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生検

[管理番号:5827]
性別:女性
年齢:43歳
はじめまして。
こちらのQ&Aは、度々拝見させて頂いて参考にさせて頂いています。
私は、10月初めに自己検診で右乳頭の内側上に6㎜位のしこりを見つけ、近所のクリニックを受診。
マンモグラフィとエコーをして頂きました。
マンモでは、しこりはわからず。
エコーで
はわかるが、悪い物は下が抜けていたりするがそういう感じもないし、線維腺腫ではないか。
念のため、細胞診してみましょう。
ということで、
2週間後受診。
結果は、悪性疑いでした。
以下
「血性、液状成分を背景に2相性を欠く異型乳管上皮細胞の乳頭状集塊を認めます。
不規則配列、核の大小不同、核形不整、クロマチン増量が見られますが、核はやや小型で結合性は強い傾向がみられます。
Ductal caを疑いますが、組織診にて要確認。」
そのまま、局麻で組織診。
2w後の結果は、グレー。
以下
「Atypical ductal proliferation,
see comment.
3本の生検組織の内1本に、異型性を示す乳管上皮細胞の乳頭状、充実性ないし管腔形成性の増生発育を伴った乳管が一部に認められます。
p63の免疫染色標本で、間質浸潤は認められません。
又、ck5/6染色では、異型細胞は非陽性の所見です。
異型性の程度などから断定はできませんが、乳管内に増殖する乳管癌の可能性が示唆されます。
至急再検要検討。
他の2本に悪性の所見無し。」
外科的生検して確定診断つけたほうがいいでしょう。
という事で、翌週に総合病院の乳腺外科の先生の診察へ。
エコーで確認して頂き、MRIを撮り、マンモトームか、皮膚に近い所にあるから切除するか、と言われました。
その際に、一部脂肪に食い込んでますね。
と言われました。
2w後にMRI撮影。
以下
「・脇窩、傍胸骨に明らかなリンパ節腫大なし。
・左乳房に粒状の早期膿染が散在しています。
徐々に増強もしくはプラトーです。
後期相では不明瞭化し、周囲乳腺の染まりに隠れてしまいます。
DWIでは高信号ははっきりしません。
病的とは断定できません。
・単純脂肪抑制T1W1で右AE領域に樹枝
状の高信号を認めます。
乳管内の血性成分
を疑います。
生検による変化の可能性もあります。
右AE領域の脂肪抑制T2WIで強めの高信号が見られます。
造影では低信号で、嚢胞性の可能性があります。
これが原因で出血しているのであれば、乳管内乳頭腫、悪性も鑑別に挙がりますが、明らかな充実性成分は同定されません。
右AEの浅側に5㎜大の中等度の早期膿染あり。
プラトーです。
DWIでは軽度高信号。
良性、悪性、正常乳腺、いずれも考えられます。
質的診断難しいです。
右乳腺にも左側と同様に粒状の早期膿染が
散在しています。
大部分は徐々に強くなります。
右A領域では相対的に粗大で集簇しています。
一部はwashoutしており、悪性は鑑別に挙がりますが、出血や炎症が影響している可能性もあり、質的診断難しいです。」
主治医の診察では、明らかに悪性という所見はない。
マンモトームするか、前医で2回の悪性疑いが出ており
悪性の可能性は高いから、
初めから全身麻酔で大きめに切除してしまうか。と言われました。
私は、早く切除してしまいたいと考えたのですが、以前の細胞診の結果で、核異型度が高そうなコメントがあり、悪いタイプの癌だったら?エコーで、脂肪に食い込んでいると言われ、浸潤癌だったら?
乳輪下辺りで、乳頭の近くなので、全摘の方がいいのでは?
と、色々考えてしまい、やはりマンモトームしてから決めた方がいいのでは?と悩んでいます。
マンモトームなら年内にやって頂けるようですが、結果は来年。
初診から2ヶ月以上経つのに
診断がなかなかつかず、年内に決着をつけるつもりだったのに、重い年越しになりそうです。
今の主治医は、信頼できる先生だと思います。
マンモトームを勧められましたが、早く切除したい私の微妙な表情のせいか、後者の選択肢も挙げてくれました。
質問させて頂きます。
色々お聞きして、申し訳ありません。
一つの決断が、自分の命を左右するかもしれないと思い、決めかねています。
子供達の為にも、根治を目指したいのです。
お忙しいところ、長文申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
細胞診の結果からして(本来)組織診ですんなりと診断が付く筈ですが…(本来、組織診は100%でなくてはなりません)
診断精度が低い医師にあたると、本当に(診断に手間取ってしまい)可哀想に思います。
「・マンモトームをして確定診断ついてから、手術が最良でしょうか?」
⇒当然、そうなります。
「 ・まだ確定診断ついていませんが、田澤先生でしたら全摘を勧めますか?」
⇒それは1000%ありえまえん。
「・MRIの結果で、左右に散在している粒状の物は、悪性の可能性は無いのでしょう」
⇒無関係です。
 そもそも診断目的でMRIを撮影することは無意味です。
「乏しい内容ですが、私の癌はどの様な段階だと推察されますか?浸潤している可能性はありますでしょうか?」
⇒「浸潤か、非浸潤か?」の判断となる材料がありません。
 単純に早期癌(0期なのかⅠ期なのかは病変全体を見ないと解らない)ということです。