[管理番号:12383]
性別:女性
年齢:42
病名:リンパ再発
症状:
投稿日:2025年01月10日
田澤先生こんにちは。
はじめて質問させていただきます。
私は5年前に乳がんで全摘をしてpt1aでした。
ホルモン陽性のためノルバデックスを服用していました。
この度、健診で腋窩再発があり手術しました。
転移は小さいものが4個でした。
遠隔転移はありませんでした。
乳がん診療ガイドラインに書いてあったのが
頭から離れず絶望しています。
原発乳癌術後の局所再発症例は遠隔転移のない場合でも予後不良であり,約50%にさらに再発がみられ,30~60%は再発から5年以内に遠隔転移により死亡する1)
質問させてください。
1.田澤先生の長いご経験でも乳がん診療ガイドラインと同じお考えですか?
局所再発はとれば根治できる!大丈夫!と思い込んでたので混乱しています。
2.その後の主治医の治療は
1.放射線
2.ページニオ
抗がん剤は必須ではないと言われたのですが、
この局所再発が予後不良なのに、抗がん剤はどちらでもいいというのはどういう剥離なのでしょうか?
3.リンパ転移が小さいうちにとれたのは有利になりますか?
4.pt1aだったのに再発して
しまい、予後不良であと何年生きられますか?
10年は夢の夢の域なのでしょうか?
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
原発乳癌術後の局所再発症例は遠隔転移のない場合でも予後不良であり,約50%にさらに再発がみられ,30~60%は再発から5年以内に遠隔転移により死亡する1)
⇒これが全く馬鹿げたことであることは「経験豊富な(といっても、「更に」全国からそのような患者さんを多く診ている)」私は理解しています。
この記載が(主として)センチネルリンパ節生検が行われていない頃のデータが基となっていることが間違いなく起因しています。
私がこの10年で腋窩再発について実感しているのは、
「手術当時、センチネルリンパ節生検陰性として郭清省略された方の」ある一定数が
「術後5年以上経って」腋窩再発に至るという事実です。★
上記★の場合には、(そもそも初回手術時にリンパ節転移多数+節外浸潤により、術後腋窩再発するケース★★)とは「全く」意味が違うことが理解できると思います。
言い換えれば、上記ガイドラインの文言は★★が対象となるデータなのです。
1.田澤先生の長いご経験でも乳がん診療ガイドラインと同じお考えですか?
⇒全く違います。(上記通り)
2.その後の主治医の治療は
1.放射線
2.ページニオ
抗がん剤は必須ではないと言われたのですが、
この局所再発が予後不良なのに、抗がん剤はどちらでもいいというのは
どういう剥離なのでしょうか?
⇒「ルミナールタイプ」だからでしょう。
ただ、「抗癌剤既往無」なのだから、(質問者自身のモチベーション次第では)抗癌剤もありです。
ただ上記★と言う理解からは、必須とはいえません。
3.リンパ転移が小さいうちにとれたのは有利になりますか?
⇒勿論です。
4.pt1aだったのに再発してしまい、予後不良であと何年生きられますか?
10年は夢の夢の域なのでしょうか?
⇒当然、根治を前提とします。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/1/30
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