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全摘か部分切除かで悩んでいます

[管理番号:12471]
性別:女性
年齢:50歳
病名:乳がん(管状がん)とADH
症状:(質問文にて書かせていただきました)
投稿日:2025年02月12日

自覚症状は全くなかったのですが、年末に地元の婦人科クリニックで区の検診を受診。マンモグラフィーとエコーを受けたところ、エコーで左胸に悪性の可能性ありという診断を受けました。

別の病院を紹介されて針生検を行ったところ、左胸の上部に7mmほどのがんがあるとの診断が下されました。管状がんで、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、Ki67標識率は1%以下とのことでした。

その後、同病院で造影剤を使ったMRI検査を行うと、がんの斜め下、乳頭の真横くらいの位置にもう一つ悪性の疑いが出たため、針生検を実施。こちらは下記のような結果が出ました。大きさは7mmです。

3本のCNB検体のうち、1本に管内型の繊維線種、別の1本に小さな終末小葉単位が1個みられるが、核腫大と細胞質緊満を伴った異型乳管細胞が散在している。散在であり、ER陽性像のpatternはモザイク状であるため、CK5/6の発現は薄いが、低異型度のADHと考える。

主治医の先生によると、2つめも手術で切除する必要はあるが、温存術も不可能ではない、ただし、部分切除の場合は4分の1ほど取ることになるので変形が心配だとのことでした。

こうした状況を踏まえ、全摘にするか、部分切除にするかの判断は私自身に委ねられたのですが、どちらにもメリットとデメリットがあり、決心できずに悩んでいます。

田澤先生はADHは「癌だけど、極めて少ないだけ」とおっしゃっておられますが、私のようなケースの場合は再発、そして変形の危険性という観点からすると、全摘と部分切除、どちらの方が適していると思われますでしょうか。

お忙しいところ誠に申し訳ありませんが、決断する日が迫っておりますので、早めに
ご回答いただけましたら大変ありがたく存じます。

よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

田澤先生はADHは「癌だけど、極めて少ないだけ」とおっしゃっておられますが、私のようなケースの場合は再発、そして変形の危険性という観点からすると、全摘と部分切除、どちらの方が適していると思われますでしょうか。
⇒正しくは「低異型度の癌だけど小さい(2mm以下の範囲)」の場合にADHとなります。

今回の場合には(当然)癌の周囲にあるわけだから、(温存するとしたら)「その部も含むような切除範囲=主治医の言うところの4分の1ほどの範囲」となります。

(理想的な小範囲とは言えないまでも)温存可能という判断なのであれば、(乳房内再発のリスクや術後の放射線を理解されたうえで)ご希望であれば温存手術を勧めます。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/3/3
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