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乳がんの治療方法について

[管理番号:9299]
性別:女性
年齢:78
病名:乳がん(トリプルネガティブ)
症状:
投稿日:2021年4月4日

家族の70代女性が、2~3か月前に乳がん(4cmの大きさ、ステージ2B、リンパ節転移があり)、種類はトリプルネガティブと言われました。

抗がん剤の治療を6か月して、その後、手術をする予定でした。
現在、抗がん剤の治療は、週一回 タキソール
(一般名:パクリタキセル)を12回 点滴 、その後FEC療法を3週に一回の点滴を4回行う予定で実施中でしたが、週一回 タキソール(一般名:パクリタキセル)を5回点滴した時点で、あまり効いてなくて、むしろがんが大きくなっていそうなので、急遽、方針を変えて、FEC療法の3週に一回を再来週から実施することになりました。

このような状況で、心配です。

色々とネット等で調査していると、以下の3つの免疫療法が良さそうに見えたのですが、
上記の抗がん剤治療と併用して、どれか実施した方が完治率はあがる気がするので実施したいのですが、主治医に相談すれば併用してもらえそうでしょうか。

また、実施するなら、どれが良さそうでしょうか。

1.トリプルネガティブは、免疫療法が効きやすいことがわかってきて、免疫チェックポイント阻害剤のアテゾリズマブ(商品名:テセントリク)が良い。

2.乳がんに効く、サイトカイン誘導治療薬(抗がんサイトカインの放出を誘導し、
がん細胞を攻撃する)やアポトーシス誘導治療薬(がん細胞のミトコンドリアの内幕に電子供給することでがん細胞のアポトーシス(自滅)を誘導する)

3.NK細胞療法、樹状細胞ワクチン療法、活性化Tリンパ球療法
NK細胞療法・・正常細胞以外(がん細胞を含む)を攻撃するNK細を体内から採血で採取。
その後、体外で増殖させ体内に戻す。

樹状細胞ワクチン療法・・樹状細胞(がん細胞の攻撃を指揮する)の元になる単球を採血で体内から採取し、樹状細胞に培養。
その樹状細胞にがんの情報を学習させ、体内に戻す。
すると、Tリンパ球が、がん細胞を攻撃する。

活性化Tリンパ球療法・・がん細胞を攻撃するTリンパ球を体内から採血で採取。
体外で増殖させ、体内に戻す。

また、前回、PETで4cmのステージ2Bのがんで、リンパ節転移あり、遠隔転移なしと言われたのは、1月25日位なのですが、それから2~3か月たっていて、最初に投与したパクリタキセルが効いてなかったのですが、その間にがんが進行し、遠隔転移はしていないでしょうか。

また、主治医は局所のMRIを取る予定ですが、全身の検査を再度、してもらった方が良いでしょうか。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

薬剤には「保険適応」というものがあります。
Atezolizumabは「手術不能または再発乳癌」にしか適応はありません。(術前術後の補助化学療法には適応外!!)

なぜ手術先行にしないのか?理解不能
今からでも遅くないので、「普通に」手術をして、再発予防として「普通に」anthracycline+taxaneしましょう。