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腋窩リンパ節再発

[管理番号:10021]
性別:女性
年齢:51歳
病名:左乳癌、腋窩リンパ節再発
症状:
投稿日:2022年1月19日

田澤先生 初めまして。

よろしくお願い致します。

2016年8月 左乳房全摘手術
ステージI リンパ転移なし
術後はki67 30%で抗がん剤適応でしたが、手術をした病院ではオンコタイプDX検査はやっていないとの事、強くはすすめられなかった為、抗がん剤はせず、ホルモン治療のみでした。

2021年11月の定期検査エコーで、左脇下のリンパに腫れが見られ、細胞診したところ、腺癌との診断でした。

造影CT、骨シンチ検査では骨転移、遠隔転移は見られないとの事でした。

5年前からあったものなのかと聞いたところ、あったものではないとの事でした。

しこりも大きくなっている気がするし、遠隔転移してしまわないか不安な毎日です。

もし田澤先生に手術をお願いする場合、最短でいつ頃になりますでしょうか。

遠方に住んでいる為、治療は今住んでいる所でしたいと思っているのですが、スムーズに転院出来るでしょうか。

お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答いただけましたら幸いです。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「もし田澤先生に手術をお願いする場合、最短でいつ頃になりますでしょうか。」
⇒現在手術待ちは1か月半程度です。

腋窩再発の場合には「再発がレベル1だけなのか?2,3にもあるのか?」きちんと(その)主治医が把握しているのか?確認しましょう。
そしてレベル3まで郭清できない乳腺外科医が実に多い(殆ど?)ことにも注意が必要です。

「遠方に住んでいる為、治療は今住んでいる所でしたいと思っているのですが、スムーズに転院出来るでしょうか。」
⇒スムーズかどうか?は「転院先の度量の大きさ」によるので一概には言えません。
 ただ、病院間での交渉では通常は見つかります。

「江戸川病院での手術」はこちら。

「受診案内」はこちら。

「手術相談」メールはこちら。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

再発後の治療について
性別:女性
年齢:52歳
病名:腋窩リンパ節再発
症状:
投稿日:2022年3月18日

田澤先生
過日は、貴重なお時間の中、ご診察していただき誠にありがとうございました。
本当にもっと早く先生を知りたかったです。

2016年8月 左乳房全摘手術
ステージI リンパ転移なし ki67 30%
術後はホルモン治療のみ(タモキシフェン)

2021年11月 左腋窩リンパ節再発

再エコーで鎖骨下のリンパを確認、2月中旬レベル3までの腋窩リンパ節郭清手術をしました。

術後、転院をしまして、再発治療が始まります。

今わかっている結果は
レベルI+II(9/16)レベルIⅠI(3/3)
いずれも2㎜を越え、リンパ節の広い範囲を占めている。
リンパ節周囲の広い範囲の脂肪組織内にも腫瘍細胞の浸潤性がみられる。
腫瘍細胞は小胞巣状、索状転移性増生している。

リンパ節転移の数、脂肪浸潤に愕然とし不安でいっぱいです。

詳しい病理結果が前病院からまだきていないと事ですが、再発治療としては、ホルモン受容性があれば、領域リンパ節への放射線照射→アロマターゼ阻害薬+ベージニオと提案されました。
化学療法のことを聞くと副作用も強いし、上乗せ効果もそれ程ないと思うけれど強い希望があれば、やっても(EC×4、タキサン系×4)と言われました。

①田澤先生であればどのような治療をお考えになりますか?
②初発で化学療法をしていないので、数%でも予後に影響があるのであれば、やりたいと思っていますが、先生ならどうされますか?生存率は何%くらい上がると思われますか?
全く効果がない事も考えられるでしょうか。

③とったリンパの数が多くはないような気がするのですが、まだたくさん残っていると考えられますか?
④リンパ性転移と血行性転移は別とは理解しましたが、こんなにも転移数が多く広範囲であれば、臓器への転移も数ヶ月数年後に転移する覚悟はしなければいけないでしょうか?先生の経験上確率は高いですか?
⑤リンパ節再発で転移多数、広範囲浸潤でも治癒はありえるでしょうか。
出来る事はなんでもやりたいと思います。

以上についてご意見をお伺いしたく、お忙しいところ宜しくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

ちょうど、『腋窩鎖骨下リンパ節転移節外浸潤について』を回答したばかりで(間もなく、QAに公開されることでしょう)

ポイントは3つ
1.(現時点で全身の遠隔転移所見がないならば)放射線による局所治療が優先される。
2.(初期治療の際に、術後抗がん剤治療していなければ尚更)抗がん剤の治療効果が期待できるので「最善の策」は抗がん剤(anthracycline + taxane )も「敵は小さいうちに」勧める。
3.(抗がん剤をするにしろ、希望せずに「抗がん剤をしない」選択をするにしろ)
 最終的にCDK4/6阻害剤+ホルモン療法⇒(2年以上経ったら)ホルモン療法単独

★つまり
「最善の策」 放射線⇒抗がん剤(anthracycline + taxane)⇒CDK4/6阻害剤+ホル
モン療法⇒ホルモン療法
「次善の策」 放射線⇒CDK4/6阻害剤+ホルモン療法⇒ホルモン療法

ご参考に

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/3/29
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