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今後の治療方針のご相談

[管理番号:11783]
性別:女性
年齢:45
病名:乳がん(2015年10月:左胸全摘)
左胸に1.5×1.3㎝の腫瘍
核グレード:2
pT1c、pN0、リンパ節転移 陰性
ER陽性10%以上 PgR陽性10%以上
Her2:0 ki67 57%

症状:・2024年よりCEAの数値上昇。2月:5.8 → 3月:9.0 → 4月:13.6
・副腎の腫瘍のみ肥大が認められた
・肺(縮小した状態をキープ)、首骨、肩甲骨の腫瘍は当初(2022年)より変化なし・副腎の肥大により、治療薬をベージニオからアフィニトールに変更したが、口内炎、むくみ、高血圧、頭痛等の副作用が強く現れ、継続は難しいかもしれない
投稿日:2024年05月08日

・2015年に左胸を全摘し、ホルモン治療(タモキシフェン服用)を開始。5年間継続したところで、主治医より「治療を終わりにしても良い」との判断を受け、タモキシフェンを止めたところ、その1年半後(2022年)に再発が判明(人間ドックで肺、精密検査で副腎、首骨、肩甲骨に再発が認められた)。
・薬は2022年10月~イブランス+リュープリン、レトロゾール。2023年2月~ベージニオ+フェソロデックス+リュープリン、ランマーク。
ベージニオになってから副作用(強めの下痢)はあるものの、3か月に1回のCTを見る限り、肺や副腎の腫瘍は小さくなっていた。毎月の血液検査も大きな問題はなかった。
・2024年に入りCEAの数値が上昇。2月:5.8 → 3月:9.0 → 4月:13.6(2年前は4前後)。CA15/3は21→18→19→18と、再発時から変化なし。
・主治医は骨転移を疑い、骨シンチを行なった。結果は特に異常なく(首骨、肩甲骨の腫瘍は当初の状態のまま)、3月に撮ったCTを改めて見たところ副腎の腫瘍が大きくなっていることが分かった。(3月の時点でわかったはずが、その時点で指摘がなかったことは疑問)
・上記経緯から、治療薬を2024年5月より、アフィニトールに変更したが、口内炎、むくみ、高血圧等の副作用が強く現れ、継続は難しいかもしれない。
・ベージニオからアフィニトールへの変更時に、担当医からは「アフィニトールが合わない場合、次は抗がん剤になります」との話があった。(どのような抗がん剤治療になるかは未定)

以上の経緯から、今後の治療方針に関して、田澤先生に下記の点のご意見を伺いたく、メールさせていただきました。
・CEAの数値が上がり、副腎だけ大きくなっている点で、肺、首骨、肩甲骨とは違う原発巣の可能性はあるのでしょうか。
・副腎だけ手術で切除し、薬をベージニオ+フェソロデックスに戻して、治療することは可能でしょうか。
 (ベージニオ+フェソロデックスは副腎以外の腫瘍には効果があったと考えられるため)
・上記どちらも否だった場合、先生の考えうる治療方針は何が最適となりますでしょうか。
 (閉経状態に関しては子宮を摘出しているため不明です)

治療内容は以下の通りです
2015年12月 :ホルモン治療薬服用開始 タモキシフェン錠20mg
2021年1月:治療薬服用終了
2022年8月~:乳がん再発(肺、副腎、首骨、肩甲骨)
2022年9月~:乳がん治療薬服薬開始、リュープリン、レトロゾール錠2.5mg
2022年10月~:イブランス錠125mg 追加(リュープリン、レトロゾールは継続)
2022年11月~:上記にランマーク、デノタスチュアブル配合錠 追加
2023年2月~:イブランス・レトロゾール中止し、ベージニオ100mg、フェソロデックスに変更
       (ランマーク、デノタスチュアブル配合錠は継続)
2024年5月~:ベージニオ、フェソロデックスを中止し、アフィニトール10mgに変更
       (ランマーク、デノタスチュアブル配合錠は継続)

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「そもそも」私は(有害事象がとても我慢できないため)everolimusはそもそも選択しません。
再発治療として抗癌剤を避ける(最後に取っておく?)医師が居ますが、私は「全く」別の立場です。

私は「効く治療」を行い、「可能な限りcCR]⇒それを継続とします。
質問者は化学療法の既往が無いわけだから、「かなりの効果」が期待できます。
化学療法を行う順番は当然anthracyclin, taxaneとなり、(再発治療なので)taxane
はbevacizumab+paclitaxelとします。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/5/20
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