Site Overlay

乳がん

[管理番号:10285]
性別:女性
年齢:52歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2022年5月18日

いつもありがとうございます。

2年ごとに会社の健診でマンモをうけていて、2020年のマンモでも異常はありませんでした。

昨年夏、胸を壁にぶつけた際にあまりの痛みに乳頭付近をさわり1cmほどのしこりに気づき、
すぐにクリニックの乳腺科でエコー検査をし粉瘤と言われ、半年後に再度検査するように言われました。

先月再検査したのですが、大きさはかわっていないが血流があると言われ、
前回と今回の画像を比較して見せていただきましたが、今回は血流が増えてました。

前回検査でも少しの血流があったことに驚きました。

細胞診でクラス4の悪性の疑いとなり、総合病院を紹介され、組織診で浸潤性の乳がんと言われました。

これからMRIやCT等の検査をして、治療方針をたてるとのことでしたが、
当初の乳頭付近のしこりの他に2つほどしこりあるので、全摘出になるのではというお話でした。

最初のしこりほどはっきりしたしこり状のものは、触ってみてもよくわかりません。

乳頭付近のしこりも皮膚に変色やひきつれもなく、円盤状で中央のでっぱった部分が皮膚をもりあげています。

粉瘤と言われ安心していたのですが、再検査後にがんと言われ気持ちがついていけていません。

複数のしこりがある場合、全摘出は必須なのでしょうか。

また、乳頭直下から右側にかけて、皮膚に近い部分にあるしこりを摘出する場合、
乳輪や乳頭も摘出対象となり、温存は望めないでしょうか。

新たな2つは細胞診は不要とのことでした。

最近二の腕のだるさ、乳頭付近のしこりに鈍い痛みを感じるときもあります。

症状がどんどん悪化しているように感じられ、不安がつのります。

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

それにしても癌を「粉瘤と診断」したそのクリニックの医師には、呆れひっくり返る思いです。
本来「粉瘤」であれば「半年後に再度検査するように」自体不要なことで、「正常です。ご安心を。」とすべきことです。

ただ、今回(結果として驚くべきことに)「それが癌だった」ので、(結果として)
「半年後、受診するように」という一言が「その医師の医師生命をギリギリのところ?で救った」とも言えます。

全摘せざるを得ない理由として「乳頭から近い(マージンを確保した場合乳頭も切除せざるをえない)」 複数ある(同じ乳管系の場合、それは「daughter(娘結節)」
と表現しますが、これなら問題ありませんが)別の乳管系にまたがっている場合には「全摘やむをえず」となります。

最近二の腕のだるさ、乳頭付近のしこりに鈍い痛みを感じる
⇒これは(年齢的に言っても)更年期の症状だし、(乳癌と宣告されたことによる)
ストレスで、更にホルモンが不安定となっているから起こる症状であり、「癌とは無関係の症状」ですよ!!(冷静に)

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/5/30
***

質問者様から 【質問2】

乳がんの検査や状態について
性別:女性
年齢:52
病名:乳癌
症状:浸潤性乳がん
投稿日:2022年5月30日

お忙しい中ご回答いただきありがとうございます。

過去のQandAを読み、告知直後の動揺や絶望感がおさえられつつあります。

自分でしこりをみつけ受診、がんと告知されるまで時間がかかってしまい、診断の重要さを痛感いたしました。

手術後にこれから何度もエコー等の検査を受けることになるので、追加で質問させていただきたいのですが、

①昨年夏に最初に診断したクリニックの先生は、がんの大病院の副院長だった乳腺外科医の方でしたが、
 しこりができている場所、形をみても粉瘤、カスとの診断
 半年後の再検査後に細胞診をすることになったのも、エコー技師さんの一言があったからでした。

②そのクリニックの院長先生(がん告知の後、お話を伺いしました)は、
 エコーをみて、しこりができている場所が悪い、これを見て悪性の判断は難しい
 再検査のエコーは血流が多くなり爆発しているけど…とのことでした。

(私がみたところ、血流の色と皮膚に近いところに黒い円形に近い楕円形の形がみえました。

  血流の色は昨年夏から倍くらい増えていた印象です)
③再検査後に紹介された総合病院の先生
 (再検査後のエコーをみて)すぐがんとわかる、とのこと。

しこりは大小の乳頭が2つ並んでいるように見えるほどで、乳房の奥ではなく表面に凸という感じに出ています。

過去に他の部位に粉瘤ができたことがあり、それと同じ様だったので診断を疑いませんでした。

(今なら詳しい検査をすべき、と分かるのですが、当時は知識不足でした…)
そして、③の病院では他にもしこりがあると言われました。

【質問1】
エコーの性能や技師の方の力量でしこり発見に影響がでるとは思うのですが、
すでに認識されているしこりも、エコーの性能や技師の方の力量でエコーの画像が異なり診断に影響されるのでしょうか?

2つあるしこりですが、
①乳頭横、1.3cm(昨年夏は1.2cm)、皮膚表面を押し上げ凸、触っても常に輪郭がはっきりわかる。

 変形している。
しこりをつまむと、特に針生検後は底辺部分が小さくなっている。

②乳頭横のしこりから2,3cmの所、乳房の奥に1cm弱のしこり、①ほどはっきりしていないので私では触ってもよく分かりません。

【質問2】
2つのしこりの触った感じが異なりますが、タイプの異なる癌なのでしょうか。
また、エコーで同じ乳腺にできているしこりかどうかの判断はできるのでしょうか。
(見当違いな質問かもですが…)

【質問3】
②のしこりは針生検の際、エコー技師の方が見つけて先生に伝えていましたが、
②のしこりについては針生検不要と先生がおっしゃり検査なしでした。

診察の時に先生に伺うと、今は最初のしこりのことに集中しましょうとのことでした。
通常1つのしこりががん確定と思われる場合、他のしこりについては針生検は不要となるのでしょうか。

【質問4】
乳頭付近のしこりの場合は全摘とのことですが、しこりが表面にある場合は
クレーターの様な形で乳房の一部を残すことはできるのでしょうか。

過去にうけた健診の結果をみると、マンモは2017年にクリニックの①の先生、2020年に③の総合病院の結果で、
異常なしとかかれていました。

それもあり、手術後も検査が続くので今の総合病院にお願いすることに不安があります。
しこりを見つけてからがんと診断がでるまで9ヶ月経過しているので焦っています。
主治医からまだ詳しい説明はないのですが、
ルミナールAかB、恐らくBだから比較的おとなしいがんだと言われました。
ですが、先月の再診後のエコーでは半年で1ミリ大きくなり、血流が増えています。

【質問5】
まだ数日単位で急ぐ必要はない状況でしょうか。
それとも、血流が増えているということはこれからがんが急成長していくのでしょうか。
影響が少ないならばセカンドオピニオンをうけるか、
手術までに多少時間がかかっても田澤先生に手術をしていただきたい気持ちがつのっています。

よろしくお願いします。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

私から見れば…
QAを見るまでもなく、世の中には無駄な診療が多く、「何故、こんな医師が(乳腺クリニックを)開業しているのか?」
(質問者が、診療経過に)不満を持つ気持ちも重々解りますが、現実に日本中至る所で起こっている現実なのです。

今日回答した中でも「乳腺外科のある病院」を受診したら、「大きな病院で精査してもらって」と「大きな病院なるところを紹介された」という一文がありました。
その乳腺外科の存在意義は何? 君は何のための乳腺外科医?(大きな病院ではなく、自分で診断して自分で治療しましょう)

回答前に愚痴が多くなってしまいましたが、現状はこんなものなのです。
今回の質問内容をみると、「何故、診断がスムーズでなかったのか?」のように見受けられますが、(大変残念なことに)「それが現実」なのです。

温存なのか全摘(が必要)なのか?は、実際に診察しないと解らないことです。
きちんと、現在の担当医に聞きましょう。(私がこの場で「診察も無しに」回答すること自体、まったくナンセンス!)
ご了解ください。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/6/6
***

質問者様から 【質問3】

乳癌の手術について
性別:女性
年齢:52
病名:乳癌
症状:
投稿日:2022年6月16日

お忙しい中回答をいただきありがとうございます。

検査後の主治医の説明まで2週間あいており、過去を振り返りすぎました。

主治医からは
ステージⅠ、針生検した一番大きいしこりが20ミリ、他にしこりが大小5,6個見えるリンパ、骨、肝臓などの臓器への転移は今のところないが、センチネルリンパ節生検次第
ルミナールAとBの境界あたり

ステージⅠの場合、全摘なので放射線なし、ホルモン療法のみ
リンパへの転移があった場合ステージⅡになるので、抗がん剤をプラスする

ルミナールAかBの境界あたりであれば抗がん剤については、オンコタイプDXをうけたいと伝えたら、
今は保険適用外だから高いよ、受けたいのなら受ければいいけど、と消極的な回答でした。

すべては病理結果次第と思いますが、AかBの境界あたりでも、抗がん剤の効果次第でしたくないのであれば、
オンコタイプDXを受けた方がよいと思っていたのですが。

現在、セカンドオピニオンの受診待ちで、この予定でいくと手術は8月上旬になるのですが、
受けなければ、7月中旬に手術可能とのことでした。

セカンドオピニオンを受けても全摘や治療方針は同じことを言われる、
今ならステージⅠで全摘で完治となるが、ステージⅡbになると初期でないから予後が悪くなるとのことでした。

昨年8月にしこりを見つけクリニックの乳腺科を受診しエコーで良性判定、
半年後の細胞針でクラス4の悪性の疑いでしたので、今回の検査結果の際、主治医に再確認しましたが、
しこりができている位置が表面に近く、通常良性と診断される場所にできているとのことでした。

クリニックでは昨年8月12ミリ、今年4月13ミリと診断されましたが、今回の5月の検査でしこりが20ミリと急に大きくなっていましたが、先生の過去の回答で画像診断では目視なので異なるとの回答をみつけ安心し、
同じく、しこりの痛みなどは更年期の症状とのことでしたが、最近乳房の張り(腫れ?)や鎖骨と乳房の間のあたりが時々痛むのですが、こちらもやはり更年期によるホルモンの乱れと思っているのですが、
通常とは異なる場所にできた乳がんと言われ、多少、不安な気持ちもよぎります。

質問させていただきたいのは、
・乳腺が集まっている乳頭付近にしこりがある場合、リンパへ転移しやすいのでしょうか。

・4月の再検査の際、前回より血流が増大していると言われ、
 乳頭横のしこりはそれほど大きくなっていませんが、当初1つしか見当たらなかったしこりが、
 MRIやCTの結果、約1年の間に5,6個も確認できるほどになっていました。

 針生検では比較的おとなしいと言われた癌でしたが、急激に活発化することはあるのでしょうか。

・リンパ転移のを防ぐためにも、セカンドオピニオンを受けずに早く手術をした方がよいのでしょうか。

 私がセカンドオピニオンを受けるのは友人の勧めもありますが、転院も少し考えています。

 検査が他院より早く受けられるとのことでクリニックで紹介された総合病院を受診し、転院する予定でした。

 しかし、ステージがあがり予後が悪くなると言われると迷います。

よろしくお願いいたします。

田澤先生から 【回答3】

こんにちは田澤です。

まずメール全体からの主治医の誤り(勘違い?)を2つ指摘しておきます。

誤り1
ステージⅠの場合、全摘なので放射線なし、ホルモン療法のみ
リンパへの転移があった場合ステージⅡになるので、抗がん剤をプラスする

⇒「ステージ」と「抗がん剤をすべきか?(言い換えれば「抗がん剤をすることで上
乗せ効果があるのか?」)」は全く無関係!
  ★リンパ節転移があるから抗がん剤をするという考え方自体、まったく前時代的!

誤り2
ルミナールAかBの境界あたりであれば抗がん剤については、オンコタイプDXをうけたいと伝えたら、
今は保険適用外だから高いよ」

⇒現在は「OncotypeDX無償提供プログラム」中です。 高くはありませんよ!

Oncotype DX

今週のコラム 327回目 Oncotype DX 無料提供!(期間限定)

針生検では比較的おとなしいと言われた癌でしたが、急激に活発化することはあるのでしょうか。
⇒ありません。(考えすぎ!)

・リンパ転移のを防ぐためにも、セカンドオピニオンを受けずに早く手術をした方がよいのでしょうか。
⇒その程度の期間は気にする必要はありません。

★冒頭の誤り1,2からすると、セカンドオピニオンしたほうがいいのでは?
ご参考に。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/6/24
***