[管理番号:12629]
性別:女性
年齢:32
病名:乳癌ステージⅣ
症状:無症状
投稿日:2025年04月09日
大変お忙しいなか、質問させていただき申し訳ございません。
過去のQ&Aや文献などを自分なりに確認してみましたが分からず、先生にご質問させて頂きます。
ステージⅣの一次治療において、DTXを8コース以上継続することは可能か、その意義がどれくらいあるか、実際にそのようなケースのご経験があればどのような場合になされたか、についてお聞かせください。
現在HER2陽性ステージⅣ(多発肝転移)あり、DTX+HER+PERを現在3コースまで終了しました。
今のところQOLの大きな低下なく過ごせていますが、発熱が1回(抗菌薬で解熱)、風邪で延期が1回と順風満帆とまではいきません。
私がDTXを続けた方が良いのではないかと思う理由として、①CT評価がまだですが乳房のしこりは触れるため、早期CR症例ではないこと、②HER2が2+でfish陽性であること(3+の方が抗HER2薬効きやすいイメージ)、③Ki67が60程度と高く、多発肝転移もあり予後不良因子があること、などの理由から、HER2療法単独よりケモを長めにした方が長期予後が見込めるのではないか、、という不安があるためです。
可能な限りDTXの継続を希望される方や、継続した方が良いケースなどあるのでしょうか。
私は内科医師で、第二子37週妊娠中に癌が発覚しました。これまでの人生に悔いはございませんが、小さな我が子と夫のために、何かできることをと日々考えております。主治医のことは信頼しており、同じ質問をする予定ですが、先生にもご意見を頂けましたら、とても心強いです。よろしくお願い申し上げます。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
質問者の肝転移の情況は不明ですが、(ついさっき回答した)『管理番号12627 HER2陽性 ステージ4 治療終了の提案をされ迷っています。』が掲載されたらご覧頂きたい。
発覚からもうすぐ10年、cCRの状態でtrastuzumab/pertuzumabの状態となっています。
是非、希望をもって治療されることを願います。
DTXを8コース以上継続することは可能か、その意義がどれくらいあるか、実際にそのようなケースのご経験があればどのような場合になされたか
⇒言わんとすることは勿論理解できますが、質問内容から推測すると現在主治医から「docetaxelは4回(もしかして8回?)で終了しtrastuzumab/pertuzumabに(その後)変更する」と言うことですね。
無論docetaxelを(効果があれば)4回を超えて8回までやってもいいですが、それよりも
1.別の抗癌剤へ変更した方が効果が望める
2.Docetaxelは長期投与するとedemaの問題(時にpleural effusionも)があります。痺れなども
本気で『管理番号12627 HER2陽性 ステージ4 治療終了の提案をされ迷っています。』さんのようなcCR10年を目指すのであればtrastuzumab-deruxtecaneが第1候補となります。
(無論、奏効率100%ではありませんが)もの凄い効果が期待できます。まさにgame changer
是非、cCRとした後にphesgo(trasutuzumab/pertuzumab)に変更できる日が来るのを願っています。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/4/28
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