[管理番号:9036]
性別:女性
年齢:48歳
病名:乳がんの疑い
症状:しこり、違和感
投稿日:2020年12月7日
田澤先生初めまして
いつも拝見しております
5月頃しこりを感じてはいたのですが、
こわくて半年放置してしまいました
恥ずかしながら、
今まで検診も受けた事がありませんでした
こうなるまで愚かだったと後悔しても遅いのですが…
12/(上旬)に病院に受診し、
マンモグラフィー、エコーで血流もありとの事で
悪性の可能性も考えて下さいと言われました
3センチ程のしこりのようでした
その際リンパのしこりの有無も言われずでした。
わたしもこわくて色々質問も出来なかったのですが、
(中旬)日にMRを予約し、(中旬)日の診察でMR結果により生検予定ですが、
かかった医師が、20代と思われる若い先生でしたので、不安もあり、
近くのガン拠点の病院の経験もある
先生に診てもらおうと紹介状も貰わず、
今日直接行ってきました
しかしMRの予約がだいぶん先になるとの事で、
まず最初に行った病院でMRを受けてから、
紹介状を持って診察に来てくださいと言われ、
診察もしてもらえませんでした。
もう悪性の可能性は覚悟しているのですが、
この放置していた半年に、
しこりが手遅れになっていないかとても心配です
そしてこの検査を待つ間に、
大きくなってしまったら…とか、
転移してしまったら…と不安で仕方ないです。
わたしはバレーボールをしているのですが、
今この状態でスポーツをする事は大丈夫でしょうか?
田澤先生の存在を知り、
この近くに先生みたいな方がおられたらと心から思ってしまいます。
わたしは関西に住んでいるので、
田澤先生に診てもらうなど現実的ではないでしょうか?
とてもくだらない質問かもしれませんが、
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
質問の主旨が若干不明ですが、癌の可能性は高そうには(メールからの)印象としてはあります。
「今この状態でスポーツをする事は大丈夫でしょうか?」
⇒それは大丈夫です(無関係)
「わたしは関西に住んでいるので、田澤先生に診てもらうなど現実的ではないでしょうか?」
⇒特に問題ありません。(沢山いらっしゃいますよ)
ご希望の場合には手術相談メールでまずは「相談」してもいいでしょう。
質問者様から 【質問2 】
おそらく悪性のしこり
性別:女性
年齢:48
病名:乳がん
症状:左胸しこり違和感
投稿日:2020年12月14日
田澤先生お忙しい中で
お返事頂きありがとうございました。
私自身何が言いたいのか自分でも纏められず申し訳ありませんでした。
不安な事があるとここで自分なりに調べ、
先生の1000%ありません!のコメントに安心を覚えてます。
MRIの検査が終わり、(中旬)日の診察で結果を聞き、
生検予定です。
最初の診察のエコーでしこり3cm弱だったので、
怖くて怖くてたまりません。
お腹は減るのですが、
食欲がなく痩せてしまいました。
先生、私がしこりを放置してしまったこの半年で、
もう手遅れということはありますでしょうか?
最近、左側肋間神経痛もあり、
じくじくと痛み、左腕も重く感じます。
バレーボールをしてますので、
左側肋骨は床に強打したりして、
元々癖になっているのもありますが、
この半年で骨に転移したのではないでしょうか?
手術までの時間、しこりが大きくなってしまわないでしょうか?
私の場合の大きさであれば、
治療はどのような運びになるでしょうか?
MRIくらいの検査でもとても怖くて不安で、
(元々大きな音が苦手でしかも防音ヘッドホンが壊れていたのです涙)
終わった時には外も暗く大泣きして帰ってしまいました。
まだ何も分かってない時点で、
こんな事になってしまっていて、
この先乗り越えていけるのかとても不安です。
まだまだ生きたいです。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「先生、私がしこりを放置してしまったこの半年で、もう手遅れということはありますでしょうか?」
⇒100%ありえません。
ご安心を。
「最近、左側肋間神経痛もあり、
じくじくと痛み、左腕も重く感じます。」
⇒是非『今週のコラム111回目 大事なことは、これら①~④の病気など世の中には無いのです。それは(我々医師には)自明なことなのです。』をご一読ください。
ホルモンの刺激症状です。
「この半年で骨に転移したのではないでしょうか?」
⇒全くその根拠がありません。(それを想像する症状がありません)
是非『今週のコラム 55回目乳癌は「この状況」となっても「遠隔転移」を(めったには)起こさないのです。』をご参照ください。
「手術までの時間、しこりが大きくなってしまわないでしょうか?」
⇒3か月以内であれば、通常問題ありません。
「私の場合の大きさであれば、
治療はどのような運びになるでしょうか?」
⇒普通に 手術先行して、術後にサブタイプに応じた薬物療法をします。
質問者様から 【質問3 】
おそらく悪性のしこり
性別:女性
年齢:48
病名:乳癌の疑い
症状:左胸しこり
投稿日:2020年12月22日
田澤先生、お忙しい中お返事を頂きありがとうございます。
乳がんに対して無知なわたしが、
藁にもすがる思いで質問させて頂きました。
本当に心強い回答をありがとうございます。
どれ程心が軽くなったかわかりません。
田澤先生の直接の患者でもないに関わらず、
このような場所で多くの患者さんと向き合ってくださること、
心から感謝致します。
気持ちはだいぶんと落ち着き、
冷静に物事を見れるようにはなりました。
時々不安で落ち込みもしますが…
バレーボールにも行き、負けてたまるかと、
サーブ!アタック!で気合いも入れています。
1日も早くバレーボールができるように復活したいです。
田澤先生、今日は
遺伝性乳がんについてお聞きしたいのです。
母方の伯母が乳がんでした。
その娘でわたしにとって従姉妹2人がその後
同時期に乳がんになりました。
(39歳、43歳)
伯母は数年後、転移でしょうか、
膵臓癌を発症し他界しました。
従姉妹2人は術後10年ピンピン元気です。
うち、ひとりの従姉はトリプルネガティブだったと聞いています。
わたしの母、姉妹は、
がんの既往はありません。
父が肺がんで他界しています。
遺伝性乳がんは、
トリプルネガティブの可能性が高いとネットで見ました。
わたしも遺伝性乳がんの確率は高いのでしょうか?
トリプルネガティブだった場合のことを思うと気持ちが沈みます。
トリプルネガティブは良くないがんなのでしょうか?
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
「伯母は数年後、転移でしょうか、膵臓癌を発症」
⇒転移ではありません。(間違いなく「膵臓原発」です)
乳癌は膵臓には100%転移しません。
「わたしも遺伝性乳がんの確率は高いのでしょうか?」
⇒家族歴からはその可能性はあります。
ただし、(再発しない限り)治療に影響はないので、気にする事は止めましょう。
「トリプルネガティブは良くないがんなのでしょうか?」
⇒トリプルネガティブを悪者扱いするのは止めましょう。
サブタイプはあくまでも「治療法のためにある」のであり、予後を占うためではありません。
質問者様から 【質問4 】
今の状態がわからず不安です
性別:女性
年齢:48
病名:左乳がんの疑い
症状:左胸しこり
投稿日:2021年1月21日
田澤先生、お忙しい中でこのような場所を設けてくださり、
本当に助けられています。
ありがとうございます。
コラムの先生の余談の昭和ネタに同世代かなぁ~と共感させてもらっています。
すっかり、ファンになりつつあります。
以前以前3度ほど質問させて頂きましたが、今回もどうか頼らせてください。
よろしくお願いします。
今までの経過です。
去年5月頃から感じていた左胸のしこりを
12/(上旬)に○○会○○県病院にて診察して頂きました。
しこりの大きさは3cmくらいとのことです。
(C領域)
今のところ目に見えるリンパに転移もなかったようです。
エコー、MR、の画像から乳がんの可能性も否定できずとのことで、
その時点で自宅に近い、○○県立総合病院(元成人病センター)に転院し、
12/(下旬)針生検をして頂きました。
6本程取られたと思います。
12/(下旬)針生検の結果がこちらです。
『3本の針生検標本のいずれも間質の線維化・硬化が見られ、
著明な炎症細胞浸潤がみられる領域があります。
乳管組織がみられるのはごく一部です。
炎症性変化、fibromatosis-like meteaplastic carcinomaや、
inflammatory myofibroblastic tumor などが鑑別になりますので
免疫染色で検討し追加報告致します』
6本の採取だったけれど、病理に提出したのは
3本だったということですよね。
(わたしとしては6本とも提出して頂きたかったのですが)
年末年始を挟む事もあり、免疫結果は1/(中旬)でした。
その結果、これも良悪判断つかず、でした。
結果の用紙が貰えず詳細を載せる事ができず申し訳ありません。
その日に、
今度は太い針生検(MMTTでしょうか)をしました。
結果がまた2週間待ちです。
わたしのしこりは3cm強もあるのに、
一度目の生検と追加免疫で診断がつかなかったこと、
田澤先生のQ&Aを拝見してますと、
ごりごりの浸潤がんやターゲットが大きいもの、わかりやすいものは
悪性であれば誰でも診断ができるとよく出てきます。
わたしの今の状態は何が考えられますか?
3cmもあるので進行が早かったら、とても状態が不安です。
あと、典型的な悪性のエコー画像は専門家が見ればわかると、
Q&Aで拝見しました。
肉芽腫性乳腺炎以外に、がんとまぎらわしいもの、
判断が難しいもなどもあるのでしょうか?
主治医にではなく、田澤先生にこのような質問を
しなければいけないのは心苦しいし情けないことです。
田澤先生のようなお医者様が日本にたくさん増えることを願いたいです。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは田澤です。
物事はシンプルに考えましょう。
線維が多いとあるので単純に「CNBで上手く採れていなかった」のだと思います。
(残念なことですが…)
さすがに今回はMMTEしているようなので、それで決着つく「筈」です。
それでも決着がつかない場合には、(回り道は止めて)当院でMMTEをお勧めします。