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術前治療をするか、再建をするか…

[管理番号:8349]
性別:女性
年齢:48歳
病名:乳癌
症状:左胸 浸潤がん 核グレード:1 、エストロゲン受容体:+、プロゲステロン受容体:+、HER2タンパク:マイナス、ki-67:24%、左乳頭下に1個核のようなものがあり、その両サイドに1個ずつ。
全体に2.8センチ位横長に広がっている。
左リンパにひとつ転移が見られ、もうひとつ怪しい小さいものもあるかもしれない。
投稿日:2020年3月5日

主治医の先生から左胸は術前治療して腫瘍が小さくなったとしても全摘が良いと思う。
先に手術しましょうと言われました。
私も全摘+同時再建手術で決心をしました。
しかし検査を進めていくうちに右胸の上にサイズ1センチ位の怪しいものが見つかり針生検をして結果待ちです。
もし右胸の1センチの怪しいものが悪性だった場合、術前治療にすべきでしょうか?右胸は術前治療すれば手術をしない、もしくは部分切除で済む可能性はありますか?

リンパ節にも転移があり、1個は確実、もしかしたら2個かもしれないとの事。

再建手術について
合併症の有無について説明を受けました。

術後の放射線治療で被膜拘縮等の合併症の可能性が一部の人にあるとの内容でした。
さらに、私は2013年7月~関節リウマチのため薬を服用しています。
関節リウマチの人は被膜拘縮の可能性がさらに上がると聞きました。
再建手術は避けるべきでしょうか。

手術を先にするのであれば入院3月(中旬)日、手術3月(中旬)日です。

先生への回答は3月(中旬)日にすることになっています。
悩んでいます。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

物事はシンプルに考えましょう。
つまり、左と右は別々に考えればいいのです。

①左
左は拡がりもしくは娘結節がある(両サイド)ので、(たとえ術前抗がん剤して、小さくなったとしても全摘が望ましい)
今週のコラム 172回目 このように(元あった範囲に)点在して残存するのです』をご参照ください。

②右
右は1cmであり(万が一癌だとしても)温存可能

つまり術前抗がん剤などせずに
(もしも右が癌ならば)左全摘+右部分切除
(もしも右が良性ならば)左全摘のみ

「右胸は術前治療すれ
ば手術をしない、もしくは部分切除で済む可能性はありますか?」

⇒とんてもない!

 右は良性なら(そもそも)治療の必要はないし、(万が一癌なら)術前治療してもしなくても手術は必須です。(癌でも術前治療すれば手術不要など、とんでもない発想です)

「関節リウマチの人は被膜拘縮の可能性がさらに上がると聞きました。
再建手術は避けるべきでしょうか。」

⇒不利な可能性はありますが…

 諦める理由にはなりません。
 ご希望であれば再建してもいいでしょう。