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乳がんと診断されました

[管理番号:7112]
性別:女性
年齢:43歳
病名:硬癌
症状:しこり 右 乳腺症あり チクチク痛い 右が気になりだした

お忙しい中、細やかに一人一人の質問に
答えていらっしゃり、素晴らしいお医者様だと感服しております。

私は42歳、子供もおります。

今月に乳がんと診断されました。

しこり自体は1年10ヶ月前に検診で
見つかっていたのですが、
今かかっている大学病院を紹介され
再度診断してもらったところ、

細胞診クラス3、触診、エコー、マンモで
良性とされ経過観察していました。

半年後は変化なく
先月、一年あけての経過観察の時、
エコーで、前回10×8×9ミリだったしこりが
20×12×9ミリとなって形もかわり
針生検となりました。

触診ではしこりに触れませんでしたが
結果的には乳がんでしたと診断されました。

同じ病院で担当の先生を変えていただき
田澤先生のように手術を年数百人している先生が担当となりました。

針生検の結果は
硬癌

エストロゲン 90パーセント
プロゲステロン 90パーセント
HER2 1プラス
KI67 20パーセント

ルミナルA
エコーでは
脇のリンパに腫れはなしとの事でした。

先生からは、現段階では
大きさ、タイプから
90パーセントの方が生存しているクラスの可能性が高いと思います。

比較的ゆっくりタイプでホルモンが効くタイプなので、治療は放射線、化学療法の流れでしょう。
この内容なら温存できると思います。

ただ、転移の検査はみんなしていると言われ、
先週に、乳房CTを先週受けました。

来週までに、肝超音波、乳腺MR,をやり
治療方針を説明される予定です。

転移を調べる検査の説明の際、
全身のMRはやってもやらなくてもいいとは思いますが、数年前からあったので念のためと言われました。

転移している可能性があると考えているのでしょうか?と私が先生に質問したところ

先生は
しこりが数ミリと小さくても遠転移している方もいたり、大きくても転移していない方がいる転移が無い事を願ってますと言われました。

針生検の説明で少しほっしたのもつかの間、一気に不安になりました。

まだ子供の成長を見ていたいです。

特に自覚症状はなく過ごしてきました。

胸の見た目も変化はありません。

しこりも針生検をしてからは、あると分かっているからその部分を重点的に触ると左より硬いかなと分かりますが、針生検をして3週間がたち、私も分かりにくくなり、家族も触っても左右差が分からないと言います。
元々乳腺が発達してるタイプです。
最近生理がきて、左右胸がズキズキ痛み腰が痛くなりました。

昔からある症状なのに、転移があるかもと考えたり、咳が夜に出て息がしづらいと感じると、肺に転移しているのかもしれないなどと考えてしまいます。

もちろん田澤先生はこちらのサイトで再三、
遠転移はそう簡単に起きないと言われているので、私もそうだと思いたいのですが、
先生の相談に載っている方が、
乳癌が見つかって手術し、翌年骨に転移かも、などを見たりして不安になっています。

発見から半年、半年、一年と経過観察してきて、最初の一年は全く変化がありませんでした。
成長したのはこの1年間と思います。

私のようにしこり発見から経過観察し、1年くらいで1センチ大きくなったりすると、
悪性度が強くなり予後がかなり悪いのでしょうか?

癌のタイプはおとなしめと説明で言われたのですが、急に癌細胞が活発になり遠転移して、広がっている可能性があるのでしょうか?

最終的に私は根治が難しい、再発や転移を繰り返すなどになるのでしょうか?

しこりがエコーで2センチというのは今通っている病院で診てもらい、もう一軒別の病院でも最近エコーをし、
約1.7センチと言われました。

2つの病院でエコーで大きさ2センチくらいと言われていても手術した後に、実は浸潤系5センチありましたとなったりするのは、よくある事でしょうか?
先生も相談の中で、誤差の範囲と言われていましたが、、

エコーで確認したしこりの大きさは
病理より小さい事が多いのでしょうか?
エコーでしこり2センチくらいと言われているものが5センチ以上になっている可能性は低いものですか?

また、もし田澤先生に手術をお願いするとしたら、いつ頃になりそうですか?

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「今かかっている大学病院を紹介され再度診断」
「細胞診クラス3、触診、エコー、マンモで良性」
「結果的には乳がんでしたと診断」

→絶対にあってはいけないことですが…

 大学病院や、大病院では頻繁に目にするのも現実…
 それでも大学病院が好きな患者さんが多いことを残念に思います。

「化学療法の流れでしょう。」
→?
 何を根拠に?

「しこりが数ミリと小さくても遠転移している方もいたり、大きくても転移していない方がいる転移が無い事を願ってます」
→初期治療の段階で遠隔転移している確率は1%以下です。

 1人のために99人以上に無駄に被爆させることが正しいのか?
 もう少し考えてもらいましょう。

「咳が夜に出て息がしづらいと感じると、肺に転移しているのかもしれないなどと考えてしまいます。」
→ナンセンス!
 『今週のコラム 153回目 喉がイガイガするとか咳が出る→それは風邪です。
』は読んでますね?

「乳癌が見つかって手術し、翌年骨に転移かも、などを見たりして不安」
→冷静によく考えてみましょう。

 Ⅰ期の乳がんでも10年生存率は95%程度なのです。
 逆に言えば5%は(残念ながら)再発するのです。

 つまり、「殆どの早期乳癌の方には無関係ながら」そのような方が全くいないわけではないのです。(だから、そのようなQandAがあっても何ら不自然ではない。
たんに、「圧倒的多数が、何もないからQandAしないだけ」なのです)
 要は、大部分を占める「何でもありません」などという人たちの感想は届かずに、
「ごく少数の、再発した方の感想だけが目立つ」という構図となっているだけなのです。

「悪性度が強くなり予後がかなり悪いのでしょうか?」
→全くナンセンス。

「癌のタイプはおとなしめと説明で言われたのですが、急に癌細胞が活発になり遠転移して、広がっている可能性があるのでしょうか?」
→全く根拠がない。

「最終的に私は根治が難しい、再発や転移を繰り返すなどになるのでしょうか?」
→??
 何の根拠もない!
 冷静になりましょう。

「2つの病院でエコーで大きさ2センチくらいと言われていても手術した後に、実は浸潤系5センチありましたとなったりするのは、よくある事でしょうか?」
→?
 もしも「よくある」ようなら、術前の画像所見は無意味となりますよ。
 もう少し冷静になって考えましょう。

「エコーで確認したしこりの大きさは病理より小さい事が多いのでしょうか?」
→一般論でいえば…
 「エコーは肉眼レベル」であり、病理は「顕微鏡レベル」なのだから、そのような傾向はあります。

  何もないと思っていて、虫眼鏡でよく見たら実はあったなど、普通に想像できますよね?
  だから、温存の時にはマージンをつけるのです。

「エコーでしこり2センチくらいと言われているものが5センチ以上になっている可能性は低いものですか? 」
→圧倒的に低いですね。
 もしも(その確率が)高かったら「術前の画像診断が無意味」ですよね??

「また、もし田澤先生に手術をお願いするとしたら、いつ頃になりそうですか?」
→1か月半が目安です。