[管理番号:7214]
性別:女性
年齢:27歳
病名:
症状:2cm×2cmのしこり
はじめまして。
乳腺科に通うようになってからここのQ&Aに大変助けられています。
はじめて質問させていただきます。
片胸の内側、外側にどちらも2cm×2cmほどのしこりがあります。
先に内側のしこりをコア針生検で調べたところ、良性葉状腫瘍の診断がされました。
その後、外側のしこりをバコラ生検をしたところ線維腺腫との診断が出たので(部分的に分葉構造がみられますが、提出された検体では間質の細胞密度は疎で、葉状腫瘍の所見はみられません。
とありました)、
内側もやっぱり線維腺腫かもしれないと言われそちらもバコラ生検をして現在その結果を待っている状態です。
かかりつけの先生いわく、バコラ生検で出る診断結果(葉状腫瘍であるか線維腺腫であるか)はほぼ確実とのことでしたが、ここのQ&Aをいくつか読んで疑問に思っています。
エコー、MRIも撮りましたが画像では判断がつかないようです。
検査以前から痛みがあるのと存在感が気になるので、結果がどうであっても摘出を希望する予定ですが、葉状腫瘍と線維腺腫ではマージンを取るか取らないかの違いが出るのかなと思ったので悩んでいます。
結果がどうであっても、内側外側ともに葉状腫瘍の可能性はあり、どうせ摘出するのであれば両方ともマージンをつけて摘出したほうがよい、
という認識で間違ってないでしょうか。
またコア針生検で葉状腫瘍との診断が出ている場合、バコラ生検で線維腺腫の診断が出たとしても実際は葉状腫瘍という確率は高いのでしょうか。
本来ならば検査結果をすべて待って質問するべきですが仕事の都合上なるべく早く手術を受けたいので、このタイミングで質問をさせていただきました。
どうぞ宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
メール内容を読みましたが、術前組織診(バネ式であれ、MMTEであれ)による「線維腺腫と葉状腫瘍の鑑別に限界がある」という理解は正しいです。
それらの検査で確認できるのは
1.癌ではないという除外診断
2.(葉状腫瘍だとしても)悪性ではない(境界悪性の可能性も低くなる)
「結果がどうであっても、内側外側ともに葉状腫瘍の可能性はあり、どうせ摘出するのであれば両方ともマージンをつけて摘出したほうがよい、という認識で間違ってないでしょうか。」
⇒まさに、その通り。
「またコア針生検で葉状腫瘍との診断が出ている場合、バコラ生検で線維腺腫の診断が出たとしても実際は葉状腫瘍という確率は高いのでしょうか。」
⇒確率が「高い」というと弊害があります。可能性が「ある」という認識となります。