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乳がんの治療について

[管理番号:1845]
性別:女性
年齢:41歳
<再質問管理番号が未記入のため、新たな管理番号にしています。>
 
先生、こんにちは。
先週、病理の結果待ちをしていて良性の可能性はないでしょうか?と、質問したものです
昨日、病理結果が出て、乳がんでした。
結果を持ち、専門医のいる病院に移りました。
北海道○○市にある○○クリニック ○○先生に、受診してきました。
来週、造影MRIを受けます。
全摘になるか、温存になるかカンファレンスで決めると言われました。ホルモン剤が効くタイプだから、小さく出来るかもと
病理の結果ですが
Her2 score0
ER 79.31%
PS(5)+IS(2)=TS(7)
PqR 92.95%
PS(5)+IS(3)=TS(8)
MIB-1画像解析7.74%
筋上皮細胞の染色では、duct内病変と浸潤癌の双方の成分が認認められました。
これしか書いていなく、しこりは3.6センチエコーでは、リンパ異常は見られないと言われました。
抗がん剤とは、言われなかったのですが先生でしたらどのような治療方法になりますか?
また、この結果だとⅡbですか?Ⅲになりますか?
子供もまだ一歳で、地元での治療しか不可能で担当医を信じようと思いますが・・・
あと、精神的なものか、腰と背中が痛く癌と関係あるか心配ですです。
お忙しいところ、どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
ひとつ「非常に気になる」コメントに、『ホルモン剤が効くタイプだから、小さく出来るかも』という点です。
これは「術前ホルモン療法を勧めるつもり」なのかもしれません。
もしも「術前ホルモン療法を勧められたら断りましょう」何故なら「術前ホルモン療法は全くエビデンスが無く、乳癌学会の推奨度はC2」となります。
 
「しこりは3.6cm」とありますが、「duct内病変と浸潤癌の双方の成分」とありますので、「浸潤径が3.6cmではありません」
手術して「病変全体を病理評価しなくては解りません」が、cT1(浸潤径≦2cm)の可能性の方が高いように思われます。
つまり、cT1c, cN0, cStage1もしくはcT2, cN0, cStage2Aとなります。
いずれ、ルミナールAであり、大人しいタイプと言えます。

回答

「抗がん剤とは、言われなかった」
⇒ルミナールAで「術前抗がん剤」は無意味と思います(このタイプでは効果が期待できません)
 
「先生でしたらどのような治療方法になりますか?」
⇒「手術先行」術後「ホルモン療法」です。
 ♯術式が「温存」ならば「術後放射線も必須」となります。
 
「この結果だとⅡbですか?Ⅲになりますか?」
⇒冒頭でコメントしたように ステージ1>ステージ2 となります。
 
「精神的なものか、腰と背中が痛く癌と関係あるか心配ですです。」
⇒癌とは無関係です。
 心配ありません。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田沢先生こんにちわ
前回は、適切なお答えをありがとうございました。
お陰様で、手術先行で行くことになりました。
MRI造影の結果がでましたが、いくつか質問お願いします。
腫瘍径2.8センチ これは画像を見ながら一緒に計るのを見ました。
全体がゴロンとしていて、一部小さいポコンと出ている部分が二つ見えました。
全摘か、温存の希望を聞かれ、任せますというと、多少変形するが、温存でとの事です。
が、手術のオーダーを見ていると、一部切除術 腫瘍5センチ大と書かれていました
これは、5センチ切るという意味でしょうか?
MRI造影での、しこりの造影剤の流れ方で一部、私の増殖率7.7%にしては抜けの早い場所があり、増殖率があがる可能性があると言われました。
そのような事があるのでしょうか?
ルミナールA~Bになる可能性もあり、抗がん剤適用の可能性もあると
もし、適用になるなら、何%超えると適用ラインに入りますか?
リンパ転移なのですが、エコーでは映らなかったのですが、左右に8ミリほど一つずつ映るものがありました。
ただ、丸い外枠だけで、中身は空洞?のように映り
転移なのか、転移でないのか、今は疑いにしておくそうです
田澤先生は、転移だと思われますか?
来週、ペットをしたくないと伝えたのですが、やはりしてくださいと言われました。
骨シンチはありませんでした。
手術は、年末にかかる事から来月7日になりました。
初めて受診して2か月になるので、少し心配です。
今の状態でⅡA リンパ転移があればⅡB
といわれましたが、そのような認識で間違いないでしょうか?
お忙しい中申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
先生の回答が、なにより支えであり、主治医との話合いがとてもスムーズにでき、感謝しております。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「手術のオーダーを見ていると、一部切除術 腫瘍5センチ大と書かれていましたこれは、5センチ切るという意味でしょうか?」
⇒「腫瘍の大きさが触診上5cm程度」という意味です。
 実際には「マージンをつけて」切除します。
 
「MRI造影での、しこりの造影剤の流れ方で一部、私の増殖率7.7%にしては抜けの早い場所があり、増殖率があがる可能性があると言われました。そのような事があるのでしょうか?」
⇒「MRIの造影パターン」と「増殖率」の関連はそれ程ありません。
 あくまでも「印象」にすぎません。
 
「ルミナールA~Bになる可能性もあり、抗がん剤適用の可能性もあるともし、適用になるなら、何%超えると適用ラインに入りますか?」
⇒30%を超えれば「ルミナールB」として「抗がん剤の適応」と思います。
 
「リンパ転移なのですが、エコーでは映らなかったのですが、左右に8ミリほど一つずつ映るものがありました。」
⇒左右差がないのであれば「転移なし」と思います。(少なくとも体側は正常なので)
 
「ただ、丸い外枠だけで、中身は空洞?のように映り転移なのか、転移でないのか、今は疑いにしておくそうです田澤先生は、転移だと思われますか?」
⇒これを「二相性」といいます。
 リンパ節の「良性所見のひとつ」です。
 
「来週、ペットをしたくないと伝えたのですが、やはりしてくださいと言われました。」
⇒無駄な検査です。
 全身の転移はありえません。「リンパ節転移の予測に使おう」としているようです。
 
「今の状態でⅡA リンパ転移があればⅡBといわれましたが、そのような認識で間違いないでしょうか?」
⇒正しい認識です。
 (今の状態)cT2, cN0, cStageⅡA ⇒ (もしもリンパ節転移があれば)cT2, cN1, cStageⅡB となるのです。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

田澤先生、こんにちわ。
先日も、早速の回答をありがとうございます。
どうしても、わからない事があり質問させてください。
乳がんのステージで使う、しこり という言葉について
しこり
腫瘍径
浸潤径
触診径
私であれば、腫瘍径2.8センチ
触診径5センチ だったわけですが、さて、しこりは何センチとなるのでしょう?
腫瘍径と触診径にあるこの差はどういう意味なんでしょう?
腫瘍径なら、Ⅱ期ですが、触診径ならⅢ期に入ってしまいますよね?
いろいろな乳がんの説明が書いてある中、しこり、腫瘍径、浸潤径、触診径の明確な記述がなく、ただ、しこり表示で
しこりとは、全部を含めた意味なのか?
腫瘍径だけを指しているのか?
私だけではなく、きっと疑問に感じてる方もいるのではないでしょうか?
前回、質問をし忘れてしまったのが、あと一つセンチネルリンパ節生検ですが、
RI使用ではなく、術中に染色してカメラで追うやり方と言われましたが、方法で精度の差はあるのでしょうか?
うまく文章にするのが難しく、伝わったでしょうか?
お忙しい中、よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「私であれば、腫瘍径2.8センチ触診径5センチ だったわけですが、さて、しこりは何センチとなるのでしょう?」
⇒術前の腫瘍径はあくまでも「画像所見が優先」です。
 つまり質問者の場合には「2.8cm」となります。
「腫瘍径と触診径にあるこの差はどういう意味なんでしょう?腫瘍径なら、Ⅱ期ですが、触診径ならⅢ期に入ってしまいますよね?」
⇒「触診径」は、しこりを「皮膚の上から触知」しての値なので、どうしても「大きくなりがち」です。
 
「しこり、腫瘍径、浸潤径、触診径の明確な記述がなく」
⇒「しこりの大きさ」=「画像上のしこりの大きさ」=「腫瘍径」です。
 「浸潤径」=(術後に、病変全体を)「顕微鏡で(浸潤部分のみを)測定した値」です。
 「触診径」という用語は「正式なものではなく」ただの参考値と考えてください。
 
「センチネルリンパ節生検ですが、RI使用ではなく、術中に染色してカメラで追うやり方と言われましたが、方法で精度の差はあるのでしょうか?」
⇒蛍光色素を用いたやり方のようですが、「通常の色素法」でも十分です。
 「センチネルリンパ節生検の精度」は「やり方」ではなく、「術者の技量(経験値)」によります。
 
 

 

質問者様から 【質問4】

田澤先生こんにちわ。
いつも、ありがとうございます。
1月○日に無事温存で手術してきました。
昨日、病理が出たので先生でしたらどの治療法にするか
教えて頂けたら幸いです。
充実腺管癌
腫瘍の大きさ 浸潤部31×25×36
in situを含む全体 31×25×54mm
浸潤の範囲g,f
脈管侵襲1y1、v0
リンパ節陰性 0/2
核グレード3
随伴するDISK Minimal(~25%)
切除縁 断端露出±
水平方向 10mm
垂直方向 0mm
ER TS7
PR TS8
ハーツー 0
Ki-67 30%
このような結果でした。
ホルモン強陽性なのでホルモン剤
ノルバテックス
注射ゾラデックのみでの治療と言われました。
術前は増殖率7.7%だったのが30%ありビックリしています。
抗がん剤が必要なのか、心配しています。
放射線も必要ないと言われ、それは私が希望して行う予定です。
トモセラピーになります。
2bとの事ですが、浸潤部分からの非浸潤を含めると5.4あるのでbという事ですか?
先生でしたら、抗がん剤つかいますか?
上乗せはどのくらいになりますでしょうか?
どうぞ、よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
pT2(31mm), pN0, pStageⅡA, luminal type, NG3
「放射線も必要ないと言われ」
⇒「温存手術」ですよね?何故でしょう???
 
「2bとの事ですが、浸潤部分からの非浸潤を含めると5.4あるのでbという事ですか?」
⇒非浸潤部分は含めません。
 pT2(31mm), pN0, pStage2Aとなります。
 何かの間違いでしょう。
 
「先生でしたら、抗がん剤つかいますか?上乗せはどのくらいになりますでしょうか?」
⇒微妙なところです。
 「上乗せ効果」は11%となります。
  微妙な数値と言えるので(強くは勧めませんが)「適応があること」はお伝えします。(最後はご本人の決断です)