[管理番号:6814]
性別:女性
年齢:28歳
病名:乳癌
症状:胸のしこり
田澤先生
始めまして。
乳房再建後の再発の可能性についてのご質問です。
私は2016年に左胸を全摘しました、
その後、抗がん剤を半年しました。
現在はタモキシフェンの服用とリュープリンを打っています。
今年の6月にインプラント再建手術を行いました。
その直後から、左胸傷口付近や谷間近くに3~4個の小さなのしこりが確認できました。
再建前はなかったしこりだったので、再建手術の合併症かなと思っていたのですが、
念の為に細胞診をしました。
その結果Class3でありグレーゾーンとのことで
針生検を行い現在結果待ちの状態です。
【細胞診結果】
判定結果 ClassⅢ
細胞所見
赤血球 +
円柱上皮細胞 +
好中球 a few
リンパ球 a few
(赤血球とともに変性して核腫大した異型細胞が散見します。
悪性由来を否定できません。)
この小さなしこりに関しては再建後の形成外科での診察や定期健診でも
特に指摘されなかったので正直、細胞診の結果に不安になりました。
主治医の所見ですと見た感じ癌の可能性が高いと言われております。
①再発していた場合、再建後において3~4個のしこりが
一気に表面に出てくるということはありえるのでしょうか。
②仮に再建手術の影響でしこりが出来てしまった可能性は考えられるのか
考えられる場合、どんな合併症だと考えられますでしょうか。
③細胞診での結果Class3から針生検した場合、悪性の確率はどのくらいでしょうか。
④田澤先生の以前の回答の中で、局所再発の場合、手術の取り残しであるから手術で根治出来ると回答があったのですが、私のような若年性乳がんでも同じようなご見解でしょうか。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
メール内容読みました。
「主治医の所見ですと見た感じ癌の可能性が高いと言われております。」
→これは(針生検の結果いかんにかかわらず)摘出したほうがいいのでは?(小さな腫瘍を針生検で全ての医師が診断できるとは限りません)
「①再発していた場合、再建後において3~4個のしこりが一気に表面に出てくるということはありえるのでしょうか。」
→ありえます。
「②仮に再建手術の影響でしこりが出来てしまった可能性は考えられるのか
考えられる場合、どんな合併症だと考えられますでしょうか。」
→縫合に伴う「肉芽」などが鑑別に挙がります。
「③細胞診での結果Class3から針生検した場合、悪性の確率はどのくらいでしょうか」
→これは、その医師の「細胞診の精度」で全くバラバラです。
★細胞診は上手くできる医師は少ないのです。
つまり(細胞診が下手な医師の場合には「癌なのに、下手だからクラス3しか出せない」となるので、癌の確率が高くなる。
一方で(細胞診が上手い医師の場合には)「クラス3であれば良性(癌であればクラス5が確実にだせるから)」となるので、癌の可能性は殆どありません。(私自身は細胞診でクラス3なら「良性です」で終了です)
質問者の担当医が細胞診が上手いのか下手なのかは不明ですが、もしも「大病院所属の若い医師」の場合には期待はしない方がいいでしょう。
「④田澤先生の以前の回答の中で、局所再発の場合、手術の取り残しであるから手術で根治出来ると回答があったのですが、私のような若年性乳がんでも同じようなご見解でしょうか」
→勿論! 当たり前。
〇ここで重要なことは、ここが「ターニングポイント」となる可能性があるので最善を目指し妥協しないようにすることです。
もしも局所再発ならば、「きちんと腫瘍を切除すること」これを最重視してください。
ある種の大病院の医師には(局所再発と遠隔転移再発の区別をせずに)「再発は手術しても無駄、まずは抗がん剤しましょう」的な発想となるリスクがあります。
(それだけは気をつけるようにしましょう)
質問者様から 【質問2 再建手術後の再発の可能性について】
性別:女性
年齢:28歳
病名:
症状:乳がん
田澤先生 こんにちは。
針生検の結果がでましたので先生にご質問致します。
先日、針生検の結果、「侵潤性乳管癌(核異型中等度)の再発で矛盾しない像です」と検査報告書に書いてありました。
この結果をもとに大学病院の担当医 の所見も再発で間違いとのこです。
4月時点での定期検査や腫瘍マーカーも問題ないのになんで再発したんでしょうか。
なお、今後の治療方針に関してはPET-CTを受けて全身の転移の有無によってホルモン剤の変更や抗がん剤を含め検討が必要だそうです。
そのうえで質問です。
①針生検 の結果について報告書に記載してあった( 核異型中等度)の言葉の意味が分からないのですが、悪性度が中という意味でしょうか。
②担当医に全摘手術時リンパを切除しなかった為、もともと再発のリスクは高かったとの説明があったのですが、この説明は正しいのでしょうか。
③再発の原因として、前回の術後治療で抗がん剤の期間が半年と短かった為、再発した癌には無意味だったのでしょうか。
④ホルモン剤のみを変更することによって腫瘍は小さくなるのでしょうか。
⑤最後にPET-CTの検査結果後に田澤先生に直接診察を希望しております。
診察して頂くことは可能でしょうか。
宜しくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
前回のメールも、もう一度読み返しました。
そのうえで、敢えて(質問者の質問に一つ一つ回答せず…何故なのかは割愛します)
一方的に回答します。
まずは、前回の回答から抜粋
「★細胞診は上手くできる医師は少ないのです。
つまり(細胞診が下手な医師の場合には「癌なのに、下手だからクラス3しか出せない」となるので、癌の確率が高くなる。」
→今回の担当医の細胞診の技術は…(もう、お判りですね?)
「ある種の大病院の医師には(局所再発と遠隔転移再発の区別をせずに)「再発は手術しても無駄、まずは抗がん剤しましょう」的な発想となるリスクがあります。」
→まさに、(私の予想したように)
その大病院の医師達は「局所再発なのに、(遠隔転移再発かのように)全身がどうだらとかいって」手術をしない方向に進んでいるように見えます。
全く「馬鹿げている」
局所再発は(全身遠隔再発とは全く異なり)『その部位を(手術で)切除することに全力を尽くすべき』なのです。
★局所再発では「腫瘍マーカーは上がらないのが当たり前!」「その後の全身療法とも無関係!」
そもそも術後の薬物療法とも無関係。純粋に「手術時にすでに、そこに存在していた癌細胞」なのです。
全摘では本来ない筈ですが、「針生検の際のルート」も含めた「取り残し」なのです。
局所再発は(手術時に取り残した癌細胞を)取り直す。シンプルにそれだけなのです。
以下も「前回の回答の抜粋」
〇ここで重要なことは、ここが「ターニングポイント」となる可能性があるので最善を目指し妥協しないようにすることです。
もしも局所再発ならば、「きちんと腫瘍を切除すること」これを最重視してください。
質問者様から 【質問3 セカンドオピニオン希望】
性別:女性
年齢:28歳
病名:
症状:
田澤先生
何度もご質問してしまいすみません。
先日受けたPET- CTの結果、転移はなく局所のみの再発でした。
今後の治療方針については、手術して取り除く。
ホルモン剤をタモキシフェンからアリミデックスへ変更。
その後状況により放射線治療、抗ガン剤を検討するそうです。
ホルモン剤に関しても、まずアリミデックスを試して効果がなければフェソロデックスに変更する話があり、強いホルモン剤する事で体への負担が大きくなることが不安です。
また、再発の場合早く手術しないと手遅れになると言われ、年内には手術する流れで話が進んでおります。
しかしながら焦って判断しては危険だと思い、可能であれば田澤先生のセカンドオピニオンを受診したいと考えております。
田澤先生のセカンドオピニオンを受診する事は可能でしょうか
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
私は、その「局所再発と(全身の)遠隔転移再発」の区別をしない病院の診療には
『全く』興味がありません。
「田澤先生のセカンドオピニオンを受診する事は可能でしょうか」
⇒勿論。
「トップページ」の「セカンドオピニオンのご案内」を参照してください。