[管理番号:9179]
性別:女性
年齢:25歳
病名:右乳癌
症状:
投稿日:2021年2月5日
先日妻が田澤先生に手術していただいた者です。
大変お世話になりました。
術前の生検での病理検査の結果は「非浸潤がん」ということだったのですが、明らかなしこりを形成していたこと(触った感じで7.8cmくらいはあったように思います)、一部分ですがしこりが皮膚を突き破るような形になっていたこと(皮膚浸潤というものでしょうか?)を踏まえると、術後の病理検査の結果では「浸潤がん」が見つかることを覚悟した方がいいのかなと思うのでしょうが、田澤先生はどう思いますでしょうか。
お忙しいとは存じますが、ご教授いただけると幸いです。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「術後の病理検査の結果では「浸潤がん」が見つかることを覚悟した方がいいのかなと思うのでしょうが、田澤先生はどう思いますでしょうか。」
⇒皮膚から露出はしていませんでしたが、皮膚の裏打ち(真皮)浸潤の可能性が高いので浸潤癌の可能性は高いと思います。
質問者様から 【質問2 】
抗がん剤投与後の不正出血
性別:女性
年齢:25歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2021年4月1日
いつもお世話になっております。
今回は患者本人が質問させていただきます。
抗がん剤投与後、数回不正出血がありました。
これは単に抗がん剤の副作用と考えて、婦人科の受診等は検討しなくてもよろしいのでしょうか?
(先日の受診の際にお伺いすればよかったのですが、すっかり忘れてしまっておりました)
お手隙の際にでもご回答よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「抗がん剤投与後、数回不正出血がありました。
これは単に抗がん剤の副作用と考えて、婦人科の受診等は検討しなくてもよろしいのでしょうか?」
⇒その通り!
抗癌剤による「卵巣毒性」で、卵巣が不安定となっているので(更年期と同様)不整出血⇒必ず「化学療法閉経」となります。(今は「その仮定」なのです)
ご安心を。
質問者様から 【質問3 】
予後について
性別:女性
年齢:25歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2021年4月12日
お世話になっております。
前回は質問に答えいただき、ありがとうございました。
特に異常では無いと知って安心しました。
今回は2点お伺いさせて頂きたいことがあります。
よろしくお願い致します。
①術後病理検査の結果「pT4N0M0でステージ3B」と説明して頂きましたが、皮膚浸潤があると予後にどのような影響があるのでしょうか?
②私の現段階での無再発率も教えて頂きたいです。
(無治療、治療あり共に)
お忙しいとは存じますが、よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
臨床的T4(真皮ではなく、皮膚から広範囲に露出している)ではないので、気にす
る事はありません。
質問者様から 【質問4 】
腫瘍径
性別:女性
年齢:25歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2021年5月7日
いつもお世話になっております。
今更ながらQ&Aを色々読んで勉強させていただいています。
そこで田澤先生が「腫瘍径が小さいのは最大の武器、再発や転移をした人は腫瘍が大きい方が多かった」と書いていたのを見たのを見たのですが、これは脈管侵襲の有無は関係なく、でしょうか?
また、かなりの速度で腫瘍が成長した気がするのですが(生検時2cm、告知時(1ヶ月半後)5cm、手術時(告知から2ヶ月半?
後)9.5cm)これも予後と関係してきますか?
もし再発や遠隔転移の確率が高いなら、ある程度の覚悟はしておいた方がいいのかなと思い、質問させて頂きました。
よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
「これは脈管侵襲の有無は関係なく、でしょうか?」
⇒勿論です。(脈管侵襲はあくまでも「ご参考程度」です)
「また、かなりの速度で腫瘍が成長した気がするのですが(生検時2cm、告知時(1ヶ月半後)5cm、手術時(告知から2ヶ月半?後)9.5cm)これも予後と関係してきますか?」
⇒考えすぎ。
ご安心を。
質問者様から 【質問5 】
動悸?不整脈?
性別:女性
年齢:26歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:抗がん剤治療中の動悸?不整脈?
投稿日:2021年6月3日
いつもお世話になっております。
お陰様で剤EC×4も終わり、ドセタキセルが始まり、抗がん剤治療も折り返し地点まで来ることが出来ました。
最近安静時に動悸?不整脈?(いきなり心拍がダダダダダッと速くなり苦しくなる)の症状が1日に割と頻繁にあります。
心エコーや心電図などで詳しく検査してみる必要はありますでしょうか?
アドバイスよろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答5】
こんにちは田澤です。
皆さん、anthracycline(EC)をやると、(ネット情報などでの)「心毒性」に引っ張られがちですが…
実際に(もともと心臓に既往でもない限り)anthracycline投与しても「心毒性」が起こることは殆どありません。(anthracyclineによる心毒性は「生涯投与量」で閾値に達しない限り「まず」起こらないのです。)
★術後補助療法で行うanthracyclineの量は「生涯投与量の半分以下」です。
という事で、私の印象としては、(26歳という年齢も含め)心臓が原因の症状ではなく、寧ろ(始まったという)docetaxelによる浮腫みが原因では?
「心エコーや心電図などで詳しく検査してみる必要はありますでしょうか?」
⇒次の抗がん剤投与のタイミングで主治医と相談しましょう。