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皮下乳腺全摘同時再建手術後の感染症による治療の遅れ

[管理番号:13227]
性別:女性
年齢:60歳
病名:右乳癌(浸潤性小葉癌)
症状:質問文に明記
投稿日:2025年11月19日

田澤先生へ

こんなにも田澤先生への質問が全国の乳癌患者様の心の支えになっているのだと
Q&Aコーナーを拝見して感じます。私も何度も質問をさせて頂こうと思い今日に至りました。
以前より随分と質問が増えてQ&Aコーナーが整備されていていました。私の乳癌の病歴を以下にお伝えします。

2015年3月に左乳癌温存手術をする。クラスは1Aでした。
(温存手術後に放射線治療とタモシキフェンを5年間服用しました。)
2025年2月(中旬)日に右乳癌(浸潤性小葉癌)で全摘手術(皮下乳腺全摘同時再建手術)をする。
2025年5月(中旬)日からAC療法(ドキソルビシンとエンドキサン)スタートし4
クール目を7月(中旬)日に終了。
全摘手術をした右胸リンパ液からブドウ球菌が理由で感染症になり(抗がん剤で免疫
力が落ちていたのと糖尿病もあり)
8月(上旬)日に右胸のシリコンを抜く手術をする。
当初は8月(上旬)日からウィークリーパクリタキセルの抗がん剤投与入院となっていましたが
9月(中旬)日からの第1回目の投与スタートと遅延しました。11月(下旬)日に12回目のウイークリーパクリタキセルが完了します。
今後の予定は12月9日~ホルモン剤の服用スタート(10年間)、
そして再度、シリコンを右胸に入れる再建手術を取り行い(感染症が完治してから半年後)、その傷が癒えたタイミングで放射線治療をして行きます。放射線治療が終わった後に主治医から分子標的薬ベージニオの服用を2年間勧められています。

私の乳がんのサブタイプとKi-67は
ルミナ―ルA
ホルモン受容体プラス(ポジティブ)ER+1(20%)PgR-(0%)
Ki-67が2%
HER2がネガティブです。(増殖に関係する蛋白質の発現の程度は0ゼロ)
しかし腋窩リンパ節転移が4/10個
病理学的腫瘍径が21x10x45mm 断片陰性
核グレード1,組織学的グレード2
腫瘍周囲の脈管侵襲でリンパ管lyが1, 血管が0でした。

Predictの結果の10年生存率は 手術のみだと59%
ホルモン療法をして68%
抗がん剤治療をして75%となっています。

実は私はKi-67が2%なので、分子標的薬(ベージニオ)の服用を放射線治療後に2年間服用するかどうか?を思案していました。
しかし、腋窩リンパ節転移が4個という理由からKi-67が例え2%でも服用するだけのそれなりの効果があると主治医がアドバイスを下さったので服用する方向で考えています。但し田澤先生も仰っている通り下痢の症状が出れば減薬をするとの事でしたが田澤先生のお考えも併せてお聞かせ下さいましたら幸いです。治療が上記の理由で遅延していても放射線治療や分子標的薬の治療を2年間終えたら田澤先生が仰っているadjuvant!onlineというソフトで見れば10年生存率が84%又はそれ以上まで上乗せできるという解釈なのでしょうか?田澤先生のデーターや肌感覚をお聞かせ下さいましたら幸いです。

分子標的薬の服用がスタートするのは、放射線治療が終わった後なので、恐らく来年のGW明け位になるのでは?と推測します。
(右胸全摘手術から1年以上経過する事になります。)

あと、放射線科の医師と話を今後して行きますが、私の主治医はまた私が感染症になるのでは?と心配はしています。
放射線によって再建したシリコンの硬直リスクもあるかもしれません。放射線の当て方で放射線科の医師に伝える事がありましたらご教授願います。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

治療が上記の理由で遅延していても放射線治療や分子標的薬の治療を2年間終えたら田澤先生が仰っているadjuvant!onlineというソフトで見れば10年生存率が84%又はそれ以上まで上乗せできるという解釈なのでしょうか?
→その通りです。

術後補助療法を焦る必要はありません。(皆さんが遅延を心配する気持ちもわからないでもありませんが、全く気にする必要はありません)

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/12/9
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