[管理番号:12234]
性別:女性
年齢:59歳
病名:左乳がん トリプルネガティブ → ADH
症状:右乳がん非浸潤を11年前に全摘、その後、地元の同病院で左胸のしこりについて経過観察受診を続ける
10年目検診でエコーの所見が出たため細胞診をするも検体不足で判定できず
先生は大きさや形に変化が無いので経過観察で良いと言われていたが、11年目にこちらから組織診検査を希望したところ
今回の経緯となる浸潤性のトリプルネガティブと診断されました。
投稿日:2024年11月13日
地元の病院で乳がんの組織診検査を受けた結果、浸潤性のトリプルネガティブと診断されました。
また、病理検査の所見にはアポクリンがんとも書かれていました。
治療法が限られるサブタイトルに大きなショックを受けていましたが
その後、紹介状と診療情報提供書(病理検体含む)を頂いて、がん専門の大きな病院に転院しました。
そこで様々な検査を受け、PET・CT検査ではリンパの集積も無くリンパ節転移や遠隔転移は指摘できません
という診断がついていました。
昨日、検査結果を踏まえて病状把握と今後の治療方針について説明を受ける主治医の診察時に
想像もしなかった話が飛び出しました。
提供された病理検体を調べたところ境界病変でアポクリンがんの所見は認められない。
乳腺症の変化で異形乳管過形成、ADHと判定されたとの事でした。
また、細胞検査していた脇のリンパも前がん状態なので当然陰性でしたとのこと
更にトリプルネガティブという判定についてもそもそもがんでは無いので受容体の反応は陰性となるため
トリプルネガティブにも当たらないということでした。
キツネにつままれたような状況で喜んだのですが、本当に大丈夫なのでしょうか?
一応、診察日の翌日となる今日、再度組織診検査を実施する予定ですが
既に3週間後に手術の予定が入り、主治医からはADHなら部分切除、がんなら全摘しますと伝えられました。
非浸潤がんとADHの見分けは病理士の判断によって異なる場合があると読んだことはありますが
浸潤性のトリプルネガティブ乳がんという判定がADHにくつがえることなどあるのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
Atypical ductal hyperplasia:ADHは「極めて異型の低い癌が2mm以内の範囲」の場合の病理診断です。
この「異型の程度」は(デジタルではなく)アナログなので病理医によっては①非浸潤癌としてもよい(程度の異型度はある)という判断と②癌とはいえない(程、異型が弱い)で意見が分かれることは、しばしばあります。
但し、今回のように「浸潤癌」と診断してしまうのは少々珍しいケースとはいえます。(アポクリン癌は時に非浸潤と浸潤が区別しずらいことが背景にあるでしょう)
つまり「癌なのか?どうか?」が紛らわしい所見の上に、(更に)「癌と判断してしまうと、浸潤しているようにも見える」ということだとは思います。
「再度組織診検査を実施」
⇒この結果でも「ADHどまり」の異型度しかなければ術前診断ADHとして手術するのは極めて妥当です。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2024/12/2
***