Site Overlay

HBOC経過観察中 右乳頭直下に新たな病変

[管理番号:12727]
性別:女性
年齢:67歳10か月
病名:HBOC「リスク低減手術」
症状:特にありません
投稿日:2025年05月18日

初めて質問いたします
今までの経過は次の通りです
2006年10月 市のMMG検査で右乳房石灰化を指摘 結果乳頭腺官癌 ステージ1トリプルネガティブ 温存療法
       ステージ1ですが、ほとんどが非浸潤でしたので、抗がん剤治療は受けていません
2012年3月 経過観察中USにて左乳房に腫瘍 髄様癌 ステージ1 トリプルネガティブ 温存療法
       抗がん剤治療 FEC4→ ドセタキセル4クール
以降経過観察して、2回目の手術から10年経ったときにHBOCの検査を受けました

結果は、BRCA1・2 共に「変異あり」でした

2006年8月には市の婦人科検診で「卵巣嚢腫」を指摘されて、婦人科の治療よりも乳がんの治療を先に受け
 卵巣嚢腫(左)は2007年8月に腹腔鏡下で摘出手術を受けていました

HBOCの「リスク低減手術」は家庭の事情もあって、2025年2月に腹腔鏡下で卵巣・卵管の摘出術を受けています

乳腺の経過観察は、半年ごとの受診で、MRIとCTを交互、血液検査を毎回受けています
3月の乳腺MRIで「右乳頭直下小結節様病変あり、新たな腫瘍疑い」と指摘されました
大きさは6mmほど、早期濃染し、平坦になるカーブを示す、両側腋下に有意と思われるリンパ節腫大は認められない

とレポートを受け、細胞診を受けました

細胞診の結果は、標本状態:適正 判定:normal or benign
所見には、血清成分が主体の中にごくわずかに細胞異形の乏しいシート状の乳管上皮細胞集塊が見られる
  また、核肥大が見られる組織球様の細胞が小集塊状に観察される
  従来法に加えてLBC法でも検討。結果は同様の所見
  従来法、LBC法共に、変性の加わった細胞で出現数が少数
  標本上には明らかな悪性所見はないが、臨床的に経過観察の上、悪性が疑われる
場合は再検査を検討されたい

とありました

この文面からすると、今のところは悪性ではない、と思ってもよろしいでしょうか?
乳腺の先生からは、今後のこと「リスク低減手術」をどのように考えるか、次回の診察日に検討しましょうと言われています
また、遺伝子科の先生からは、細胞診で刺したところはの結果で、隣の箇所を検査していたら…ということもありうる
 というお話もありました
所見にも「標本上」とありますね

HBOCを受けるきっかけは、母(49歳で発見・55歳で死亡)祖母(106歳で死亡・乳がん罹患は100歳超)私は両側性でしたので、子供、特に娘のこともあって受けました

質問です
・この診断レポートからは、今現在は急を要する状態ではないと考えてよろしいでしょうか
  仕事の予定が来年1月まで入っています(ピアノ演奏関係)
・また、今後手術を受けるとしたら、右乳房は乳頭直下に病変有りなので、乳頭共に全摘、左については乳頭を残しての全摘手術   になりますでしょうか
・2回目の時にFEC→ドセ の抗がん剤治療を受けています、今後抗がん剤治療が必要となったときは、どのような薬剤がありますでしょうか。13年前に比べると薬剤が多種になったように、素人考えですが感じています

今の自分の気持ちとしては、遺伝子科の先生にはお話ししましたが
 卵巣卵管は、日ごろから目にする個所ではないし、閉経していたので全摘に特に悩むこともありませんでしたが
 乳房全摘となると、目に触れることも多く、自分が精神的に平常でいられるか?が想像もできなく不安に感じています
  (もちろん、命を守ることの意義はわかっていて遺伝子検査を受けたのですが)

体調は、病院で測定する血圧が高い、くらいでほかの検査項目はすべて正常範囲になります
 家での血圧は、高くても130台前半で、ほとんど130以下/80台です
2月の婦人科の手術の際も、特に問題なく術後3日目には退院しています

よろしくお願いいたします

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

遺伝子科の先生からは、細胞診で刺したところはの結果で、隣の箇所を検査していた
ら…ということもありうる
 というお話もありました

⇒その通りです。
最終的には「生検の精度」の問題に行きつきます。 申し訳ありませんが、その医師の細胞診の精度を私が保証することなど到底できません。
もしも本当に心配ならば、「100%確定診断希望メール」してください。 私は外すことはありません。(冗談ではなく)

・この診断レポートからは、今現在は急を要する状態ではないと考えてよろしいでしょうか
  仕事の予定が来年1月まで入っています(ピアノ演奏関係)
⇒(癌か、どうかは別として)病変の大きさからは「緊急性はなし」とは言えます。

・また、今後手術を受けるとしたら、右乳房は乳頭直下に病変有りなので、乳頭共に全摘、左については乳頭を残しての全摘手術   になりますでしょうか
⇒病変の位置関係次第です。

・2回目の時にFEC→ドセ の抗がん剤治療を受けています、今後抗がん剤治療が必要となったときは、どのような薬剤がありますでしょうか。13年前に比べると薬剤が多種になったように、素人考えですが感じています
⇒bevacizumab/paclitaxelが第1候補とはなりますが、(TNの新薬といえば)トロデルビも十分な期待できます。

「江戸川病院での診断」はこちら。

「確定診断(生検)」メールはこちら。

遠方の方 診断Q&A

YouTubeチャンネル「乳がんプラザ」

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/6/4
***