[管理番号:11220]
性別:女性
年齢:44
病名:乳がん 骨転移
症状:
投稿日:2023年7月7日
田澤先生こんにちは。
今後の治療について迷いがあるのでご相談させてください。
初発
2009年9月
右乳房全摘
粘液癌(純型) 2.7センチ
ER 100% PGR 100% Her2 1+
ki67 7.5%
術後 リュープリン3年
タスオミン10年
2022年5月 圧迫骨折にて骨転移発覚
PETの結果 胸椎10番のみ
根治的放射線治療
ベージニオ、アナストロゾール、ランマークで治療を続けておりました。
その間MRIでは放射線で完全には死滅していないのは確認していましたが、大きさも変わらずでした。
腫瘍マーカーもCEA10、CA15-3 27と上下はあれど下がる事も無く推移してました。
しかしこの度放射線で脆くなってた骨が粉砕骨折してしまい脊椎固定術をしてもらいました。
その時に目に見える腫瘍はとって頂いたんですが、死滅している細胞もあるけど生きている細胞もあるので今の治療は効いてないから抗がん剤をした方がいいとアドバイスされました。
手術のおかげで腫瘍マーカーはCEA4.9 CA15-3 20と基準値に入りました。
1.私としては腫瘍の大きさが変わってないのでベージニオが効いてないとは限らないのでは?と思ってしまうのですが、
やはり生きている細胞があると言う事は効いてないのでしょうか?田澤先生のご意見お聞きしたいです。
2.今回積極的治療として抗がん剤をする場合、田澤先生はどのような抗がん剤+維持療法をお考えでしょうか?
コラム236回を目標にしておりますが、ベージニオが使えないとなると維持療法はどうなるのかと思いました。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
2.今回積極的治療として抗がん剤をする場合、田澤先生はどのような抗がん剤+維持療法をお考えでしょうか?
⇒抗がん剤未治療のようなので…
やはりanthracyclineが第1選択
質問者にやる気があるのであれば、(私ならば) EC(anthracycline)x4⇒
bevacizumab+paclitaxel(taxane)x4 ⇒palbociclib+letrozole+LH-RHagonist
★おそらく担当医は「やりすぎだ! 抗癌剤は1種類にして、あとは進行したときのために取っておく」という事でしょう。
ただよく考えてください。
術後補助療法で重要な「anthracycline , taxane」を使う理由を。
「敵は小さいうちが最も効果がある=根治性の可能性が上がる」のです。
「取っておく」という考え方は(もしも少しでも根治の可能性をあげたいのであれば)止めましょう。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/7/18
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