[管理番号:10132]
性別:女性
年齢:45
病名:トリプルネガティブ乳がん
症状:
投稿日:2022年3月6日
40歳でトリプルネガティブと診断され、手術(左胸温存)→化学療法(6ヶ月)→放射線治療を終え、6年目の経過観察中です。
家族歴はないものの、HBOCのガイドラインではリスクありなので(年齢、サブタイプ)、遺伝子検査の検討を続けていますが、現在は保留にしていました。
ところが、79歳の父に前立腺がんの疑いが出てきました。
父が前立腺がんと診断された場合、私はやはりHBOCの可能性が高いのでしょうか。
遺伝子検査を受け陽性の場合、卵巣の予防切除を受けることは以前から考えてきました。
しかし、父の状況から、いよいよ自分はHBOCなのかと思うとやはり怖くて心配です。
田澤先生のお考えをお聞かせください。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
私の経験上、「家族歴の前立腺癌」ではBRACAnalysis陽性となる可能性は決して高くはないと思います。
ただ目的があるのであれば(卵巣切除や対側乳腺の予防切除)「怖いとかそういうことではなく」受けるべきでは?
今週のコラム 329回目 遺伝子検査を無暗に勧める風潮に一言 をご参考にしてください。
質問者様から 【質問2】
HBOCの可能性と子供への影響
性別:女性
年齢:48
病名:トリプルネガティブ乳がん
症状:
投稿日:2025年07月09日
私→40歳でトリプルネガティブ乳がん(手術、治療後、経過観察中9年目)
父→79歳で前立腺がん
(手術後、経過観察中3年目)
※その他の家族歴なし
このところ数年ほど、私の遺伝子検査を検討(HBOC)していますが踏み切れていません。陽性だった場合、私の卵巣を切除する、というところまでは決めていますが、娘が2人いるため、その先で悩みます。
・私がHBOCだった場合、娘たちには遺伝可能性を想定し、早めの結婚、妊娠、出産を勧め、その後、乳房、卵巣の予防切除をするべきか?(=将来設計に大きな影響を与える)
・乳房については定期検診方法が確立されているが卵巣については定期検診による検出が容易ではない。となると、娘たちは不安のみが募るのではないか?
以上を踏まえ、先生にお尋ねしたい点は2つです。
①私が先生の患者だったら、やはり遺伝子検査を勧めますか?(私は遺伝子検査保険適用対象者です)
②HBOCの可能性あり、またはHBOC診断のついた母親を持つ娘(若年層)は、どのようなことに気をつけ、どのように対策したらよいでしょうか?
私の手術、治療時に幼かった娘たちは、私の罹患についてはっきりとした記憶や認識がないと思います。今度しっかりと話をしたいので、私や娘たちが、「正しく恐れる」ためにもぜひアドバイスをお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
巷ではあまりにも遺伝子検査(BRACA)を勧める風潮がありますが、目的がないのに無暗に行う必要はないというのが私の考えです。
①私が先生の患者だったら、やはり遺伝子検査を勧めますか?(私は遺伝子検査保険適用対象者です)
⇒質問者がきちんとした目的を持っているのであれば勧めます
メール内容からは「陽性ならば卵巣切除する」という目的があるようなので、それであれば勧めます。
②HBOCの可能性あり、またはHBOC診断のついた母親を持つ娘(若年層)は、どのようなことに気をつけ、どのように対策したらよいでしょうか?
⇒仮定の話をしても無意味
少なくとも(検査してもいないのに)「可能性あり」というのは明らかに「やりすぎ」です。
実際に行って陽性だった場合に考えましょう。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/7/29
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