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術前化学療法施行後HER2陽性から術後陰性へ変化した際の治療について

[管理番号:13122]
性別:女性
年齢:41歳
病名:左乳がん 浸潤癌
症状:
投稿日:2025年10月10日

初めまして。
左乳浸潤癌、HER2陽性(FISH法)、ホルモン受容体陽性、リンパ節転移なし、腫瘍サイズ1.5㎝、Ki=55%、異形度Ⅲ でEC、ハーセプチン+パージェダ+ドセタキセルによる術前化学療法後、手術を受けました。
病理結果で、HER2陰性、サイズ1.5㎝→1㎝、ki67 53%→5%と変化がありました。
術後の治療は、HER2陰性化や術前分子標的薬が効果的でなかった事(治療前の段階でHER2陽性の要素が少なかった可能性)によりホルモン療法のみになる予定です。管理番号[11685]を拝見すると陰性化の後カドサイラによる治療を受けており、ホルモン療法だけでよいのか不安になり質問させて頂きました。
この場合やはり分子標的薬は不要で、ホルモン治療のみが良いのでしょうか?
リンパ節転移はないですが、脈間侵襲もあり再発・転移が心配ですが、過剰な心配でしょうか?
よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

術前薬物療法後に(その薬物に抵抗性がある)タイプの癌細胞が選択されるということはしばしば経験されることです。

この場合やはり分子標的薬は不要で、ホルモン治療のみが良いのでしょうか?
→再発した場合の「陰性化」とは異なり、術後補助療法としては「手術病理で適応となるものを行う」という考え方は間違いではありません。
ただし、(もしも術後病理でサブタイプを調べなかった場合には)T-DM1の適応となることも事実であり、担当医と相談してもいいとは思います。

リンパ節転移はないですが、脈間侵襲もあり再発・転移が心配ですが、過剰な心配でしょうか?
→それは(T-DM1をするかどうかは別として)過剰です。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/10/28
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質問者様から 【質問2】

追加切除と検査について
性別:女性
年齢:41
病名:左乳浸潤癌
症状:
投稿日:2025年11月25日

前回、術後病理の結果HER2陽性から陰性に変化し治療方針について質問させていただきました。お忙しい中早急な回答ありがとうございました。
結果説明の際、断端陽性のため前回の手術からおよそ2ヶ月半後に全摘を行いました。現在は病理の結果待ちです。
前回の手術の際、センチネルリンパ節生検し陰性でしたが今回はリンパ節の検査はないと説明を受けました。
2点質問させて下さい
・このような場合は再度センチネルリンパ節生検は不要なのでしょうか?(待機の間に進行やリンパ節への転移はあり得ないという事でしょうか?待機の間治療はしていません)
・BRCA遺伝子検査はしていないのですが、今後も検査の必要はないでしょうか?
よろしくお願いいたします。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

・このような場合は再度センチネルリンパ節生検は不要なのでしょうか?(待機の間に進行やリンパ節への転移はあり得ないという事でしょうか?待機の間治療はしていません)
→もちろんですよ!
 センチネルリンパ節生検は「腋窩へのルートを切除するので」1回しかできません。

・BRCA遺伝子検査はしていないのですが、今後も検査の必要はないでしょうか?
→不要です。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/12/12
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