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妻の乳がん診断について、手術の選択に迷いがある。

[管理番号:4937]
性別:女性
年齢:74歳
妻の乳がんについて、夫である私が代わって質問させて頂きます。
漸くこのページに辿りつきました。
どうぞ宜しくお願い致します。
この件については、市の検診で要精密検査を指示され受診した結果の内容であります。
・・4月(下旬)日説明資料から・・
診断名:乳がん?乳房腫瘤があり、組織診で乳が  
        んの診断。
今後、全身を調べた後 
        に治療が必要。
検査方法:CT検査、骨シンチ、乳房MRI
治療方法:1手術 
      *乳房全摘術 
      *乳房部分切除術・・放射線治療が必要
     2補助療法(再発予防の為の治療)
      *ホルモン剤治療
      *抗がん剤治療
*以下は4月(下旬)日の病理組織検査の結果の所見です。
右乳房10時方向の低エコー腫瘤から採取されたCNB検体です。
組織学的に、核形不整を示す異型細胞が
索状構造を形成し浸潤性に増殖しています。
浸潤性乳管癌で硬癌を推定します。
癌は脂肪織に浸潤しています。
核異型度は中等度です。
ER陽性(TS8)、PR陽性(TS8)、HER2陰性(Score1)、Ki-67標織率9%です。
以上が説明資料の内容で、その後5月に上記の検査を受け、その結果5月(下旬)日に結果説明がありました。
ステージ1で、他に転移は無しとのことでした。
写真をを見ながらの説明でした。
今後の具体的日程は、7月(上旬)日に手術をすることになっております。
妻本人は、全摘にすると担当医に申し上げたのですが、やはり全摘にすべきか部分にすべきか、夫である私自身が妻にはその悩みを見せませんが、不安を抱えているような状態です。
なお、妻はこれまで病気らしい病気をしたことはなく、特に、薬嫌いなものですから、術後の治療方法もどうなるのか、不安な部分です。
妻は、ホルモン剤治療を望んでおります。
私の想いを書き連ねましたが、何分、宜しくご指導のほどをお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
70歳以上では「術後補助化学療法(抗癌剤)」の有効性は証明されていません。
つまり、質問者(の妻)は年齢からして(ホルモン感受性陽性でステージ1なのだから)「術後化学療法の適応なし」とされるべきです。
「やはり全摘にすべきか部分にすべきか、夫である私自身が妻にはその悩みを見せませんが、不安を抱えているような状態」
⇒これは「ご本人が選択すべき」です。
 術後に「放射線照射に通う」のも(万が一)「(温存したことで)乳房内再発して再手術する」のもご本人なのです。
 ○全摘は「ご本人が乳房にこだわらない」のであれば、「部分切除より劣る部分はない」ということです。
「術後の治療方法もどうなるのか、不安な部分です。妻は、ホルモン剤治療を望んでおります」
⇒ホルモン療法単独です。
 この場合「病理結果によっては抗癌剤の可能性もあります」的な説明をしているとしたら、センスが無い医師だということです。
  ♯結局はホルモン療法単独におさまるだろうと(さすがに)主治医も思っている筈ですが、(このケースでは)抗癌剤の可能性はないといいきれなくては駄目だと言う事です。
 このケースでは絶対に抗癌剤はすべきでは無いのです。