[管理番号:12251]
性別:女性
年齢:45
病名:
症状:
投稿日:2024年11月18日
初めて投稿させていただきます。大変お忙しい中だと思いますが、ご回答いただけたらとても嬉しいです。
10月初旬に胸のしこりが気になり、再発の疑い(2015/3 -2022/3初回乳がん全摘・抗がん剤治療・ホルモン治療済み)があったため、検査したところ悪性腫瘍でした。
・浸潤性入管癌
・核グレード 3
・組織学的グレード III
・Ki-67 94.3%
・腫瘍の大きさ 約5cm
この時点では転移はみつかりませんでしたが、CAI15-3数値は67と高く早急な治療が
必要だと診断されました。
その後、抗がん剤治療を開始することになりました。治療前の10/(下旬)時点では87へ上がり、11/(上旬)にパクリタキセルの治療開始後11/(中旬)は95にまで上がっています。
これは抗がん剤が効かないことを示しているのか、このまま続けずに手術に切り替えていただいた方が良いのか、この時もものすごい勢いでガンが増殖していると思うと恐ろしいです。
勢いを抑えていると言えるのか、こんなに高い数値を検索しても見たことがなく、質問させていただきました。
遠隔転移を疑って検査手術した方が良いのか、この数値であれば抗がん剤治療では良くあることで様子を見ていけば効いてくるのか、アドバイスいただけたら救われます。
宜しくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
勢いを抑えていると言えるのか、こんなに高い数値を検索しても見たことがなく、質問させていただきました。
遠隔転移を疑って検査手術した方が良いのか、この数値であれば抗がん剤治療では良くあることで様子を見ていけば効いてくるのか、アドバイスいただけたら救われます。
⇒まず重要なことから…
初発乳癌では腫瘍マーカーが上昇することは「殆ど」ありませんが、再発の場合には「遠隔転移がなくても」上昇することはあります。
10月初旬に局所再発と診断された際に「この時点では転移はみつかりませんでした」わけだから、当然(CA15-3の値など気にせずに)手術すべきだったと思います。
♯今からでも遅くありません。
現実に「5cmの腫瘍がある」のだから(CA15-3が高いから、遠隔転移の可能性をばかりに目を奪われて抗癌剤に拘らずに)手術して「現実にある癌に対する治療を優先すべき」です。
〇次に…
CA15-3の動きについてですが、
10月初旬 67 ⇒10月(下旬)日 87 (この時点ではパクリタキセル未治療)
⇒11月(上旬)日からパクリタキセル開始 ⇒11月(中旬)日 95
これは経験豊富な乳腺外科医から見れば以下のように見えます。(現実に抗がん剤治療開始の時点では「しばしば」起こることで、殆どその後は予想通りとなるので参考にしてください)
この値の推移を見ていると、(もしも無治療ならば)10月28日 87 ⇒100overでも全くおかしくありません。(何故なら10月初旬から1か月以内で20上昇しているわけなので)
それが95というのは、「癌の勢いを止めている」と判断します。 このまま続ければ(私の経験上)95⇒(1か月後)70代~80程度 と予測できます。
結論
①Paclitaxelはおそらく効果がある(但し、効果を期待するなら当然bevacizumabと併用すべき)
② 抗癌剤に一定の効果はあるが、それは現在ある腫瘍を手術してから「術後に」遠隔再発の予防として行うべき
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2024/12/3
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