[管理番号:6049]
性別:女性
年齢:35歳
田澤先生はじめまして。
いつもこちらのサイトで勉強させて頂いてます。
そして不安な時の心の支えになってます。
今回分からないことがあったので質問させてください。
経過
2ヶ月前健康診断のエコーで両側嚢胞を指摘され、一年後経過観察の結果が出ました。
気になったので乳腺クリニックを受診。
マンモは異常なし。
エコーは右側の嚢胞問題なし(2ミリ真っ黒な楕円形)。
左内下(生理前は必ず痛む所です)の嚢胞の大きさは5ミリ。
形はほぼ楕円形(右のように綺麗ではありませんでした)で全体的にグレーがかっており、主治医にネバネバしたものだとこう映ると言われ穿刺吸引細胞診をしました。
一週間後結果はクラスII。
結果は嚢胞ではなくネバネバしたしこりのようなものと説明され、半年後に来院するよう言われました。
質問です。
1.細胞診とはどのくらいの正診率なのでしょうか?
2.エコー画像だけでネバネバしている等判断できるのでしょうか?
良性の疾患でこのようなものもありますか?
3.結果がでてから色々調べてみると、粘液癌というものがでてきました。
比較的稀な癌とありましたが、粘液癌の所見はこのようなものなのでしょうか?
4.確定診断を考えていますが、どの検査を選択するのがベストですか?
(癌の種類によっては適さない検索方法もあると拝見しました)
5.少ない情報からですが、悪性の可能性はどの程度だと思われますか?
6.もし悪性の可能性が大きそうなら、確定診断から先生にお願いしたいのですが、結果が出るまで何回の来院が必要ですか?((東海)県から伺いたいと思います)
細胞診の結果が出るまでの一週間、不安から様々な身体の不調が出てしまい、やっと結果が出ても不安の残るものとなってしまいました。
半年後の経過観察と言われましたが、経過観察は不安が続き、悪性だった場合「あの時ならもっと早期だったかも」と後悔が残りそうです。
先生の仰る早期の確定診断の必要性を実感しました。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「1.細胞診とはどのくらいの正診率なのでしょうか?」
⇒人それぞれです。 『今週のコラム 105回目 「前医で細胞診良性」を信じられない私をご理解ください。』をご一読を。
「2.エコー画像だけでネバネバしている等判断できるのでしょうか?」
⇒さらさらした(明らかな)液体なのか、固まったもの(濃縮嚢胞)なのか、その中間的なものなのか? 大体検討つきます。
「良性の疾患でこのようなものもありますか?」
⇒MLL(mucocele like lesion)もしくはmucous cystなど
「比較的稀な癌とありましたが、粘液癌の所見はこのようなものなのでしょうか?」
⇒粘液癌は(細胞成分が多く)むしろ「通常の腫瘍」のような所見となります。
「4.確定診断を考えていますが、どの検査を選択するのがベストですか?(癌の種類によっては適さない検索方法もあると拝見しました)」
⇒「嚢胞所見」でクラス2ならば確定診断は不要と思いますが、(嚢胞内腫瘍を疑い)どうしても確定診断するなら「外科的生検」が望ましい。
「5.少ない情報からですが、悪性の可能性はどの程度だと思われますか?」
⇒クラス2は良性です。
ほぼ無いと思います。
「6.もし悪性の可能性が大きそうなら、確定診断から先生にお願いしたいのですが、結果が出るまで何回の来院が必要ですか?(愛知県から伺いたいと思います)」
⇒悪性の可能性は大きくはありません。
もしも「嚢胞内腫瘍を疑い外科的生検」をするなら2回です。(2回目が局麻手術)