[管理番号:8703]
性別:女性
年齢:48歳
病名:右非浸潤性乳癌術後
症状:
投稿日:2020年7月1日
田澤先生、宜しくお願い致します。
三年前に、乳管を這う様にひろがり、非浸潤がんで右胸手術一年後インプラントで再建しました。
昨日術後三年、超音波で、左D領域に乳管の拡張あり。
内部にもやもやエコー認めますが、明らかな充実部分かどうかはっきりしません。
血流(±)
右乳房バックにわずかな低エコーを認めます。
液体貯留の可能性もあります。
明らかな再発所見は認めません。
ということでした。
先生は心配はないでしょう。
こういう方は沢山おられますと言われました。
今回どうもなければ、他院に紹介予定でしたがもう少し経過を見させてください。
と言われ、3ヶ月後にエコー検査が入りました。
1 癌でなくても、拡張した乳管の中、もやもや画像は写り混むのでしょうか?
2 前回のこともあり、癌の可能性が高いのでしょうか?
3 形成外科に行くまでまだ、日数があるので、宜しくお願いします。
バック周囲が液体だったら自然に吸収されることはないのでしょうか?また液体じゃないなら何なのでしょうか?
宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「1 癌でなくても、拡張した乳管の中、もやもや画像は写り混むのでしょうか?」
⇒『今週のコラム 243回目 しかし、8654で紹介したように以下のケースでは非浸潤癌として診断できます』の『上記2のcase 「腫瘤非形成性病変」』をご覧ください。
質問者の右のように「非浸潤性乳管癌」のこともありますが、(実際には)乳腺症の方が頻度的には高いです。
「2 前回のこともあり、癌の可能性が高いのでしょうか?」
⇒画像を見ていないので「どの程度なのか?」は不明ですが、
少なくとも、その医師が『心配はないでしょう』と、コメントしているのだから「可能性が高い」とは思えません。
ただし、MMTEして確定診断してしまえば「スッキリ」しますよ。
「バック周囲が液体だったら自然に吸収されることはないのでしょうか?また液体じゃないなら何なのでしょうか?」
⇒「あるあるQ]40『BIA-ALCLについて心配な方は、「BIA-ALCLについて」をご参照ください。』を、まずはお読みください。
2年でBIA-ALCLが起こることは稀だとは思いますが、QA7440内で解説しているように、それは「インプラント周囲に液体がたまり、大きく腫れてくることではじまる」からです。
形成外科医と相談しましょう。