質問しずらいです。
東京に住んでいたら、先生のところにすぐ、相談に行きたいですが、日本の端に住ん
でいてそれも叶いません。
ルミナールAで、ノルバテックスとリュープリンで治療しています。
放射線治療も真ん中にも当てるので、右胸の手術でしたが、左にできたら、放射線治
療が、難しくなるみたいで…。真ん中近くにできると、乳房の中にできる場合より大
変なのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「血管やリンパ管に波及していたかどうか」
⇒「脈管侵襲」といいます。
 血管侵襲があれば血行性転移があるという訳でもなく、リンパ管侵襲があればリン
パ節転移がある訳ではありません。
 「脈管侵襲」にあまり拘らない方がいいです。

回答

「胸の左右の間近くにあり、手術の際に執刀医から、筋肉のほうにかかっていた」
⇒これは乳腺の「内側ぎりぎりから発生」したため「皮下脂肪の薄い」部分なので
「大胸筋に接していた」のでしょう。
 乳腺の端になると、「皮膚にも筋肉にも近い」のです。
 
「筋肉にかかっていたから、血管やリンパ管にも波及しているでしょうか」
⇒それは関係ありません。
 「血管やリンパ管への侵襲」は「乳腺間質」でおこるのです。
  大胸筋とは関係ありません。
 
「放射線治療も真ん中にも当てるので、右胸の手術でしたが、左にできたら、放射線
治療が、難しくなるみたいで…。真ん中近くにできると、乳房の中にできる場合より
大変なのでしょうか?」
⇒そんな事は無い筈ですが
 放射線照射は「全乳房照射」なので「腫瘍が乳腺のどこにあっても」照射範囲は同
じ筈です。
 ただ「端」にあるので、そこまで「きっちりと照射範囲にいれる」必要があり、多
少左にも影響が出る程度です。
 それ程心配はありません。