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急に大きくなった粘液癌

[管理番号:7533]
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳癌
症状:粘液癌 マンモ4.0cm、 超音波4.2cm、 MRI5.1cm

○今年6月中旬診断、粘液ガン(針生検では純型)、ステージIIa/b
マンモ4.0cm
超音波4.2cm
MRI5.1cm
○8月初旬全摘&センチネルリンパ生検予定。
粘液ガンは比較的大人しいといわれるのに、しこりが急に大きくなってしまったので現在、オペ待ちの状態で非常に不安です。
このしこりの大きさをどう考えればいいでしょうか。

【これまでの経緯】
○昨年春ごろ、1cm程度のしこりに気づくも乳腺症を疑い様子見。
定期検診し
ていたクリニックから病院変更を決意(別のしこりで受診した際、細胞診で良性だったのに「取る?取らない?どっちでもいいよ」→様子見していたら数年後、自然消滅。
毎回、聞いても所見をきちんと言わないなど不信感があり)。

○昨年9月○日に○○センターでマンモ&超音波。

しこりは2cm以上になっていましたがMRIや生検することもなく「線維腺腫」との診断。
私は生検を希望したのですが「初診ではやらない」「様子を見て問題ない」→不信感を抱きながらも、他の病院を探しつつ様子見。

この時点で「乳がんプラザ」の存在は知っていたのでここで相談していれば…
非常に悔やまれます。

○今年5月、子宮筋腫(2017年、全摘・卵巣も)でお世話になった病院の定期受診の際に相談→翌日、超音波(マンモなし)→ガン専門病院に紹介状。
マンモがないのを理由に、すぐに相談しなかったのも後悔です。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「○昨年9月○日に○○センターでマンモ&超音波。」「しこりは2cm以上になっていましたがMRIや生検することもなく「線維腺腫」「私は生検を希望したのですが「初診ではやらない」「様子を見て問題ない」
→結果「癌だった」わけですから…

 結果論で言うつもりはないのですが
 ここには2重の問題点があります。
 ・問題点1 40歳代後半で、明らかに増大する腫瘍を「線維腺腫」と判断(センスが無さすぎ!)
 ・問題点2 (画像上、線維腺腫と思ったのはまだいいとして)患者さん側から「生検希望」されて、それを断ったこと
   
 ★私からみると(実は)1より2の方が大問題。
   (自分で生検しなくていいかな。と思って)生検をしなかったことと、「患者さんから要求されたのに生検を断った」ことでは、(その結果が癌だった場合)意味合いが全く異なってきます。
    

「このしこりの大きさをどう考えればいいでしょうか。」
→全摘すれば特に問題ないでしょう。

〇個人的感想
 「乳がんプラザ」を知っていたのであれば、(組織診してくれなかった時点で)当院に「生検希望メール」すれば、物事はこの上もなくスムーズにいったことでしょう。
 質問者は遠方にお住まいなのか、(はたまた)「大病院志向」なのか不明ですが…

 閲覧している同じ境遇の方が、正しい選択をされることを強く希望して記載しました。(質問者に失礼にあたったら申し訳ありません)

 
 


 

質問者様から 【結果2 】

私のような後悔をしないために
性別:女性
年齢:49歳
病名:
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

ご回答ありがとうございます。
普段から他の人に体調のことで相談されたら
「私になんか相談しても解決にならないよ。
 すぐにお医者さんに行きな!」
と必ず躊躇なく答える自分がなぜ、すぐに
田澤先生に相談しなかったのか…
自分で自分がわからないです。。。
大病院主義でも江戸川病院が遠かったわけでもありません(むしろ駅4つの近さだったのに。なぜ。なぜ!)
近くにある正解に あと一歩で
辿り着けるとこまで来てたのに…
どうして、そういうことになってしまったのか
考えるほど、気が変になりそうでツライですが
他の方に同じ轍を踏んで欲しくないので書きます。

○生検をしてくれなかった〇〇センターは
 大病院というわけでもなく、
 日本乳癌学会の会員で
 その先生&病院はリストにも載っています。
 
 →新幹線で遠くから来る人もいる。
  検査機器も最新のものを揃えていると宣伝していた
  ので、読影術などの技術面で劣る部分があっても
  そこは補われているかと考えた。
  (マンモの読影術がないと、マンモをしても
   見逃しが多く意味がない、と聞いて
   最初のクリニックは読影術の指導医で
   「マンモの権威」と言われていると聞いて
   罹りましたが… )
  
○自分が乳癌になるなどとは思ってもいなかった。
  (全く根拠も意味もない考えでした…)

○前の先生にも不信感を抱いていたので
  病院ジプシーみたいになるのはよくないのかな’?
  キリがないかなと、躊躇した。
 →子供の受験が落ち着くまで様子見と決め
  情報をシャットアウトした。 

○少しでも疑問があるなら、納得するまで
 信用できないお医者さんに当たったことに
 くじけて 病院探しを止めてはいけなかったです。
 一刻も早く生検で確定させること。
 様子見は意味がない(むしろ、悪手でしかない)。
 これは田澤先生も再三、おっしゃっていることですね。。。

○後悔をいくらしても、時間は巻き戻せないので
 今はできる治療を前向きにしていこうと思って
 なんとか気持ちを立て直しています。

○次の質問ができる1週間後に、別途 術式のことでご相談させていただきたいです。また術後の治療方針などで悩んだら、ご相談させていただければ幸いです。

<Q&A結果>

 
 

 

質問者様から 【質問3 】

全摘の切除範囲について
性別:女性
年齢:49歳
病名:粘液ガン
症状:ステージ2a/b

来月、左乳房全摘+同時に自家再建する予定です。

その場合、乳輪に沿ってメスを入れ、
脇に向かって1本切り込みが入ると説明を受けています。

担当医にも確認したいと思いますが、
先生にもご意見を伺いたくお願いいたします。

○粘液ガンは針生検のルートにがん細胞が残りやすいので注意が必要、と
 他のQ&Aで読みました。

 中身は全摘なので問題ないとして、針を刺した部分の
 皮膚も切り抜いてパッチを当ててもらう必要がありますか。

○腫瘍は、乳頭直下から4時の方向で皮膚表層に肉薄している
 ようです(上から撫でると腫瘍を感じる程度に)。

 再建の整容性を考えると元の皮膚を生かしたほうがいいのでしょうが、
 大丈夫なのか自分にはわかりません。

 田澤先生なら、安全を考えて乳輪より4時の方向に大きく皮膚を切除するようにしますか。

○告知直後は動転して「乳頭乳輪を残すことはできませんか」と聞いてしまい「トライしますか?できなくはないけど…マージンの2cmギリギリなので、術中に断片を検査して陰性なら残せる可能性もあるけど、定着しないことも多いのでオススメはしません」と言われました(今は全摘に決定=部分切除は考えていません)。

 

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「中身は全摘なので問題ないとして、針を刺した部分の 皮膚も切り抜いてパッチを当ててもらう必要がありますか。」
⇒「切り抜いてパッチ」とは「皮膚移植」のことですか?
 同時再建するのに皮膚移植は大変なリスクとなります。(同時再建は皮膚に負担がかかるので)

 実際にはその部分を切除して縫い合わせる(一番いいのは、その部分を切除ラインとして「ついでに切除してしまう」ということです)

「腫瘍は、乳頭直下から4時の方向で皮膚表層に肉薄」「田澤先生なら、安全を考えて乳輪より4時の方向に大きく皮膚を切除するようにしますか。」
⇒そうでないと、全摘した利点がなくなります。(局所再発のリスクを抱えることになります)

 
 

 

質問者様から 【質問4 】

今後の治療と再発のリスクについて
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳癌(粘液癌)
症状:

8月上旬に左乳房全摘、同時に自家組織での再建手術をしました。

病理の結果は、以下の通りでした。

組織型:浸潤癌 特殊型(粘液癌)
組織学的異型度:1
核異型度:1
腫瘍の大きさ(浸潤径):4.5(4.5)cm
リンパ節転移:陰性(0/2)
脈管侵襲:なし
Stage:T2 N0 M0
サブタイプ:ルミナルタイプ
ホルモン感受性:エストロゲン受容体 80%(Allred score8) プロゲステロン受容
体 40%(Allred score5)
HER2:0(なし)
Ki67:7%
断片:陰性

●ルミナールAということで、アロマターゼ阻害薬を5年間服用&経過を見ていきましょう、ということになりました。

Ki67が7%なのでオンコタイプは受けなくても大丈夫かな、と思っていますが…
この数値でオンコタイプをして抗がん剤適応になるケースも考えられるでしょうか。

●病院からもらったパンフレットではアナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾールの3種が紹介されていました。
私はアナストロゾールを出されていますが、3種の違いや特徴などがありましたら教えてください。

●2年前に子宮筋腫で子宮&卵巣を全摘しており、その後 使っていたエストラーナテープ(ホルモン剤)が乳がんの原因になったのではと思っていますが、その場合 今後の治療について注意することなどありますか。

●乳がんが確定してから申し込んでいた「唾液による癌リスク検査」のキットが届いたので、術後にやってみました。
結果は乳がんを含め、5種の癌について全て0.001%の低リスクでした。
再発のリスクが低いと思っていいのでしょうか。
誤診で治療開始まで時間をおいてしまい、腫瘍を大きくしてしまったので術後の今でも時々不安で泣いてしまうので、精神衛生上は低リスクと信じておいた方がいいのかもしれませんが…あくまでも、発展途上の検査と思って、
笑って流すのが正解でしょうか。

 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。

「Ki67が7%なのでオンコタイプは受けなくても大丈夫かな、と思っていますが… 
この数値でオンコタイプをして抗がん剤適応になるケースも考えられるでしょうか。」

⇒確率的には殆ど考えなくてもいいでしょう。

「3種の違いや特徴などがありましたら教えてください。」
⇒殆どありません。
 発売から最も長いアリミデックスが信頼性が高い位です。(副作用的にも安心)

「その場合 今後の治療について注意することなどありますか。」
⇒無関係

「あくまでも、発展途上の検査と思って、笑って流すのが正解でしょうか。」
⇒その通り。