[管理番号:2892]
性別:女性
年齢:48歳
初めて相談させて頂きます。
右乳房に1cmと8㎜の2つの腫瘍が並んであり、今年の1月に乳癌の温存摘出手術を受けました。
病理の結果、多発性の浸潤性乳管癌で、T1 N0
組織学異形度1 ホルモン受容体陽性(100%)
HER2陰性 Ki-67が38%なので、ルミナールbタイプ
なので、放射線とホルモン療法の前に抗がん剤をするように言われました。
現在、FECを3週間ごとにしていて来週4回目が終わります。
その後にウィークリーパクリタキセルを16回と言われています。
副作用を考えるとFECだけで終わり
たいのですが、主治医はパクリタキセルを
追加するとしないとでは再発率が違う、最初が肝心と勧めてきます。
やはり、パクリタキセルもした方がいいのでしょうか。
FECだけのときとどれくらい再発率が違うのでしょうか。
最近になって、田澤先生のサイトを見るようになり、
私の場合はもうしてしまっていることもあり、化学療法はFECだけで十分ではないかと思い、相談させてもらいました。
お忙しい中、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
今日は。田澤です。
「腫瘍径やリンパ節転移」についての正確な情報はありませんが、pT1c, pN0, luminalB, NG1として計算します。
「やはり、パクリタキセルもした方がいいのでしょうか。
FECだけのときとどれくらい再発率が違うのでしょうか。」
⇒殆ど「効果の上乗せ」はありません。
FECだけで「上乗せは4%」
そこにパクリタキセルを追加しても「5%」つまり「僅か1%」しか違いません。
○そもそも質問者のようなluminal Bでは「TC療法」が標準であり、
「アンスラサイクリン+タキサン(質問者のケースではFEC+パクリタキセル)」は「過剰」に思います。
質問者様から 【質問2】
前回相談させていただきました、ステージ1、リンパ節転移なし、ルミナールBタイプの者です。
術後の抗がん剤について、丁寧に数字(%)で説明をしていただき有難うございました。
主治医にはFEC4回目にこれで終わりますと伝えましたところ、パクリタキセルするのを前提でFECの投与量を減らしてあるから、それをしないならあと2回しなければいけないと言われました。
つらい副作用から解放されると思っていたので、戸惑っています。
投与量は、エビルビシン130mg エンドキサン500mg
5ーFU500mg
以上を4回しました。
体表面席は1548㎡です。
これで、終わりたい気持ちが強いのですが、4回で終了すると効果(4%)は全くないのでしょうか?
お忙しいところすみません。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
アンスラサイクリンの量ですね。
「パクリタキセルするのを前提でFECの投与量を減らしてあるから、それをしないならあと2回しなければいけないと言われました」
⇒確かに少なめに投与されていますね。
「これで、終わりたい気持ちが強いのですが、4回で終了すると効果(4%)は全くないのでしょうか?」
⇒この量でのエビデンスはありませんが、そもそもルミナールBなのだから(ホルモン感受性陽性)、トリプルネガティブやHER2タイプとはことなり、「抗がん剤は主役でとはなりません)
ご本人が「きつい」と感じるのであれば辞めてもいいとは思います。