[管理番号:10430]
性別:女性
年齢:46歳
病名:左胸のしこり 4センチ
症状:左胸にしこり、サイズは37×28×21
投稿日:2022年7月12日
初めまして。
現在の状況を簡単に書きますと、今年6月末ごろ、左胸のしこりに自分で気が付き、7月(上旬)日に、乳腺クリニック受診、マンモグラフィとエコー検査で4センチの腫瘍を指摘され、今は針生検の結果を待っているところです。
しこりを見つけた経緯ですが、4月から、不妊治療で採卵(卵巣高刺激)をしていて、
毎回エストロゲンの値が高くなっており、採卵前から生理にかけて胸がゴロゴロとしこり状に張ることがあり、いつも生理が来る時期になくなっていました。
今回のしこりにも6月末ごろに気づいて、また採卵の影響かな、と思ったのですが、今回は片側の1か所にしかしこりがないことで不安に感じたのと、前回の検診からちょうど1年くらいたっていたのとで、生理まで待たず、採卵の翌日5日に、毎年検診を受けている乳腺クリニックを受診しました。
そこで、マンモグラフィとエコー検査で、1年前に何もなかったところに、4センチくらいの腫瘍ができています、と言われてしまいました。
その日に針生検をしていただき、現在その結果待ちです。
(乳がん検診は、1年~1年半ごとに受けていて、前回は2021年6月(下旬)日、マンモグラフィとエコー検査を受け、「異常なし、次回は1年半後」と言われていました。)
乳腺クリニックから紹介先の病院の予約を取っていただき、7月8日に受診しました。
再度マンモグラフィとエコー検査で、しこりのサイズは37*28*21くらい、境界は少しギザギザしていて、中に血流がありました。
病院の先生は、あくまで生検の結果待ち前提ですよ、悪いものだったとして、とのことで、
・比較的若いことと、去年何もなかって今年見つかりましたっていうにしてはサイズが大きいので、いきなり手術するよりも先に抗がん剤の治療を考えた方がいい。
・サブタイプ(トリプルネガティブ)次第で、ますますもって術前抗がん剤をした方がいいよ、ってお話しなきゃいけない。
ということでした。
その日は、CTを撮っていただいて帰りました。
そのときは、まだ乳がんプラザの存在を知らず、知識もほとんどなかったのでただ話を伺うだけでしたが、
術前抗がん剤に不安を感じ、調べているうちに、乳がんプラザにたどりつきました。
今現在では、私自身は、部分切除の希望もないので、手術可能な状態でしたら、先行手術で治療をしたいと思っています。
田澤先生のQ&Aで、術前抗がん剤を提案される先生は、リンパ節郭清(レベル3の郭清が必要な場合は特に)が難しいから避けたいのでは、という回答を拝見しました。
そうすると、私からお願いして無理に手術先行でしていただいても、手術中に難しい状況だった場合に郭清をあきらめてしまい、結果的にうまくいかないのでは、と考えてしまっています。
(病院の先生には大変失礼なことで、申し訳ないですのですが、今は「術前抗がん剤」をすすめられることだけで、不安に思ってしまっています。)
①病院の先生から第一に勧められる治療方針が「術前抗がん剤」だった場合、先行手術をお願いすることなく、
江戸川病院へ転院して、田澤先生に手術をお願いしたいと思っていますが、先走りすぎでしょうか。
「術前抗がん剤」は、他にも意図があるかもしれないのだから、まずは、先行手術していただきたい、と病院の先生へ一度はお願いしてみた方がいいのでしょうか。
②1年でこんなに大きくなるのは、がんだとするとたちが悪い、とクリニック、病院の両方の先生から聞き、進行が早そうなので、全ての決断を早くしなければ、取り返しのつかないことになるのでは、と毎日考えてしまい、怖いです。
(中旬)日に生検とCTの結果を踏まえて、再度病院で診察があります。
もし江戸川病院への素早い転院を考える場合、今現在、私に準備できることはありますでしょうか。
今の病院で現在していただいている検査は、マンモグラフィ、エコー、針生検、CTです。
③採卵は今年の4月から毎月連続で計4回しています。
高刺激で毎回エストロゲン値は1500-2600でいつもの5倍~10倍でした。
数か月前までは、自分ではしこりのようなものは何も気づけなかったのですが、不妊治療でエストロゲンやプロゲステロンが高い状態が続いたせいで、数か月の間に速い進行で腫瘍を大きくしてしまった、ということはありますか。
エストロゲン値などが通常に戻れば、成長のスピードは弱まるのでしょうか。
こどもが2歳で、まだまだ長く見守りたく、再発が少しでも減る道を選びたいです。
できる努力は何でもしたい、と思っています。
どうぞよろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
メール内容読みました。
不妊治療が腫瘍を増大させるというエビデンスはありませんが、影響を与えた可能性はあります。
ただし、1年前の検診の精度の問題が「そもそも」あるので「1年間で4cm」と考えるのは誤りです。
質問者が2名の医師から(私から見れば)「無意味に」脅されてショックを受けているように感じますが、物事はシンプルに考えましょう。
温存希望でなければ、当然「手術先行」すべきです。
「殆ど同じような」状況で術前抗がん剤を勧められたが、(そもそも全摘希望だし)
予後的にも「意味があるのかどうか不明の抗がん剤を術前にゴリ押しされている」ことに疑問をもってセカンドオピニオン受診され、そのまま転院してきた患者さんを最近手術したところなので、そのような「術前抗がん剤ゴリ押し医師」が溢れていることに辟易しているところです。
自分にとっての手間を避けるために「先ずは全身を抗がん剤で叩いてから…」とか「抗がん剤の効果が解るから…」みたいな(私から見れば、全く無意味な)理屈を押し付けて、術前抗がん剤をゴリ押しするのは共通のようです。
無論、それらの医師に賛同するのであれば(それは)患者さんの自由ですから私からコメントするつもりはありませんが…
質問者のように、部分切除の希望がなければ手術先行して、その病理結果で(もしもluminal typeなら)OncotypeDXも行った上で、抗がん剤をすべきかどうか?は術後に決めるべきだと思います。
①病院の先生から第一に勧められる治療方針が「術前抗がん剤」だった場合、先行手術をお願いすることなく、江戸川病院へ転院して、田澤先生に手術をお願いしたいと思っていますが、先走りすぎでしょうか。
⇒その医師が「どの程度の圧で、術前抗がん剤をゴリ押しするのか?」にもよりますが…
正直、手術手技そのものに不安を感じます。
②1年でこんなに大きくなるのは、がんだとするとたちが悪い、とクリニック、病院の両方の先生から聞き、進行が早そうなので、全ての決断を早くしなければ、取り返しのつかないことになるのでは、と毎日考えてしまい、怖いです。
⇒冒頭でコメントした通り…
全く「無駄に」心配させられているだけです。
特別に考える必要などありません。
もし江戸川病院への素早い転院を考える場合、今現在、私に準備できることはありますでしょうか。今の病院で現在していただいている検査は、マンモグラフィ、エコー、針生検、CTです。
⇒特にありません。(私なら、そもそもCTは撮影しませんが… )
③採卵は今年の4月から毎月連続で計4回しています。
高刺激で毎回エストロゲン値は1500-2600でいつもの5倍~10倍でした。
数か月前までは、自分ではしこりのようなものは何も気づけなかったのですが、不妊治療でエストロゲンやプロゲステロンが高い状態が続いたせいで、数か月の間に速い進行で腫瘍を大きくしてしまった、ということはありますか。
エストロゲン値などが通常に戻れば、成長のスピードは弱まるのでしょうか。
⇒考えすぎ!
慌てる必要はなく、ごく「普通」でいいのです。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/7/20
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