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マンモトーム針生検での病理診断と術中病理診断で違いがある場合について

[管理番号:7695]
性別:女性
年齢:48歳
病名:乳がん
症状:

はじめまして、よろしくお願い申し上げます。

先日、乳がんの手術を受けました。

術前のマンモトーム生検ではホルモン受容体陽性(ほぼルミナールAであろう)・HER2陰性、CT・MRIで転移は見られない、腫瘍の大きさ1.5cmとの診断でした。

リンパ節切除無しの手術予定と言われていましたが、センチネルリンパ節に転移していたそうでリンパ節切除と術後に言われました。

初発であり、腫瘍の大きさや術前検査よりリンパ節転移は想定してなかった、想像以上に進行が早くHER2陽性タイプとも考える、と言われました。
正直、もやもやしたものが拭い切れず今回質問させていただきました。

1) マンモトーム生検での病理診断と術中病理診断で違いがある事はよくある事なのでしょうか。

2)術前のマンモトーム生検ではHER2陰性と言われ、術後病理検査の結果が未だの段階でHER2陽性を疑うという事は、手術される先生がガンそのものを見る事で、よく言われる顔つきといったもの、もしくは経験値よりある程度判断できるものなのでしょうか。

それともリンパ節への進行の速さより経験的予測としての判断と受け取るべきなのでしょうか。

3)センチネルリンパ節に転移があってもリンパ節転移していなかった事はご経験されておりますでしょうか。

4)これだけの情報ではありますが、田澤先生ならどのように判断されますでしょうか。

定期検診も受けてましたが異常無しといわれ、自分で違和感を感じて乳腺外来を受診しました。
エコー検査では未だ様子をみていい、と言われてましたがこちらから依頼してマンモトームを行ってもらいました。
そこで乳がんが見つかるも早期の発見だし転移もないという事で前向きに手術に望みましたが、今度はリンパ節転移、進行が早い?悪性度が高い?といった懸念を伝えられ、どんどん心を打ち砕かれていく感じがしております。

病理の結果を待つべきという事はわかっておりますが、居ても立っても居られなく先生のご意見を聞かせていただければと思い質問させていただきました。

よろしくお願い申し上げます。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「想像以上に進行が早くHER2陽性タイプとも考える」
⇒?
 常識外(普通は「そんな風に」想像しません)

「1) マンモトーム生検での病理診断と術中病理診断で違いがある事はよくある事なのでしょうか。」
⇒HER2がですか?

 殆どありません。

「2)術前のマンモトーム生検ではHER2陰性と言われ、術後病理検査の結果が未だの段階でHER2陽性を疑う」
⇒普通は(常識的に)そんなことを想像しません。

「手術される先生がガンそのものを見る事で、よく言われる顔つきといったもの、もしくは経験値よりある程度判断できるものなのでしょうか。」
⇒そんなことはありません。
 考えすぎです。

「それともリンパ節への進行の速さより経験的予測としての判断と受け取るべきなのでしょうか」
⇒全くそんなことはありません。(あまりにも発想が飛躍しています)

「センチネルリンパ節に転移があってもリンパ節転移していなかった事はご経験されておりますでしょうか。」
⇒この意味は

 センチネルリンパ節にのみ転移していて(追加で郭清した)リンパ節には転移が無かった。ということですか?
 それは「珍しくもなんとも」ありません。

「これだけの情報ではありますが、田澤先生ならどのように判断されますでしょうか」
⇒サブタイプは変わらない(HER2は陰性)だと普通に思います。