[管理番号:12662]
性別:女性
年齢:49歳
病名:
症状:
投稿日:2025年04月18日
田澤先生はじめまして。
いつも勉強させて頂いています。
【経緯】
2024.12 健康診断にて左石灰化あり、要精密検査と指摘あり
2025.1月中旬 近所の乳腺クリニックにて
マンモ・エコー・針生検・リンパ節細胞診
↓
左乳房、リンパ節共に悪性
2025.2月上旬 紹介先の病院受診
マンモ・エコー・造影乳房MRI
↓
「腫瘍は2センチ程度が複数あるから全摘が望ましい。
術後はリンパ節転移の数で抗がん剤の有無が決まる」
と説明あり
2025.3月下旬 左乳房切除術、リンパ節郭清術
先日病理結果がでました。
腫瘍浸潤径 7cm
リンパ節転移 5個
脈管浸潤 あり
組織学的異形度 グレード2
ER 陽性 PgR 陽性 HER2 1+
ki67値 10%
【質問】
① 腫瘍が7cmと大きいことに気を失いそうになりました。
このようにはじめから大きかったのに画像状で見えにくいことはあるのでしょうか?また、手術待ちの間に腫瘍が合体してしまうことはあるのでしょうか?
② 10年前より毎年エコーとマンモを交互に受けてきました。
2年前に1度左乳腺嚢胞と指摘がありましたが、ほぼ正常と記載があり、昨年は何もなく正常の診断でした。
こんなにも見つけてもらえない事例はありますか?
③ はじめから7cmの腫瘍の場合と複数の腫瘍が合体した場合の再発率に変わりはありますか?
お忙しいとは思いますが、よろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
① 腫瘍が7cmと大きいことに気を失いそうになりました。
このようにはじめから大きかったのに画像状で見えにくい
ことはあるのでしょうか?また、手術待ちの間に腫瘍が合体
してしまうことはあるのでしょうか?
⇒シンプルに…
顕微鏡レベルの話なので、画像で確認することは困難なのです。
② 10年前より毎年エコーとマンモを交互に受けてきました。
2年前に1度左乳腺嚢胞と指摘がありましたが、ほぼ正常と
記載があり、昨年は何もなく正常の診断でした。
こんなにも見つけてもらえない事例はありますか?
⇒今回も所見が「左石灰化あり要精密検査」となっているところがヒントでしょう。
つまり「非浸潤癌として乳管内を拡がっている状況(1年前)」だとしたら、「石灰化を起こしていない限り、所見がとれない(マンモもエコーも)」
乳管内を「広範囲に」拡がった時点で「一斉に」浸潤しはじめると、このようなケースとなります。
③ はじめから7cmの腫瘍の場合と複数の腫瘍が合体した場合の
再発率に変わりはありますか?
⇒「複数の腫瘍が合体」ではなく、「もともと非浸潤癌として連続していたもの」だと思います。
volume的にも違うとは思います。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/5/12
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