Site Overlay

乳管内乳頭腫疑いで細胞診

[管理番号:5702]
性別:女性
年齢:40歳
10月中旬に左乳輪下近くに小さなしこりを見つけました。
すぐに近くの総合病院乳腺外科を受診しました。
触診、マンモ、エコーの結果、乳管内乳頭腫または非浸潤癌の疑いがあるので、細胞診となりました。
3週間後に結果が出るということで、11/(中旬)に行きました。
結果は判定不能。
しこりの大きさは5mm 。
2つあったので、両方細胞診したが、両方とも判定不能でした。
採れた細胞が少なくてこれ以上調べられないと言われました。
おまけにエコーでもうひとつグレーゾーンのしこりもあると言われ、逆に不安材料が増えてしまいました。
分泌物はありません。
大きさが5mm で浅いところにあるため、針生険はむり。
また、他にもしこりがいくつかあるようです。
乳汁の塊など。
生理があるうちは良性のしこりは沢山できる。
1年後にまた来て下さいで終わってしまいました。
とても1年も待つのは不安で不安でたまりません。
来週22日に田澤先生に診ていただきたく、病院に行く予定です。
シングルマザーで仕事も中々休めません。
メディカルプラザ市川に電話したところ早くて来年の3月とのことでした。
今のままでは、怖いのです。
初診でも、針生険までしていただけますか?
今回受診して出た結果は結局なんだかわからないということですが、癌の可能性はありそうですか?
宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「今週のコラム105,106」を見てもらえば解っていただけるでしょうが、世の中には「細胞診や組織診が上手くできない」乳腺外科医は山ほど居るのです。(技術を磨かずに「MRIに頼る」傾向が、この手の医師には見え隠れします)
きちんと診断されないために、不安をかかえている患者さんが多い事に心を痛めています。
今週のコラム 105回目 「前医で細胞診良性」を信じられない私をご理解ください。
今週のコラム 106回目 「前医でCNB(バネ式)良性」を信じられない私をご理解ください。
「大きさが5mm で浅いところにあるため、針生険はむり。」
⇒こんなことを言っているようでは…
 期待しない方がいいでしょう。(まだMRIを撮りましょうと言わないだけ、救われています)
「来週22日に田澤先生に診ていただきたく、病院に行く予定」
「初診でも、針生険までしていただけますか?」

⇒水曜日(予約外)外来は、止めましょう。
 この日は大変混雑するために、(よっぽど緊急性が高くない限り)沢山の患者さんをお待たせしない様に「当日生検はしない」ことにしています。(まともにやっていたら、かつてのように、日を跨いでしまうことでしょう)
 秘書メールしてもらえば(緊急度に応じた)案内をします。
 
「今回受診して出た結果は結局なんだかわからないということですが、癌の可能性はありそうですか?」
⇒100%無いとはいいきれません。
 だから100%確定診断が重要です。(5mmだから緊急性はないにしても)

秘書室へメールは、
各ページの右上にある 「秘書室へメール」からご相談ください。
もしくは、こちらのリンクをクリックしてください。

 
 
 
 

 

質問者様から 【質問2】

乳管内乳頭腫疑いで細胞診
性別:女性
年齢:40歳
11/14に回答いただき、12月22日にメディカルプラザ市川で受診予定のものです。
再度質問宜しくお願いします。
左胸乳輪近くに5ミリのしこりを自分で見つけ、地元(埼玉県)の総合病院乳腺外科で、マンモ、超音波、細胞診をしました。
マンモは乳腺が白く映ってるため、全くわからない。
エコーでは怪しいしこりが3つ。
そのうちの2つを細胞診しましたが、採れた細胞が少なくて判定不能。
しこりが小さく浅いところにあるため、これ以上は調べられないと言われました。
なので1年後また来て下さいと言われ、予約をし帰りました。
家に帰り納得出来ず、田澤先生に
メールでご相談し、診ていただくことになました。
今週のコラム109回目を読ませていただき、不安になり、受診予定ですが、質問させて下さい。
今週のコラム 109回目 これは、「どちらが正しいのか?」という問題ではなく「どちらの診療を支持するのか?」患者さん自身に(その判断を)委ねます。
最初、先生は細胞診の前にもう少ししこりが大きくなって癌と見分けがついてからでも遅くないと言われましたが、私が今出来るのならすぐにお願いしますと申し出て細胞診となりました。
細胞診の際、先生が技師さんに、「丸く平たい、端がボコッとしてて、根がはってる?そこそこ」とエコー指示をだしていました。
根がはってると言った言葉が出たと言うことはやっぱり癌なのかとある程度覚悟してましたが、検査結果は判定不能。
採れた細胞が少なくて判定不能となりました。
とのことですが、これはやはり上手く細胞診出来てなかったということですよね?先生は小さすぎてこれ以上調べられないと。
他の方の相談メールも沢山読ませていただき、その中の回答に乳管内乳頭腫を疑ってたけど、線維腺腫だったという場合があることを知りました。
乳管内に線維腺腫が出来ることはありますか?分泌物はいっさいありません。
乳管拡張しているとも言っていたので良くても乳管内乳頭腫、悪ければ癌!でしょうか?先生が言っていたもう少ししこりが大きくなってからでも、というのは今は何であるか、わからないということを言っているのか?でも根がはってる!
と言ってたので癌なのかそれなのに1年後という結果に不安です。
田澤先生に再来週診て頂けることが、今の精神状態をなんとか保てています。
もしも癌の可能性があるとしたら覚悟を持って受診しようと思い、メールを再度させていただきました!
お忙しい中申し訳ありません。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「これはやはり上手く細胞診出来てなかったということですよね?」
⇒そのようです。
「先生は小さすぎてこれ以上調べられないと。」
⇒これは完全に誤り。
 「細胞診した」わけですから、(同じターゲットを)「今度は組織診」すればいいだけの話です。(「細胞診をできても、組織診はできない」という発想そのものがナンセンス)

「乳管内乳頭腫を疑ってたけど、線維腺腫だったという場合がある」

⇒これは結構あることです。
「乳管内に線維腺腫が出来ることはありますか?」
⇒そもそも…
 エコーでは「それ(シコリ)」が乳管内かどうかは解らないのです。(比較的乳頭に近くて、乳管らしき線と連続しているように見えると「暫定的に」乳管内病変かな?という程度しか解らないのです)
「良くても乳管内乳頭腫、悪ければ癌!でしょうか?」
⇒エコーを実際に見ていないので、そこにコメントはできません。
 ただ「乳管内乳頭腫は細胞が豊富」なので(もしも乳管内乳頭腫ならば)「細胞診で検体不良とはなりにくい筈」ですが…
「でも根がはってる!」
⇒この言葉の解釈が難しい。
 もしも本当に「癌を連想する様な所見」ならば、(質問者の言う様に)「いくら5mmで(緊急性はないとしても)1年後は無い」でしょう。(そこまでの所見ではないと解釈します)
 
 

 

質問者様から 【質問3】

乳管内乳頭腫疑いで細胞診
性別:女性
年齢:40歳
12/22に地元の総合病院にて乳管内乳頭腫と言われ紹介状を持参し診察していただいたものです。
覚えていらっしゃいますでしょうか?結果は乳管内乳頭腫ではなかったということでとても安心しました。
この2ヶ月間、ずっと不安な毎日を過ごしていたので本当に良かったです。
先生に細かく説
明をしていただいたのですが、家族に説明する際にうろ覚えのところがあるので、もう一度確認させていただきたくメールをさせていただきました。
お忙しいところ申し訳ありませんが宜しくお願い致します。
1、地元の病院で指摘された乳頭下5mmのしこりは、乳頭周りに出来るぶつぶつ(これを何と言うか忘れてしまいました)が乳房の中に出来ているだけという理解でよかったでしょうか?
2、乳頭真上に指摘された乳管拡張は乳首付近なので心配なく、またその中に腫瘍のように見えていたものは通常さらさらしてる液体が少しドロッとしてるだけで、心配ないということでよかったでしょうか?
3、結果エコーのカテゴリーは3、癌の可能性は5%以下で全く心配ないということで大丈夫でしょうか?
今回地元の病院での診察に誤りがあったことがわかり、そうなると反対側の胸も大丈夫なのか心配になりました。
右胸にもエコー検査で小さいものが沢山あるけど、1mm以下のものはカウントしないので今回はそれ以上調べませんと言われました。
田澤先生に改めて診ていただきたいと思い、診察終了後受付の方にお願いしたのですが、すでにオペに入られたとのことで、次回3/9の予約となりました。
次回まで3ヶ月、あの時一緒に右胸も診てもらえば良かったと後悔しています。
また、最近はすごく乳頭が痒くなるのですが、これは全く心配いらないですよね?
お忙しいなか、本当に申し訳ありませんがどうぞ宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
勿論、覚えています。
○最初に前医から持参いただいたエコー画像を見ていて「随分上(表面)にある
なぁ。」と思いながら診察していたですが、質問者が「このシコリです!」と乳輪部分の触診を示してくれたので完全に理解したケースです。 
 
 「乳輪部分のコリッといた皮下浅い部分の米粒大のシコリ」は殆ど(全て?)が乳輪腺(モントゴメリ腺)の肥厚です。(腺というのは例えば汗腺を想像すると解ると思いますが、皮膚に液体を分泌します。汗腺も詰まると「アセモ」というぶつぶつになりますよね?)
 モントゴメリ腺は乳輪部分に脂分(うるおい)を分泌する「皮脂腺」です。
 これが詰まると、皮下に固く(米粒大)触れるようになります。
 乳輪直下の乳腺は、(皮下脂肪の奥の)かなり深い層にあるので、(乳腺の中に)
本当に米粒大のような小さなシコリが存在したとしても、「触れることはない」のです。
 乳腺外科医の中にも「乳輪腺の肥厚」という認識が無い医師は「乳腺内(乳腺表面)の腫瘤=乳頭に近いから乳頭腫?」と判断してしまうようです。
 そのような医師の頭の中を覗くと「確かにコリッと触れる=何かが有る筈だ!=(随分皮膚に近くて浅いけど)これに違いない!」と決めつけているようです。
 ☆まさに(前回のQにあったように)「大きさが5mm で浅いところにあるため、針生険はむり」という、その医師のコメントは『浅いどころか、それは皮膚そのもの
(皮膚の付属器です)でんねん。』と(関西人ではない)私でさえ、「突っ込みたくなる」ような出来事でした。
「1、地元の病院で指摘された乳頭下5mmのしこりは、乳頭周りに出来るぶつぶつ(これを何と言うか忘れてしまいました)」
⇒冒頭でコメントした通り、モントゴメリ腺の肥厚です。(皮膚そのものだから「浅
くて当然」)
「乳管拡張は乳首付近なので心配なく、またその中に腫瘍のように見えていたものは通常さらさらしてる液体が少しドロッとしてるだけ」
⇒この「ドロッとした塊」が「拡張乳管内の腫瘍?」のように(検診では)指摘されることもあります。(実際にエコーすれば区別つきます)
「癌の可能性は5%以下で全く心配ないということで大丈夫でしょうか?」
⇒つまり、本当は「カテゴリー2」だということです。
「最近はすごく乳頭が痒くなるのですが、これは全く心配いらないですよね?」
⇒管理番号5336「乳房の痒み」をご覧ください。
 質問者は年齢からも(今回の件の)ストレスからも、同様な症状(ホルモンバラン
スの崩れ)を起こしているようです。
 
☆5336の回答の中で「乳輪下のシコリ」は授乳中は乳管拡張によりよく起こると回答
していますが(勿論、それも良くあることですが)今回の質問者のようにモントゴメ
リ腺が(授乳期に詰まり易いので)肥厚しているのかもしれません。(これは診察し
ない限り区別はできません)