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乳癌治療中です。主治医の説明に疑問があり、相談したいと思いました。

[管理番号:6758]
性別:女性
年齢:43歳
病名:乳癌
症状:乳輪横下のしこり 摘出済み

初めまして。

ここに至るまでの経緯ですが、5月の初めに、自分でシコリを発見。
すぐに乳腺科で、マンモグラフィーと、エコーの検査をしました。
マンモには、何も映らず、エコーで、引っかかりました。

最初の診断は、化膿してる→抗菌薬を処方されました。
しかし、治らず、次に、生針の検査→クラス5でした。
全摘だね。
とその時言われましたが、次にマンモトーム生検→ほぼ癌が見られない。
と言う結果が、出て、疑わしくても、小さくて癌になるかならないか、また、癌であっても非浸潤癌だからと、言われました。

その後、何の検査もせずに、8月(上旬)日に摘出しました。
温存です。

しかし、取ってみると、癌は、浸潤性で増殖する腫瘍、硬癌、異形度1、グレード1と言われました。
主治医は、結果が出るまで、上記に書いた事を信じていたので、サブタイプの検査に出しておらず、本日結果が出ます。

前回、放射線治療と抗癌剤どっち先でも良いですよ!言われました。
この経緯どう思いますか?
まだ転院やセカンドオピニオンの時間はありますか?

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「最初の診断は、化膿してる→抗菌薬を処方」
「生針の検査→クラス5」
「マンモトーム生検→ほぼ癌が見られない。」
「取ってみると、癌は、浸潤性で増殖する腫瘍、硬癌、異形度1、グレード1」

→診断技術にかなりの難があるようです。

「放射線治療と抗癌剤どっち先でも良いですよ!」
「この経緯どう思いますか?」

→そもそも「サブタイプも、まだ出ていない」のに「抗がん剤を必ずやるかのような表現」は不適切です。

「まだ転院やセカンドオピニオンの時間はありますか?」
→まずは、結果が全て(サブタイプも含めて)、主治医と話し合ってから決めましょう。

 セカンドオピニオンは「それらが全て終了」してから考えるべきものです。

 
 

 

質問者様から 【質問2 サブタイプの報告と治療法について。】

性別:女性
年齢:43歳
病名:乳癌
症状:

9/4 管理番号6758 で、一度ご相談させて頂きました。

お忙しい中ありがとうございました。

まず結果の報告です。
ルミナールB HER2陰性 ki67→20% PgR10%以
上高度 ER10%以上中等度 Tー2ーNー0 ステージ2ーAとの事です。
治療法は、ホルモン治療 タモキシフェン錠を飲み続ける 生理を2~5年止める、放射線を25回。
放射線が終わったら、EC療法 三週に1回を4回 吐き気どめと、エピルビシン30分
シクロフォスファミド60分の点滴に決まりました。
点滴期間は、ホルモン治療お休みだそうです。

質問ですが、①上記の治療法は、妥当でしょうか?②1度もCTなどしてないのですが、エコーや手術だけで、乳腺やリンパなどに転移がないとわかるのですか?③普通、化学療法が先で、放射線が後と書いてありますが、反対でも大丈夫でしょうか?前回は、どちらが先でもと主治医が言ったのですが、後先は、主治医が決めました。
勉強不足の質問もあるかも知れませんが、今回も、ご相談お願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「①上記の治療法は、妥当でしょうか?」
→Ki67=20%はルミナールAの可能性が高いです。(少なくとも当院ではルミナールAとして抗がん剤はしません)

 ただ、(そもそもKi67だけで判断することには限界があるので)OncotypeDXをしてもいいとは思います。(Ki67=20%では私は勧めてはいませんが、希望があれば行っています)
 ★Ki67=20%を「ルミナールBとして抗がん剤を行う」ことは賛成しません。

「②1度もCTなどしてないのですが、エコーや手術だけで、乳腺やリンパなどに転移がないとわかるのですか?」
→CTは早期乳癌には10000%不要な検査(早期乳癌で遠隔転移はないことは、このQandAでは何度もコメント済)

 乳腺に転移は1000%ありません。(左右の乳腺は遠隔臓器以上に遠い存在なのです。もしも対側乳癌ができたらそれは100%対側の原発です)
 ★CTはそもそも、(乳腺内やリンパ節を見るためのものではなく)遠隔転移の診断のために用いるものです。(乳腺内はエコーやMRI、リンパ節はエコーで評価すべきもの)

「③普通、化学療法が先で、放射線が後と書いてありますが、反対でも大丈夫でしょうか?」
→両方行う場合には

 化学療法が先です。(全身が局所より優先するため)

 
 

 

質問者様から 【質問3 乳癌温存手術後の痛みと、病理結果について】

性別:女性
年齢:43歳
病名:右乳癌
症状:

お忙しい中、いつもありがとうごさいます。

質問です。
①8月に温存手術した胸が、いまだに痛みます。
特に横になった時など、痛くて反対側を向かないと眠れません。
皆さん、痛みが続くのでしょうか?
②脇の下をエコーで、見た時、少し腫れてると言われました。
リンパに転移してるという事はありえますか?なぜ、腫れるのですか?
③病理検査に、腫瘍は乳腺内脂肪組織まで浸潤、周囲に軽度の乳管内伸展巣を伴っている。
切除断端は陰性であるが、浸潤癌は乳頭部皮膚側剥離面に極めて近接している。
とあります。
これは、乳首を取るというか、再度手術を行うべきなのでしょうか?
④右乳癌なのですが、左側も、痛みがあり、癌なのではと心配です。

他の方も反対側が痛いという質問をされているを読んではいるのですが、心配です。
先生のご意見をお聞かせ下さい。
宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「①8月に温存手術した胸が、いまだに痛みます。」
「皆さん、痛みが続くのでしょうか?」

→個人差です。

「②脇の下をエコーで、見た時、少し腫れてると言われました。リンパに転移してるという事はありえますか?」
→ありえません。(エコーで解るから)

「なぜ、腫れるのですか?」
→術後の浮腫み?(主治医に確認しましょう)

「乳首を取るというか、再度手術を行うべきなのでしょうか?」
→不要です。(断端陰性ですよ)

「④右乳癌なのですが、左側も、痛みがあり、癌なのではと心配」
→「痛み」と「乳癌」は全く無関係です。

 
 

 

質問者様から 【質問4 ホルモン治療について】

性別:女性
年齢:43歳
病名:乳癌
症状:

いつもお忙しい中ありがとうございます。

皆さんの質問と先生のお答えを見て、勉強させて頂いております。

抗癌剤EC治療を4回しました。
最後が1月の末です。

来週から、ホルモン治療に入ります。

私は抗癌剤前は、生理があり、今現在も、生理なのか出血中です。

なので、ホルモン治療は、閉経前のタモキシフェンと、生理を止める注射の組み合わせだと思ってました。

しかし、主治医から、閉経後の飲薬と、生理を止める注射をしますと言われました。
薬剤の種類を聞くのを忘れてしまったのですが、なぜ閉経後の薬なのですか?と聞いたところ、あなたはまだ若いから、この組み合わせが、良いと思いますと言われました。

閉経前の人が閉経後の治療法をする事は、あるのでしょうか?
効果は、どうなのでしょうか?
抗癌剤を終えて、ホルモン治療に入る前に、何か検査する事はありますか?
何もしていないので、癌がどうなっているのか心配です。

先生のご意見とアドバイスをお願い致します。

 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。

「閉経前の人が閉経後の治療法をする事は、あるのでしょうか?」「効果は、どうなのでしょうか?」
→本来は適応外なのですが、そのようなことを「平気で」する医師がいます。(大変、残念ながら)

 『今週のコラム 136回目 決して適応外診療を勧めることはありません。今回のガイドラインの記載には正直、迷惑であり驚いています』をご参照のこと。

「抗癌剤を終えて、ホルモン治療に入る前に、何か検査する事はありますか?」
→いっさい、ありません。
 定期的に「腫瘍マーカーの採血」をすることでしょう。