[管理番号:9401]
性別:女性
年齢:47
病名:微小浸潤がん
症状:
投稿日:2021年5月18日
いつもこちらで勉強させていただき、先生には大変感謝しております。
いつも不思議に思っていることがあるので、質問させていただきます。
私は、定期検診のマンモグラフィで、石灰化病変化により、非浸潤がん(微小)が発見されました。
お陰様で、全摘後、無治療で過ごさせていただいております。
しかし、すべての癌が石灰化を伴う訳ではないと思います。
①石灰化をともなって発見されるガンと、伴わないガンとでは、そもそもガンのタイプは違うのでしょうか。
②(石灰化を伴わないで)エコーや触診によって腫瘤で発見されるガン場合は、非浸潤がんの状態で発見することは不可能なのでしょうか。
今後、私はもう片側の乳がんに気を付けながら検診を続ける訳ですが、石灰化が出現しなくても、非浸潤がんの状態で発見出来るのかが不安です。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
癌は乳管内でまず増殖します。
比較的早く(乳管から)浸潤を始めて所謂「しこりを形成」する場合には石灰化を起こすことは少ない
典型的な石灰化が出来るタイプは
(浸潤する前に)広範囲に乳管内を拡がるタイプであり、乳管内には血流が乏しいので、乳管内に充満した癌細胞が壊死を起こしやすい。
この壊死が、壊死性石灰化といって「癌に伴う石灰化の代表例」なのです。
★ 「しこり」としてでなく「石灰化」として発見されるケースは後者ですが、「マンモグラフィーを撮影されない限り、自覚症状がないので」シコリとして自覚するまで放置すると、(広範囲に広がった病変が一斉に浸潤して「しこり」となるので)、あたかも「ボン」と大きなシコリが突然出現した印象となります。