[管理番号:7598]
性別:女性
年齢:40歳
病名:粘液癌
症状:
お世話になります。
いつも大変勉強させていただいております。
オンコタイプDXを受けてみたいと考え、主治医に相談したところ、受けたとしても化学療法の上乗せ効果はおそらく数%程度と考えられること、また、もともと化学療法を検討する病態ではないことから、術後はホルモン療法を行う予定との返答をいただきました。
これにより、私の場合、治療方針においては、オンコタイプDXを受ける意義は高くないと理解しました。
しかし、心理面においては、今後の遠隔転移のリスクだけでも把握しておきたいという気持ちもあります。
主治医のことは大変信頼しておりますが、田澤先生のご意見もぜひお聞かせいただきたく、現在までの経過を下記の通りご報告いたします。
つきましては、田澤先生ならオンコタイプDXを勧めるかどうかをご教示くださいますようよろしくお願い申し上げます。
2016年4月、2018年6月
人間ドック受診 乳腺エコー異常なし
2019年5月
しこりを自覚し近医受診 CNB実施
検査結果
・粘液癌
・ER 100%
・PgR 100%
・HER2 0
・KI-67 3%
2019年5月
CNB標本を持参し近医の紹介先病院を受診
検査結果
・粘液癌
・ER 90%
・PgR 90%
・HER2 0
・KI-67 20%
・grade 2
・ルミナールA
2019年6月
乳房部分切除術後の病理検査結果
・センチネルリンパ節生検 転移なし(術中迅速診断)
・純型粘液癌
・14×9mm
・grade 1(2+2+1=5)
・脈管侵襲なし
・切除断端陽性(背景にはlow~intermediate nuclear grade DCISが広範に認められ数多くの断端にDCISが近接ないし露出)
2019年7月
乳房切除術後の病理検査結果
・DCISも取り除けた
今後、ホルモン療法実施予定
以上
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「田澤先生ならオンコタイプDXを勧めるかどうか」
⇒ご本人が気になるなら…
止める理由がありません。(何故ならKi67とOncotypeDXは完全にパラレルではないから)
ただ、Ki67≦20だと(完全にはパラレルでは無いとはいえ)RSが低い確率が高いので「積極的には」勧めていないだけの話です。
★患者さん側から(完全にパラレルではにのだから)「高額だけど、OncotypeDXしたい」と言われて、断る理由がありません。