[管理番号:6772]
性別:女性
年齢:33歳
病名:粘液がん
症状:
OncotypeDXを受けようか迷っています。
針生検の結果
粘液がん 22mm
ステージ2a
ER>90%
PgR:50%
HER2:0
MIB-1:8.5%
CT:大胸筋浸潤なし、腋窩リンパ節腫大なし、遠隔転移なし
比較的おとなしい性質のがんであること、画像や触診上では転移の可能性は低いとの診断結果でした。
手術は数日後に実施予定で、乳房温存+センチネルリンパ生検(想定以上にがんが広がっていなければ)となります。
主治医から乳房温存とリンパ郭清省略の可能性を提示されて安心したのですが、せっかくなら根治とQOLの向上(精神的な安心感も含めて)を両立させたいと思いました。
どうしても乳房とリンパの温存による局所再発や
遠隔転移の怖さが拭えないので、OncotypeDXを実施した場合、
1 再発の確率を知るための客観的な根拠
2 再発等の際に抗がん剤を使用するかどうかを決定するための客観的な根拠
これら2つの疑問を解消する根拠となり得るでしょうか?
可能な限りがんの正体を突き止めたいと思っていますが、針生検や術後の病理検査と比較し、
OncotypeDXで費用に見合うだけの結果(エビデンス)が手に入るでしょうか。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「どうしても乳房とリンパの温存による局所再発や遠隔転移の怖さが拭えないので、OncotypeDXを実施した場合」
→質問者は、「大きな勘違い」をしています。
再発と一括りにしていることが「大きな誤り」の原因となっています。
再発は「局所再発」と「遠隔転移再発」に明確にわけましょう。
★局所再発は純粋に「手術に関係」しておりOncotypeDXとは無関係です。
OncotypeDXが対象としているのは「遠隔転移再発」だけです。
「 1 再発の確率を知るための客観的な根拠」「 2 再発等の際に抗がん剤を使用するかどうかを決定するための客観的な根拠」
→これは遺伝子変異から統計学的に解析され、その後検証されているのです。