[管理番号:12986]
性別:女性
年齢:63歳
病名:乳管がん
症状:
投稿日:2025年08月15日
母の件で質問させて頂きます。
【状況】
7月(上旬)日に組織診
7月(中旬)日の結果は乳管がん早期、乳管内病変が主体、浸潤の有無は判定困難、核グレード1、組織学的グレード1、ER陽性、PgR陽性、HER2スコア1+、Ki671
3%、
組織診での説明は…非浸潤か浸潤かは術後に病理組織診断で断定する。
造影剤MRI(7月(下旬)日)…丸い腫瘍の他、乳管に沿ってブドウ状に細く乳頭に向かい延びている。周りに微量の点々も見られる。腫瘍大きさは3センチ未満。エコーでは2.5センチ。
造影剤CT(7月(下旬)日)…リンパには転移していない。術中にセンチネルリンパ節生検をやると言われました。
術前カンファレンスでは、温存か全摘かは本人の選択に任せるとのことです。
【質問】
①コア生検?をしてマンモトーム生検はしていませんが、それをしたら非浸潤か浸潤かはわかるのでしょうか?もし、やってもわからないなら、やはり、術後の病理組織診断を待つしかないのでしょうか?
全摘か温存かを選択するのに母としては非浸潤なら全摘しなくても良いてなるし、浸潤がわかっていたなら、全摘する。という気持ちのようです。
②今の状況ならば、サブタイプはルミナールa、全摘なら放射線も抗がん剤も無し、
温存なら、放射線はあり、と言われましたが、この説明で間違いないでしょうか?
田澤先生なら、この材料で患者にはどう説明をし、どちらの選択を促しますか?
ご教示頂けると幸いです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
①コア生検?をしてマンモトーム生検はしていませんが、それをしたら非浸潤か浸潤かはわかるのでしょうか?
→その可能性は(組織量が多いから)無論上がりますが…
それを無理やり術前に明らかにする必要はそもそもありません。
もし、やってもわからないなら、やはり、術後の病理組織診断を待つしかないのでしょうか?
→上記参照
全摘か温存かを選択するのに母としては非浸潤なら全摘しなくても良いてなるし、浸潤がわかっていたなら、全摘する。という気持ちのようです。
→それは、少々勘違いがあるのでは?
考えようによっては「非浸潤がんの場合は全摘なら根治」となるので、「浸潤がん=
全摘」という発想には賛成しかねます。(あくまでも拡がり診断で判断すべき)
②今の状況ならば、サブタイプはルミナールa、全摘なら放射線も抗がん剤も無し、
温存なら、放射線はあり、と言われましたが、この説明で間違いないでしょうか?
→「全摘なら放射線無、温存なら放射線は(原則として)必要」これは間違いありません。
ただし、薬物療法は(術式とは無縁であり)あくまでも「サブタイプで決まる」わけであり、
もしも(手術標本で)浸潤がん(浸潤径5mm以上)ならばOncotypeDXすべきだし、非浸潤がんと確定したら薬物療法不要です。
田澤先生なら、この材料で患者にはどう説明をし、どちらの選択を促しますか?
→純粋に「画像所見からは温存可能(実際の画像は無論見ていませんが、その担当医のコメントから推測して)」と思います。
但し「温存乳房内再発のリスク」と「乳房を残したいという気持ち」を天秤にかけるのはご本人なのです。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/9/10
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