[管理番号:2758]
性別:女性
年齢:39歳
海外在住の者です。
日系の病院で受けた乳癌検診の結果が郵送で届きました。
エコー、マンモグラフィー、ともに技師さんは日本人ではなく、その国の方でした。
(アジア圏で医療は進んでいます) 現地の医師、日本人の医師が最終的な判断はしていると思われます。
エコーの結果は、左にのう胞(3mm,12時方向)、マンモグラフィーの結果は、両側乳房に微小石炭化でした。
医師の所見は、「x線検査で両側乳房に微小石炭化の集積が見られましたが、良性の変化と考えられます。
年一回の検診で経過を観察して下さい。
エコーにて左乳房12時方向に小のう胞が認められましたが、良性の変化と考えられます。
年一回の検診で経過観察して下さい。」でした。
ネットで調べると、微小石炭化の集積はまさに初期乳癌の兆候と出て来るのに、なぜ良性の変化と考えられるのでしょうか?
悪性の可能性も0ではないけれど、まだ詳しく検査する程ではないので、1年後の変化をみて、という事なのでしょうか?
半年後ではなく1年後なことから、安心してこれから1年過ごして良いのか、それともセカンドオピニオンを見付けて再検査するべきなのか、またステレオガイド下のマンモトームを今すぐにでも受けた方が安心なのかアドバイス頂けましたら大変有り難く存じます。
不安でいっぱいですので、出来るだけ白黒つけられたらとは思っています。
宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「微小石灰化の集簇」は本来カテゴリー3(要精査)となります。
そして結果的に「ステレオガイド下マンモトーム生検」となるか、「6ヵ月もしく
は1年後の経過観察」となります。
「医師の所見は、「x線検査で両側乳房に微小石灰化の集積が見られましたが、良性の変化と考えられます。年一回の検診で経過を観察して下さい」
⇒このコメントからは「医療機関に紹介するまでもない所見」と判断しているようです。
こう言うケースでは「微小石灰化の集簇」という所見ではあるが、実際は「集簇性が弱い(まばら)」「両側に同様の所見がある」などの理由があります。
その場合では「癌以外が原因でできた石灰化=良性の石灰化」である可能性が飛躍的に上がるのです。
「ネットで調べると、微小石炭化の集積はまさに初期乳癌の兆候」
⇒この表現は間違いです。
正しくは「微小石灰化の集積は、乳癌の初期の兆候の可能性がある」です。
「なぜ良性の変化と考えられるのでしょうか?」
⇒上記コメント通りです。
「微小石灰化の集積」と一括りにはできないのです。
所見として「かなり弱い」のだと思います。
「悪性の可能性も0ではないけれど、まだ詳しく検査する程ではないので、1年後の変化をみて、という事なのでしょうか?」
⇒まさにその通りです。
「半年後ではなく1年後なことから、安心してこれから1年過ごして良いのか、それともセカンドオピニオンを見付けて再検査するべきなのか」
⇒「安心して1年」でいいと思います。
「またステレオガイド下のマンモトームを今すぐにでも受けた方が安心なのか」
⇒(おそらく)ステレオガイド下マンモトーム生検の適応ではないのだと思います。
○もしも、「ステレオガイド下マンモトーム生検の適応となる」ような所見であれば、(同じ経過観察でも)「半年後、経過観察」となるでしょう。