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精密検査待ち 不安です

[管理番号:5596]
性別:女性
年齢:46歳
田澤先生
お忙しい所大変申し訳ありません。
人間ドックで要精密検査となり、来週提携病院での精密検査待ちですが、大変不安な日々を過ごしております。
どうぞよろしくお願い致します。
一年前はマンモグラフィー、エコー共にカテゴリー1 で異常なし。
昔から乳腺がゴリゴリとしていて、乳腺症の気がある、感じと言われた事がありますが、その都度問題にはならず、今回初めて引っかかりました。
自己チェックではどれがシコリが乳腺なのかわからないです。
そして今回、
マンモグラフィー カテゴリー1
エコー カテゴリー3 病変の疑いあり 左ー乳腺腫瘤と記載があり、精密検査を受けてくださいとコメントがありました。
あれから気が気でなく、心臓がバクバクしてしまいます。
乳がんプラザを読ませて頂いて勉強を始めました。
同じような境遇の方を探したのですが、マンモグラフィーで異常が出てもエコーではないと言う方の方が多く、私のように、マンモグラフィーでは異常がないけれど、エコーで(しかも嚢胞ではなく腫瘤で)カテゴリー3 と言う方はあまり見つけられませんでした。
そこで質問させてください。
①先生、私のこの結果はどう言う意味がありそうでしょうか?
癌である可能性は高いですか?
②また、精密検査の時に細胞診や組織診をと言われなくても自分からお願いしようと思っていますが、良いものでしょうか?またお願いするとすれば針生検とマンモトーム生検、どちらでしょうか?
親しい友人を乳癌で亡くし、恐怖です。
どうぞよろしくお願い致します
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「マンモグラフィーで異常が出てもエコーではないと言う方の方が多く」
⇒これらのケースは、「99%異常無」となります。
 ☆重要な事は「マンモは存在診断(腫瘍があるかどうか?)」であり、「エコーは(存在診断もマンモより遥か上であり、その上)質的診断(腫瘍があることは前提であり、その腫瘍を評価する)」なのです。
 つまり、「エコーをした時点で、マンモは無意味(石灰化だけは除く)」となり、
「エコー診断のみを重要視」すべきなのです。
「私のように、マンモグラフィーでは異常がないけれど、エコーで(しかも嚢胞ではなく腫瘤で)カテゴリー3 と言う方はあまり見つけられません」
⇒実際には、(マンモとエコーを同時に行うと)「非常に、しばしば有るケース」
(寧ろ、最も多いパターン)なのです。
 ☆例えば…
  腫瘍径5mmであれば、「マンモで見えないのは当たり前」であり、「エコーでのみ検出可能」となります。
「先生、私のこの結果はどう言う意味がありそうでしょうか?癌である可能性は高いですか?」
⇒癌の可能性は低いです。
 エコーは(存在診断と同時に)「質的診断」です。
 カテゴリー3ということは、あくまでも「良性所見」となります。(最も多いのは
「線維腺腫、乳腺症」となります)
「②また、精密検査の時に細胞診や組織診をと言われなくても自分からお願いしようと思っていますが、良いものでしょうか?」
⇒その方がいいです。
 やはり、注目すべきは(マンモはこの際どうでもいいのですが)「エコーで去年に無かった」という事実です。
  この場合には
  1.単なる見逃し
  2.(本当に、昨年は存在しておらず)新たな所見
  上記1か2となります。
  (1であるという確証を得る事は不可能なので)念のため2である可能性を考えるべきです。
   つまり(2であれば)「40代後半で、新たにできた腫瘍」ということになります。
   それであれば、「当然、組織診すべき」なのです。
「またお願いするとすれば針生検とマンモトーム生検、どちらでしょうか?」
⇒これは(トップページの)『腫瘤非形成性病変』を参照してください。
 病変が「均一(金太郎飴のようにどこを切っても一緒)」なのか、「不均一(これを腫瘤非形成性病変といいます)」なのか? それが重要です。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

精密検査待ち 不安です
性別:女性
年齢:46歳
田澤先生
先日はお忙しい所、御回答下さり本当にありがとうございました。
精密検査に行って参りました。
人間ドックで引っかかったエコーでのカテゴリー3 の初見は、はっきりとした丸い腫瘤ではなく、もやもやとした物でした。
ひきつれと呼ばれる物が見られた為、との事です。
多くは乳腺症なども考えられるが、中にがん細胞が入っていて引き込んでいる事もあるので、再度エコーし、「良性を考えてはいるけれど、白黒ハッキリさせるためにさらに検査した方が良い」との事で、体への負担が少ない細胞診から勧められました。
「細胞診で問題があったら、太い針の方で組織を取ったりと、更に進みますが、まずは細胞診しましょう」
と言われたのですが、初めから私から組織診をして欲しいとお願いしました。
ただ、人間ドックの時も丸いものがエコーで見えた気がしましたし、ドックの結果表にも「乳腺腫瘤の疑い」書いてあり、私は『腫瘤非形成性病変』ではなく、腫瘤があるから針生検が良いのだと何故か思い込んで今回の精密検査に臨んだ為に、エコーの画面で、もやもやっぽい物を見た時は、気も動転していた事もあり、「針生検ではなくマンモトーム生検かは、腫瘤のタイプによる」と言う田澤先生の御言葉がすっかり抜けてしまってました。
担当の先生は、「明らかに悪性を疑うものは針生検を、良性かなと思うものはまず細胞診を勧めているが、あなたの様に、細胞診をスキップし、針生検をしてより確実に知りたいと言う方もいるのでどちらでも対応出来ますよ」と言っていたので、組織診をしてもらう事になってすっかり安心してしまったのです…。
マンモトーム生検と言う言葉は、先生からは出ませんでした。
何もかもが初めてのことで動転し、帰宅してから「私がしたのはマンモトーム生検ではなく、バネ式だった」と気がつきました。
そこで質問ですが、
①この結果が、もし良性と出ても、この針生検は無意味なのでしたら、
もう一度マンモトーム生検をお願いすべきですか?
②もし、そうだとすると、どの位間隔を開けてからマンモトーム生検をすべきですか?
どうかよろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
ひきつれ(distortion)は厳密には(腫瘤非形成性病変とは異なりますが)「病変が不均一と言う意味では、やはりマンモトームすべき対象」となります。
おそらく、(これに対して)バネ式針生検して良性となっても(100%確定診断とはならないので)「半年後、経過観察」などという極めて「中途半端な結果」となるだけなのです。
「①この結果が、もし良性と出ても、この針生検は無意味なのでしたら、もう一度マンモトーム生検をお願いすべきですか?」
⇒「無意味」とまでは言いませんが…
 100%確定診断すべきと考える私からすれば「中途半端な検査」となります。(マンモトームをお勧めします)
「②もし、そうだとすると、どの位間隔を開けてからマンモトーム生検をすべきですか?」
⇒間隔を空ける必要は全くありません。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

精密検査待ち 不安です。
性別:女性
年齢:46歳
田澤先生
お忙しい所、先日は質問に丁寧にお答えくださいまして本当にありがとうございました。
激務でいらっしゃるのに、こうやって親身になってご相談にくださるお人柄に感動いたしております。
先日の精密検査の結果を聞きに行き、医師からは「悪いものではなかったです。
良性の乳腺症という事で、1年後の人間ドックに戻ってください」と言われました。
精密検査では、細胞のひきつれの部分に3ヶ所針刺生検をしました。
そこで私は、「バネ式ではなくて、マンモトームだったら結果が違っては来ないですか?」尋ねましたら、「マンモトームしか無い施設だったり、針生検の結果が悪かった場合にはマンモトームに進む事もあるが、
今回の場合は、組織もちゃんと取れているし、それで良性の乳腺症と言う結果がでているので、それ以上する必要は無いかなと思います。」
と言われてしまい、それ以上強く頼めませんでした。
①ですが、田澤先生のコラムを読ませて頂いたり、前回のご相談で、
「ひきつれは腫瘤非形成病変ではないけれど、マンモトームすべき」とご指摘頂いた事を受けました。
今回、「十分に組織量も取れた」と言う医師の言葉や、ホルモンバランスの崩れによる良性の乳腺症という結果を信じて、一年後で本当に良いのか悩んでおります。
②今回の医師には、もうこれ以上お願い出来そうにないし、データも貰えないかい雰囲気なのですが、
江戸川病院か市川で田澤先生に検査をお願いする事は可能でしょうか?
その場合はマンモグラフィーから撮り直しになりますか?9月に撮ったばかりで再度被曝する事も心配です。
また現在はどのくらいの待ちますでしょうか?
どうぞよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
私が他院の診断についてどう考えているのかは『今週のコラム106回目』でご理解ください。
今週のコラム 106回目 「前医でCNB(バネ式)良性」を信じられない私をご理解ください。
やはり(金太郎飴ではなく)「ひきつれ」の場合にはMMTEがいいとは思います。
(ちょうど、そのコラムの「case 2」に近いようです)
「その場合はマンモグラフィーから撮り直しになりますか?」
⇒マンモは撮影しません。
 理由は「エコー所見」だからです。
「また現在はどのくらいの待ちますでしょうか?」
⇒秘書メールしてもらえば、「緊急度に応じた案内」をいたします。
 (正しい診断かどうかは別にしても)前医から「1年でOK]と言われた位だから、「緊急性はない」と判断することは可能です。
 大事なことは「急ぐ事」ではなく、「100%の確定診断」なのです。

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