[管理番号:12943]
性別:女性
年齢:55歳
病名:異形乳管過形成
症状:経過観察
投稿日:2025年08月01日
よろしくお願いいたします。
30代半ばから、毎年、乳がん検診(マンモ&エコー)をしていて、40歳に初めて、右乳房石灰化カテゴリー1となり、41歳では、左も石灰化カテゴリー1・右石灰化はカテゴリー2となりました。そこから毎年、左右乳房に同様の石灰化の結果で過ごしてきましたが…、2018年に右乳房石灰化(集簇石灰化)で初めてカテゴリー3要精密検査となりました。
すぐに近くの乳腺内科にかかりましたが、人間ドック同様にマンモ&エコーをするのみで、結果は「石灰化のほとんどが良性ですから、良性で大丈夫です」と言われ、ホッとしてその日は帰ったものの、はじめて自分であれこれと検索して調べていくうちに…心配となり、乳腺専門外科のある病院で診てもらおうと思い、後日受信をしました。先生の手によるエコーを見ながらのマンモトーム生検をし、その結果、2020年「乳頭症で良性」との結果となりました。そこから毎年、検査を受けて来ていましたが、2025年今年の検査で、それまでになかった「集簇石灰化が2箇所に(乳頭に向かった一つのライ・u档棟繧ノ)現れました」。しこりはなし。
マンモグラフィーを使ったマンモトーム生検の結果、「adenosis,papillomatosis,ductal ectasiaなどの所見。間質は、繊維化、硝子化変性を伴う。一部の拡張乳管内に分泌物の蓄積を認め石灰化は指摘できない。また、乳管上皮に二層性が確認、細胞異型は見られない。乳腺症の所見。」……だが、「取った乳腺組織の一本の1箇所に拡張乳管が見られ、分泌型石灰化を伴う。また同部に乳管上皮の軽度の増殖が見られ、部分的にすいじょう構造が写ってるように見える。免疫染色検査では、乳管の筋上皮細胞は確認されるが、上皮増殖部ではモザイク像は消失している。近傍状乳管にも類似の所見があり、DCISの可能性が疑われる。
ただし、1ないし数乳管に限局し、DCISの断定は難しい。」……との病理検査結果でした。
担当の先生からは、グレー判定(異型乳管過形成)でガン前段階なので3ヶ月ごとや半年ごとの検査を慎重にしていきましょう、と言われました。全ての単語がよく分からず、不安で不安で、今思えば(今はだいぶ、検索をして乳がんについて知りましたが)トンチンカンな質問ばかりしてしまったと思います…その様子を見かねてか、「造影MRIの検査をして、それの結果で、またいろいろ考えていきましょうか」との提案を受け、わけもわからず、やれるべき検査があるのならなんでもやりたい!という気持ちで、造影MRI検査を追加でやることになりました。
ここで先生に質問です。
1)先生は上記の病理結果をみて、グレー判定だと思われますか?それとも、癌に罹っていると思われますでしょうか?その場合、非浸潤癌の可能性でしょうか?
2)造影MRIを追加してさらに分かることがあるとすればどんな事でしょうか?
3)切除生検をするとなると2箇所に集簇石灰化があるため、かなり取る範囲が広いため、乳房はかなり変形すると思うし、この判定の段階で切除生検をする必要性をオススメしない。私が家族になら w)€する必要ない、と担当医に言われました。切除生検について、先生はどう思われますか?
4)この病理結果の状態の私は、やはり、乳がんに罹っている可能性はかなり高いのでしょうか?……とにかく不安で不安で落ち込む毎日です。癌判定を受けることは辛すぎますが、経過観察で結果的に後悔することになってしまう事は酷く悔やむことになると思います。
先生のアドバイスを頂きたく、お便りさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
ポイントは
1.石灰化の大部分を採取しての病理結果なのか?
2.ADHは、(その病理所見に記載しているように)「1ないし数乳管に限局し、DCISの断定は難しい(本来の定義では2mm以下に留まる)」
3.MRIは無意味、寧ろ「MRI的免罪符をその主治医に与えるだけ」
以下の可能性があるのです。
「石灰化を起こした病変の中心からずれた部分のみの採取」だったので「異型は弱いながら」非浸潤癌と診断されるべき病変が全て切除されていない(一部のみ)なので、「狭い範囲」となりADHの診断止まりとなっている
それでは、質問者はどうすればいいのか?
簡単なことです。
今回狙った石灰化の大部分が(そのST-MMT生検で)採取されているのか?その担当医に訊いてみましょう。(もしも不明ならば、再度マンモグラフィーを撮影して、before/afterを比べれば「石灰化の一部を摂ったのか?それとも大部分を摂ったのか?」判明しますよ。
そして、もしも「大部分が残存しているのであれば、再度ST-MMTすることで診断が確定する可能性が十分ある」のです。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/8/18
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