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ルミナルAの治療でよいか

[管理番号:3748]
性別:女性
年齢:51歳
 
田澤先生こんにちは。
よろしくお願いします。
 
マンモグラフィフィー(縦、横、部分)、超音波(エコー)、針生検
(組織診)、MRIを受け、乳がんと診断されました。
 
今のところ以下の通りです。
○癌の種類は、浸潤癌
○大きさは、超音波では2.8cm、MRIでは3cm
○しこりの数は、1個(エコー、MRI)
○異型度(グレード)は、2(腺管2核異型2細胞分裂2)
○ERは陽性99%
○PgRは陽性70%
○HER2は 1+(陰性)
○ki67は 20%(80/440)
以上です。
 
ステージⅡA、ルミナルBのようです。
画像が割と境界がはっきりしているせいか、
手術(温存)を勧められ、その際、リンパ節に転移が3個以上あればリンパ節郭清、2個以下なら放射線照射を提案されました。
手術後3週間で癌の詳細がわかり、その後さらに2週間でその後の治療方針がわかり、患者が選ぶことになるそうです。
 
温存で取り切れれば、その後は
○温存+放射線+ホルモン療法
取り切れなければ、
○さらに手術(全摘)
あるいは、
○手術はもうしないで放射線治療
ということになる可能性がある、という説明を受けました。
 
画像ではしこりは私が見ても境界線のはっきりした丸でした。
主治医の先生は、「ルミナルBにはなりますが、ルミナルAの治療をします」とおっしゃいました。
 
田澤先生も温存になさいますか、それとも全摘になさいますか。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
 
「田澤先生も温存になさいますか、それとも全摘になさいますか」
⇒物事はシンプルに考えましょう。
 「温存か全摘か?」というのは
 ①MRIを含めた拡がり診断から、(温存した場合の)整容性が保たれるか?
 ②患者さん自身が「温存を希望するのか?」
 この2点できまります。その他の条件(サブタイプもステージも何ら関係ありません)
 と、いうことで…
 
 (画像診断上で温存が可能との判断があるようなので)「温存もできますよ」と提案はします。
 ♯最終的に、(術後の放射線照射が必要である事などを含め)ご本人が決めることなのです。
 
○ちなみにKi67=20%は「そもそもルミナールA」だと思います。

 
 


 

質問者様から 【結果2 温存・抗癌剤・放射線・ホルモン治療をしています】

性別:女性
年齢:52歳
病名:乳癌
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

田澤先生、その節はありがとうございました。
その後、温存手術を行い、抗癌剤(ddEC)、放射線26回を行い、今はホルモン治療(フェマーラ)継続中です。
もうすぐ術後2年目を迎えます。
田澤先生のコラムやQ&Aを楽しみに拝見させていただいています。
今後ともよろしくお願いします。

<Q&A結果>

 
 


 

質問者様から 【結果3 】

「8001.病理組織micropapillary carcinomaの純型の術後治療」を拝見して
性別:女性
年齢:54歳
病名:micropapillary carcinomaの純型
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

田澤先生
その節は回答いただき、ありがとうございました。
術後3年経ち、ホルモン治療(フェマーラ)継続中です。

さて、先日私と病理が一緒の方が質問をされていて、とても懐かしくなり、現在の状況を送信しようと思いたちました。現在のところ、再発も転移もなく、元気に過ごしています。

術後(3年前)の病理結果は以下の通りでした。

(ここから)
Breast carcinoma,left D-area,4.7×2×1.8cm, Invasive micropapillary carcinoma,f,ly1,v0

左側乳腺切除材料
肉眼所見
検体:7.5×6×2.4㎝
乳癌病巣の数:1
占拠部位:左D領域
肉眼型:浸潤型
大きさ:4.7×2×1.8㎝

組織学的所見
組織型:浸潤癌
組織型の優勢度:invasive micropapillary carcinoma
組織学的波及度:f
脈管侵襲:ly1.v0
断端:足側断端(割面М・標本25)の割面に癌をみます。そのほかの断端は陰性です。

Nuclear atypical score:2点
Mitotic counts score:スコア1
Nuclear grade:(上記2つの合計値)Grade1(3点)

腺管形成 2点:10%以上75%未満
核異型  2点:中等度
核分裂像10視野 1点:2/400倍
GradeⅠ合計5点で、高分化相当

検体の中央部から足側にかけて癌の広がりをみます。
癌の主座は白色充実性の腫瘤性病変となります。
癌は狭細な間質成分を介して乳頭状、腺腔様構造を形成しながら増殖しています。
浸潤癌の範囲内に非浸潤癌も認めます。

【追加報告】
ER:陽性、90%
PgR:陽性、60%
HER2:0
MIB-1/Ki67 陽性率:19%

Carcinoma cells isentified,sentinel lymph nodes,frozen,n(+)3/5

【迅速診断】
①センチネルリンパ節1個(2切)
②センチネルリンパ節1個(2切)
③センチネルリンパ節1個(そのまま)
④⑤センチネルリンパ節1個(4+3切)
⑥センチネルリンパ節1個(3切)
検体②と③のセンチネルリンパ節に癌の伸展をみます。
浸潤径は、最大径で3mmとなります。
迅速診では、n(+)2/5と評価します。

【永久標本】
迅速診の所見に加えて、検体⑤にも癌を認めます。
最終的に、n(+)3/5と評価します。
(ここまで)

病理結果は以上です。

次に、術後すぐの治療方針案は以下の通りでした。

(ここから)
①化学療法を行う。
dose-dense EC
の後に
dose-denseパクリタキセル

②ホルモン療法を行う。
フェマーラ(レトロゾール)

③放射線26回
※②と③は並行して行う。
(ここまで)

以上が案でした。

①化学療法(抗がん剤)の日程の予定について
11月(下旬)日(月)抗がん剤治療の説明
11月(下旬)日(木)EC初回
11月(下旬)日(日)白血球を上げる注射(ジーラスタ)
12月(上旬)日(木)EC2回目→(日)にジーラスタ
12月(下旬)日(木)EC3回目→(日)にジーラスタ
1月(上旬)日(木)EC4回目→(日)にジーラスタ

1月(中旬)日(木)パクリタキセル1回目
2月(上旬)日(木)パクリタキセル2回目
2月(中旬)日(木)パクリタキセル3回目
(予定ここまで)

主治医の先生によると、私の癌は顔つきのおとなしい癌であり、Ki67などを見ても、ゆっくりした癌だと思われるそうです。オンコタイプDXをもししたら、低リスクと出るだろうとのことでした。

しかしながら、
大きさが、4.7×2×1.8㎝
ということで、大きかったことと、
invasive micropapillary carcinoma
ということから、
無治療だと60%の再発率だということで、
抗がん剤治療を提案されました。

抗がん剤のレジメンについては、
最初(術後病理結果が半分出た段階)から
EC+パクリタキセル
を示唆されていました。

病理結果説明時には、
【1】dose-denseEC+dose-denseパクリタキセル
【2】TC
【3】CMF
の3つのレジメンを提示されました。
しかし、主治医の先生のお気持ちは【1】のようでした。

病理結果説明時には、主人も付き添っていましたので、【1】の抗がん剤治療をしよう、ということになりました。

その後、ddの辛さやジーラスタの辛さに耐えられず、ddEC完遂したあと、パクリタキセルは中止しました。
そして、放射線治療とフェマーラを並行して行い、フェマーラは現在も継続中です。

抗がん剤の種類や有無など田澤先生とお考えが違うかもしれませんし、今後どうなるかはわかりませんが、手術と抗がん剤を担当してくださった主治医の先生に感謝しております。

また、色々な乳癌の情報を提供してくださったり、広く質問を受け付けてくださっている田澤先生、すごく感謝しています。ありがとうございます。
心の平静を保てたのは、田澤先生の乳がんプラザのお陰でもあります。

今後ともどうぞよろしくお願いします。

1年後にまた結果報告したいと思います。
長文失礼いたしました。ありがとうございました。

【追記】
追記させてください。時系列で書きます。

①告知
②温存手術(全身麻酔)
③病理結果(断端陽性)
④温存手術(局所麻酔)
⑤抗がん剤(ddEC)
⑥ホルモン治療開始(フェマーラ)現在も継続中
⑦放射線(リニアック 23回通常2gy +3回ブースト)
です。
病理結果が出て3日後に追加切除を行い、癌は取り切れています。

<Q&A結果>

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