[管理番号:9232]
性別:女性
年齢:42歳
病名:乳癌
症状:ステージ1 ルミナールB
投稿日:2021年3月5日
2月に手術を行い、病理検査の結果がでました。
浸潤径 11×9mm
浸潤径+入管内進展巣 22×10mm
リンパ節転院なし
センチネルリンパ節 0/1
静脈侵襲 Ly0(D2-40)
組織学的波及度 f
核グレード分類 グレード3
組織学的グレード分類グレード1
ER 8(TS) PgR 8(TS)
HER2 score1
ki67 32%
生存率、再発率を教えてください。
また、化学療法の上乗せ効果はどのくらいになりますか?
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
表題に「ルミナールB]とありますが、Ki67=32%であれば「グレーゾーン」
です。(Aなのか、BなのかOncotypeDXしなければ確定はできません)
「生存率、再発率を教えてください。
⇒これらを知るには厳密にはOncotypeDXをするしかありません。
やるべき治療(Aならばホルモン療法、Bならばホルモン療法+抗がん剤)をやれば11mmの癌であれば再発率5%前後 生存率95%前後だと思います。
「また、化学療法の上乗せ効果はどのくらいになりますか?」
⇒それこそが、OncotypeDXの役割です。(私に解りようがありません)
質問者様から 【質問2 】
リュープリン治療について
性別:女性
年齢:42歳
病名:乳癌
症状:ステージ1
投稿日:2021年5月21日
こんにちは。
前回の質問に対し、先生からの回答を頂き、オンコタイプDXの申込みをし、以下の結果がでました。
RS15
9年遠隔再発率4%
9.0ER陽性
8.0PR陽性
9.3HER2陰性
結果から、抗がん剤はせず、放射線治療を行い、タモキシフェン20mgを服用しています。
オンコタイプDXを行い、気持ちが少し楽になり検査をしてよかったと思っています。
ありがとうございました。
そして主治医から6月からリュープリンを開始すると言われています。
RS15は抗がん剤回避できたギリギリの値でもあるから、リュープリンを勧めますと言われました。
私はRS15は低リスクと考えていたのですが、やはりリュープリンは行った方がよいのでしょうか?
効果があるようなら頑張りたいと思っています。
先生はどう思われますか?
それと、血液検査で肝臓の数値が、手術前(2021年1月)からずっと高いと言われています。
なんと言う数値なのかはわからないのですが、30を超えていて、50を超えた月もあると言われました。
タバコ、薬やサプリメントなどなにか飲んだりしてないか確認されましたが、思い当たることがありません。
肝臓に転移とかじゃないですよね?と聞いたところ、「調べたばかりだしね」と言われ、また6月に調べましょう。
となりました。
腫瘍マーカーのことだとは思うのですが、
5ヶ月以上基準値を超えていますが、転移の疑いはないのでしょうか?
とても不安です。
6月下旬にまた調べますが、様子をみていて大丈夫でしょうか?
お忙しい中、申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「RS15は抗がん剤回避できたギリギリの値でもあるから、リュープリンを勧めます」
⇒誤り
RS=15は「ギリギリ」ではありません。
pN0(リンパ節転移無)でLH追加が推奨されるのはRSが21-25の範囲です。
「今週のコラム 269回目 Rx PONDER (中間解析) その解釈」を熟読してください。
(以下、抜粋)
pN0
閉経前では RS 21- 25 TAM+LH-RHagonist RS 25 抗癌剤推奨
「それと、血液検査で肝臓の数値が、手術前(2021年1月)からずっと高いと言われています。
なんと言う数値なのかはわからないのですが、30を超えていて、50を超えた月もあると言われました。」
⇒AST/ALTのことでしょう。
肝転移とは100%無関係(肝転移で肝機能は上がりません)
ご安心を。