[管理番号:7264]
性別:女性
年齢:60歳
病名:浸潤性乳がん
症状:リンパ節腫脹
浸潤性乳管がん、リウマチあり、60才
2017年3月左乳房全摘、浸潤径3mm、リンパ節転移なし。
2019年2月フォローアップ検診で左腋窩に円い14mmリンパ節腫脹あり。
CTでは腋窩と肺に陰影あり。
PET検査でも腋窩の他に肺に所見認めた。
肺は乳がんの転移の可能性あるとのことで、気管支鏡予定となりその前に2週間後に造影CT撮ったところ縮小しており気管支鏡は中止。
しかし、腋窩のリンパ節は2月より少し大きくなっており摘出して確定診断したほうが良いとの判断。
前後しますが、PET検査後細胞診して陰性でしたが、組織診ではないためどうしたら良いのかわかりません。
先生はどうされるでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
腋窩細胞診は技術的に、やや難易度が高いので注意が必要です。
「先生はどうされるでしょうか?」
→私であれば…
細胞診に絶対の自信を持っているので(私自身が行った細胞診で陰性なら)「転移ではありません」と100%言い切ります。(自慢しているようで気が引けますが、事実です)
質問者様から 【質問2 】
りんぱ
性別:女性
年齢:60歳
病名:浸潤性乳がん
症状:
いつも先生の心ある返答に勇気を頂いています。
質問です。
左乳管がん、全摘、浸潤径
3mm、センチネルリンパ節3個取って陰性、
Her23+、グレード3、ki67-17%。
1年11ヶ月
後の検診で左腋窩に約14mmのリンパ節1個腫脹みられました。
こういうケースで局所の再発の可能性はやはりあるのでしょうか?先生は経験あるでしょうか?現在はリウマチに対してアクテムラを年間、それまではメソトレキセートを20年程使っていました。
とても不安です。
リンパ節は全身麻酔で取る方向です。
受診の日が近いので1週間空けずの質問をお許しください。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「こういうケースで局所の再発の可能性はやはりあるのでしょうか?先生は経験あるでしょうか?」
→現実にあります。
当院はQandAの影響で(全国からそういうケースが集まってくるので)全く珍しくありません。
「リンパ節は全身麻酔で取る方向です。」
→確定診断の無い状態での手術ということですね。
本来は確定診断(細胞診なり組織診なり)がついてから行うべきですが…
「再発なのに(確定診断がつけられなかったばかりに)放置されてしまう」事態よりは、まだいいでしょう。
質問者様から 【質問3 リンパ】
性別:女性
年齢:60歳
病名:
症状:リンパ節腫脹
いつもお忙しい中返答いただきありがとうございます。
4月(上旬)日に全身麻酔下で腋窩リンパ節を摘出しました。
結果、柔らかいもので乳がんではありませんでした。
反応性のものとの説明でした。
また、先生に質問です。
よろしくお願いします。
1、リンパ節を取ってしまうと今後フォローしていく時、変化が分かりにくくなるものでしょうか?
2、今回は乳がんではありませんでしたが、原因は何とお考えでしょうか?
3、浸潤径3mmですが、同じ3mmでもher2タイプでグレード3では再発率、10年生存率は違うのでしょうか?だんだん新しくわかってきたと摘出した医師がおっしゃっていました。
統計的にそうなのでしょうか?
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
転移では無かったのですね。
何はともあれ、それは幸いでした。
「1、リンパ節を取ってしまうと今後フォローしていく時、変化が分かりにくくなるものでしょうか?」
⇒?
「フォロー」も何も…
もう「無い」のだから、気にする必要ありません。
「2、今回は乳がんではありませんでしたが、原因は何とお考えでしょうか?」
⇒反応性ですね。
「3、浸潤径3mmですが、同じ3mmでもher2タイプでグレード3では再発率、10年生存率は違うのでしょうか?」
⇒同じです。
そもそも「3mm」では予後のデータそのものがありません。
余計な心配は止めましょう。