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抗がん剤投与の判断について

[管理番号:12324]
性別:女性
年齢:40
病名:乳房上内側部乳癌
症状:
投稿日:2024年12月14日

田澤先生
お世話になります。
9月に左乳房全摘、再建手術を受け、病理結果は以下のとおりです。
◯浸潤性乳癌
◯腫瘍の大きさ 浸潤部7mm×5mm、全体で95mm×85mm
◯腋窩のリンパ節転移あり センチネルリンパ節4個中1個
◯脈管内侵入あり
◯核グレード分類 1
◯組織グレード分類 1
◯kl67 11.9%
◯ホルモン受容体 陽性
ER +90% PgR80%
◯HER2 2+ FISH 陰性
◯オンコタイプDx 判定不能

上記の結果により、主治医からはタモキシフェン5年、放射線、エスワンタイホウ1年という治療方針が提示されています。そこで、以下質問させていただきます。

①以前の質問で、田澤先生は転移より腫瘍の大きさが判断に重要と指摘されていたと思いますが、田澤先生であれば抗がん剤の投与をどのように判断されますか?
エスワンタイホウは比較的副作用が少ないと言われていますが、やはり不安で、現状における抗がん剤投与を再発率との関係から教えていただきたいです。

②オンコタイプDXの結果が判定不能となることはあるのでしょうか?主治医も経験がなかったようで驚いており、検体が小さく判定不能となったようだと言ってましたが、田澤先生にもこのような経験はありますか?

以上、よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

①以前の質問で、田澤先生は転移より腫瘍の大きさが判断に重要と指摘されていたと思いますが、田澤先生であれば抗がん剤の投与をどのように判断されますか?
⇒質問者は「完全な」勘違いをしています。

腫瘍径=浸潤径であり質問者のような非浸潤癌での大きさは無関係です。

エスワンタイホウは比較的副作用が少ないと言われていますが、やはり不安で、現状における抗がん剤投与を再発率との関係から教えていただきたいです。
⇒私がTS-1を術後補助療法として勧めないことは「お知らせ」を是非読んでください。

②オンコタイプDXの結果が判定不能となることはあるのでしょうか?主治医も経験がなかったようで驚いており、検体が小さく判定不能となったようだと言ってましたが、田澤先生にもこのような経験はありますか?
⇒ありません。

ただ、(OncotypeDXが参考にならないなら)Ki67=11.9%から
(私なら)抗癌剤は勧めません。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/1/7
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