[管理番号:656]
性別:女性
年齢:42歳
質問者様の以前の質問質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。 |
早速のご回答ありがとうございました。お忙しい中すぐにお返事くださり感謝しております。
さて、リュープリン注射については妻も自分も受けない方向なのですが、もう一つご質問させてください。
妻には子宮筋腫があり(主治医からは気にしなくて良いとは言われましたが)、ホルモン療法により子宮がん(子宮体がん?)の確率がわずかだが上がると聞かされました。
リュープリン注射で生理を止めることにより子宮がん(子宮体がん?)の予防にもつながるからすすめられるのでしょうか。
リュープリン注射と子宮がん(子宮体がん?)の関係がいまいちよく理解できません。先生のお考えをお聞かせください。
申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「タモキシフェンとLH-RHagonist併用」による子宮への影響ですね。
まずは「子宮筋腫への影響」と「子宮体癌リスク」は全く分けて考えなくてはいけません。
回答
「子宮筋腫があり(主治医からは気にしなくて良いとは言われましたが)」
⇒これは生理が止まると自然と小さくなるものです。
つまりLH-RHagonistを用いることで抑制効果が期待できます。
「ホルモン療法により子宮がん(子宮体がん?)の確率がわずかだが上がる」
⇒タモキシフェンの10年投与によって「子宮体癌と肺動脈塞栓による死亡リスク」は0.4%増加します。(これは乳癌死を低下させる事による死亡リスク低下の1/30の値です)
「リュープリン注射で生理を止めることにより子宮がん(子宮体がん?)の予防にもつながるからすすめられるのでしょうか。」
⇒それは違います。
LH-RHagonistによる「子宮体癌抑制効果」はありません。
タモキシフェンによる「子宮内膜刺激作用が子宮体癌発生リスクを増加させる」訳ですが、それを「LH-RHagonistが抑制する」訳ではないのです。
質問者様から 【感想2】
お世話になります。詳しいご説明ありがとうございます。
大変参考になりました。
リュープリン注射が子宮がんの抑制になるというわけではないのですね。
もやもやしたものがすっきりした感じです。
また何かわからないことがあればご質問させてください。
本当にありがとうございました。