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強皮症での化学療法について

[管理番号:9688]
性別:女性
年齢:48
病名:浸潤性小葉癌
症状:
投稿日:2021年9月2日

浸潤性小葉癌 ステージ3A
病理浸潤径:7.1cm×3.3cm
センチネルリンパ節生検実施:あり
腋窩リンパ節郭清:なし
リンパ節転移の数:1個/2個中
グレード1
Ki67:20~30% ルミナールB
エストロゲン受容体:陽性
プロゲステロン受容体:陽性
HER2受容体:1+ 陰性

2021年7月 左胸全摘手術
→術前に決定していたホルモン療法(タモキシフェン)に加え、化学療法(①EC→タ
キソール:6ヶ月 もしくは②TC:3ヶ月)の追加を提案されました。

持病に全身性限局型強皮症(セントロメア抗体 レイノー症のみのため無治療)があるため、放射線療法は適用外です。

Ki67の数値からオンコタイプDX検査を考えましたが、保険適用になるまで待つのは厳しいと考え、費用面から見送る予定です。

質問
①化学療法を検討する際、全身性強皮症であることも考慮すべきでしょうか?
また今回の場合、化学療法の有益性はどのくらいあるのか、田澤先生の見解をお聞かせください。

②タキソールの副作用の一例に、強皮症様皮膚硬化とあります。
抗がん剤投与により、強皮症への影響は考えられるでしょうか?
(化学療法を選択する場合、主治医はEC→タキソールの方を勧めています)

よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「①化学療法を検討する際、全身性強皮症であることも考慮すべきでしょうか?」
⇒皮膚科主治医の意見を参考にしましょう。

「また今回の場合、化学療法の有益性はどのくらいあるのか、田澤先生の見解をお聞かせください。」
⇒グレーゾーンの場合にはOncotypeDXしないかぎり「解りようがない」逆に「解るようならOncotypeDXは必要ない」となってしまいます。

 私の患者さんには(OncotypeDXしないなら)自己判断してもらっています。

「②タキソールの副作用の一例に、強皮症様皮膚硬化とあります。
抗がん剤投与により、強皮症への影響は考えられるでしょうか?」

⇒それは皮膚科主治医と相談すべき案件です。

 
 


 

質問者様から 【結果2 】

田澤先生、ありがとうございました!
性別:女性
年齢:48
病名:浸潤性小葉癌
田澤先生の診察:[診察あり]
田澤先生の手術:[手術あり]

9688【強皮症での化学療法について】で質問させて頂いた者です。
お忙しい中、御回答ありがとうございました。

強皮症患者は禁忌のため、放射線照射が受けられないことが不安でしたが、質問後、乳がんプラザ内で拝見した田澤先生の回答で解決できました。(熟読不足ですみません)
ただ、田澤先生のアドバイスを受けまして、今後の治療方針を決める前に担当のリウマチ科医に相談しておこうと思います。

それと、オンコタイプDX検査を受けることにしました。(可能なら年内?の保険診療適用に合わせたいので、主治医と相談予定です)
検査結果で化学療法を受けることになった場合は、田澤先生が勧めていらっしゃるTC療法を選択しようと思います。

田澤先生のおかげで、不安だらけの毎日から一歩前に踏み出せることができそうです。
いつも本当にありがとうございます。これからもこちらで勉強させて頂きます。
長文になり失礼いたしました。

<Q&A結果>