[管理番号:5436]
性別:女性
年齢:33歳
田澤先生はじめまして。
よろしくお願いいたします。
ER(+)
PgR(+)
HER2(-)
Ki67 22%
しこりの大きさは1.5cm
(7月初の健康診断では1cm位と言われていましたが)
先月中旬に乳ガン告知を受け、その後エコー、CT/PET検査、MRI検査を行って参りました。
予定が1ヶ月早まり月末に手術と同時リンパ節生検を控えております。
主治医から画像診断上で明らかな転移がないことと、しこりが小さく広がりもないことから温存手術がオススメとのことですが、再発リスクがあるとのことで全摘と迷っております。
(現段階で再建は考えておりません)来週に答えを出さないといけません。
見た目も精神的にきついと聞きましたし無駄に切除する必要はないとは思いますが子供が小さいので命最優先でできるだけ再発リスクを減らしたいです。
小心者でして再建の手術も今は考えられずにいます。
主治医の話や看護師さんの話を聞く限りでは温存で大丈夫と思えるのですが、局所再発や遠隔転移が怖くてたまりません。
もし局所再発してもまたその時取ればはじめから全摘
したことと変わらないと聞いたことがありますがそうなのでしょうか?本当に遠隔転移とは無関係なのでしょうか?
再発や遠隔転移は運みたいなものなのでしょうか?
また再発を防ぐには術後どのような生活をおくったらよいでしょうか?
最後に私の場合、田澤先生でしたらどちらを勧めますか?
こーして専門家の先生に質問できる場はなかなかないので大変ありがたく思っております。
お忙しいとは思いますがどうか回答お願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
このQandAを読んでいる常連さんには「耳タコ」だと思いますが…
33歳で「1.5cmの早期乳癌」でPETを撮影するとは…(病院のルーティンなんでしょうが… とても悲しい事です。)
「局所再発してもまたその時取ればはじめから全摘したことと変わらないと聞いたことがありますがそうなのでしょうか?」
⇒まさに「その通り」です。
逆に言うと「それがある」から「温存術が認知された歴史がある」のです。
「本当に遠隔転移とは無関係なのでしょうか?」
⇒その通りです。
「再発や遠隔転移は運みたいなものなのでしょうか?」
⇒用語に誤解を無くすために…
「局所再発」と「遠隔転移再発」に分けましょう。
「運」ではありません。
それぞれに「最善を尽くすべき」です。
「局所再発」は手術が重要だし、「遠隔転移再発」は術後薬物療法が重要なのです。
「また再発を防ぐには術後どのような生活をおくったらよいでしょうか?」
⇒この場合の「再発」とは「局所再発+遠隔転移再発」と解釈します。
定期的に通院することです。
「最後に私の場合、田澤先生でしたらどちらを勧めますか?」
⇒画像を見ていないのに「温存で大丈夫」など、無責任なことは言えません。
☆ただ、「画像上、温存可能」ならば、温存でもいいとは思います。(遠隔転移再発のリスクは変わりません)