[管理番号:4216]
性別:女性
年齢:47歳
はじめまして。
不安になると読ませていただいております。
本日針生検の結果、早期の非浸潤ガンと診断されました。
しかし、MRI画像より範囲が広いので全摘か部分切除(術後放射線治療)と言われました。
部分切除でも乳頭を残せないとのことだったので再発の可能性のない全摘出で構わないかと思い始めております。
ことのはじめは一昨年の年末、左乳頭より分泌物があり区の検診を2月末に受け、マンモグラフィーをした際に血性分泌があり細胞診の結果良性でエコーで石灰化もないことから半年後に再検査。
その際にも石灰化等は見当たらないが分泌があったので大学病院を紹介されました。
大学病院では、マンモグラフィー、エコー、細胞診では良性で乳管内乳頭腫とのことでした。
ただ周りに悪いものがあることがあるとMRIをしました。
そして、MRIで濃くうつっているところがあるとのことでエコーで確認して針生検して本日に至ります。
質問は、私的には命が助かるのであれば全摘出でも構わないのですが、他に手段があるのかどうかです。
乳管ぞうえいはしておりません。
した方が確実な判断ができますでしょうか?
手術は2月末の予定です。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
残念なことは「昨年の2月に血性分泌(単孔性ですね?)」が有った時点で、当院を受診していたら…
乳管造影⇒乳管区域切除 という流れで「究極の早期発見」となった筈です。
それを「超音波で所見がない」⇒「無駄な経過観察」⇒「大学病院では、お決まりのMRI」(大学病院にしては、「非浸潤癌の状態で診断できた」ことは、まだ幸いだったとも言えます)
「私的には命が助かるのであれば全摘出でも構わないのですが、他に手段があるのかどうかです。乳管ぞうえいはしておりません。した方が確実な判断ができますでしょうか?」
⇒画像診断をみていないので、判断は必ずしもできませんが…
「部分切除でも乳頭を残せない」と言う見解に問題がありそうです。
もしかすると「乳頭分泌がある=乳頭まで癌が拡がっている=乳頭を残せない」などという「誤った考え方」をしているのかもしれません。
○乳癌は乳管内にできる(大部分の乳管癌)のだから、「血性分泌自体は、何ら不自然なものではなく、乳頭まで拡がっている根拠には全くならない」のです。
それは「乳管造影」することで、乳管の「どのあたりから病変があるのか?」解れば、乳頭自体は大丈夫か確認できます(ただ、通常は乳頭そのものまで癌が拡がっていることは殆どありません)
問題は、「針生検している」ので「乳管が破壊されて、乳管造影ができなくなってしまっている可能性がある」ということです。
分泌は続いていますか?
質問者様から 【質問2】
お忙しい中ご回答くださいましてありがとうございます。
今になって思えばなぜもっと早く先生のところで診ていただいていればと悔やむばかりですが、今は前を向くしかありません。
先生からのご回答に乳頭を残せるのではないかとありましたことから、今さらですが先生に診ていただけないかと考えております。
分泌については、正直こわくて自分で絞ったことがなく、下着に着くことで確認しておりました。
針生検は12/21に行い、下着には着いたり着かなかったりでしたが、年明けには数日間毎日着き、
ひどくなったのかと思いましたが、ここ数日は着いておりません。
後で確認したいと思います。
針生検で乳管が破壊されてしまうとは知らずにおりました。
乳管造影ができなければ診断は難しいでしょうか、
来週大学病院の予約が入っているので、画像など必要なものがありましたら聞いてこようと思っておりますが、2月末の手術より前に先生からご判断いただくのは難しいでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
再質問管理番号:
再質問タイトル:早期乳ガンと診断されました
田澤先生から 【回答2】
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再質問をする場合は、質問をするページの「管理番号(再質問管理番号)」を入力してください。
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こんにちは。田澤です。
内容はわかりました。
管理番号の記載がないですが、4216で間違いないですね?
ご本人が問題にしているのは「乳頭を残せるか?」という点だとします。
その場合、「乳管造影」できれば一番確実ですが、(針生検していることで)「もしそれができなかった場合はどうするか?」
⇒画像診断を参考にするしかありません。
前回の内容『部分切除でも乳頭を残せない』という表現からは…
(逆に言えば)「部分切除はできる程度の拡がり」ということだと解釈します。
それであれば、乳頭を残せないという(前医の判断が)「乳頭分泌がある=乳頭を残せない」など「全く馬鹿げた解釈」なので、乳頭は残せるように思います。(ただ、実際に画像を見ていないので断言はできません)
「2月末の手術より前に先生からご判断いただくのは難しいでしょうか。」
⇒可能です。
(前医での)「MRI」と「組織診の結果」「超音波所見(どこから非浸潤癌が出たのかは重要)」があれば大丈夫です。
希望される場合には「秘書メール」してください。
秘書室へメールは、
各ページの右上にある 「秘書室へメール」からご相談ください。
もしくは、こちらのリンクをクリックしてください。
質問者様から 【質問3】
田澤先生おはようございます。
お忙しい中申し訳ございません。
一度手術の日程をご提示いただきましたのに
子供たちの入試や合格発表など日程が立て込んでいることからお断りしてしまいましたが、その後江戸川病院では部分で入院期間が2泊3日と知り、
前病院では4~7日と言われていたので確認もせずお断りしてしまったことをとても後悔しております。
まずはお約束の日に伺ってお話させていただこうと思っております。
質問はここのところ胸や腕、背中まで痛く感じるのは
よく他の方が質問されている回答の通り心配するものではないでしょうか?
また先日の先生のコラムで読ませていただきました
溶ける糸で接合しテープを貼り
術後翌日退院は部分切除可能な場合にはすべての人に当てはまるケースなのでしょうか。
また左胸の場合術後の放射線治療で心臓に影響を与えることがあるとネットで見たのですが先生はどうお考えでしょうか。
お忙しい中お手をわずらわせて申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
「まずはお約束の日に伺ってお話させていただこう」
⇒「乳管造影だけ行う」ということですね。
了解しました。
「ここのところ胸や腕、背中まで痛く感じるのはよく他の方が質問されている回答の通り心配するものではないでしょうか?」
⇒そんな病気はありません。(それは医師であれば、誰でも知っていることです)
「溶ける糸で接合しテープを貼り術後翌日退院は部分切除可能な場合にはすべての人に当てはまるケースなのでしょうか。」
⇒勿論です。
私は例外は嫌いなのです。
ちなみに当院で手術をして「退院延期となった人」はただ一人もいません。(それは私がプライドをもっていることです)
♯「退院後の感想」などで「入院期間が5日間」とかになっている人は「保険の関係で、予め希望されていた」ケースだけです。
「また左胸の場合術後の放射線治療で心臓に影響を与えることがあるとネットで見たのですが」
⇒今まで温存乳房照射で「何千人も温存照射の人を診てきましたが」そんな人はいませんでした。
それが答えです。
○私はそもそも他の医師と比べられる事自体、不本意です。(経験が圧倒的に違うのです)
乳管造影なら、乳管造影だけ行いますので御心配なく。