[管理番号:7902]
性別:女性
年齢:50歳
病名:
症状:
局所再発乳ガンに関して、ご教示願います。
?治療経緯
2014年12月 45歳 硬がん トリプルポジティブ、核グレード3
腫瘍径1.7センチ
部分切除を行った。
断端陽性も主治医の判断で再切除せず。
術後、FEC×4 ハーセプチン×17 放射線ブースト合わせて30回照射。
化学閉経し、アリミデックス服用が現在まで続く。
主治医は、あまり検査に積極的ではなく、3ケ月に1度
ホルモン剤処方時ごとに血液検査だけ行っており(腫瘍マーカーを見ているのでしょうか?)
マンモや超音波検査は、患者側から言わないと実施してくれない状況でした。
CTなども今回までとっていません。
昨年初め頃、術後3年のマンモ結果にてmmtを行い
検体のうち、一本細胞診したほうが確実との検査結果の記載あるも
またしても主治医の判断で経過観察となる。
今年5月に超音波検査した結果は、班痕のみと言われていた。
(超音波検査は、技師が行います。)
しかし、この度乳ガン術後丸5年を前に、会社の健康診断で膵臓疾患の疑疑いがあり
精密検査を促され、胸部腹部のCTを取った結果
膵臓他遠隔転移はなかったが、乳ガン局所再発3センチ程度疑いありと診断された。
今月末に細胞診を行う予定で、既に再発の可能性が高いことから、来月末に手術の予約を取っています。
質問です。
1 局所再発3センチの所見は、急いで全摘すべきではないですか。
2 局所再発の場合、全身治療不要かと思いますが、浸潤がんでも抗がん剤は不要なのですか。
(主治医からは、初発でFECをしているので今度はは全摘後TCを行うと言われています)
3 全摘後は、ホルモンの感度が高い場合は 初発から5年経過となりますが、引き続きアリミデックスを服用すべきですか。
都度、主治医の言いなりではなく、いろいろこちらのサイトで勉強しておけばと後悔しています。
既出の内容と同様、何があっても局所再発は全身治療不要でよいでしょうか。
腫瘍径が大きいので気になっております。
どうぞ宜しくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「1 局所再発3センチの所見は、急いで全摘すべきではないですか。」
⇒「来月末」であれば、十分許容範囲だと思います。(そこまでの緊急性はないようです)
「2 局所再発の場合、全身治療不要かと思いますが、浸潤がんでも抗がん剤は不要なのですか。」
⇒不要と思います。(初回で抗がん剤しているのだから)
本来温存乳房内再発した場合は、「その時に全摘すれば」最初から全摘と予後は一
緒なのです。(ただ、「取り残しを取り直す」だけでいいのです)
『今週のコラム 84回目 「初回手術の取り残しを摘出するだけでよい」と言う事なのです。』をご参照に。
「3 全摘後は、ホルモンの感度が高い場合は 初発から5年経過となりますが、引き続きアリミデックスを服用すべきですか。」
⇒そもそもホルモン療法は5年~10年となるので、これは「アリ」でしょう。
質問者様から 【質問2 】
局所再発・リンパ節転移術後治療について
性別:女性
年齢:50歳
病名:
症状:
以前質問いたしました内容について引き続きご教示願います。
部分切除後、局所再発の摘出手術を行う直前に
セルフチェックで腋下にしこりをみつけました。
結果的に、乳房全摘およびレベル2のリンパ隔清を行いました。
病理結果は予想よりはるかに超え
癌の腫瘍5cm超(生検時にも別途2cm摘出しています。)
リンパ節転移8/13個
断端陰性も2~3mmの隣接部分あり
her2 +3
ホルモン陰性
でした。
年明けより、ドセタキセル・ハーセプチン・パージェダ投与予定です。
以下質問です。
①初発のステージに置き換えると、ステージ3相当になりますが再発リンパ転移her2型でも、70~80%の完治は見込めますか。
②断端陰性も2~3mmの隣接部分があるということですが
初発で放射線照射済、乳房全摘したことから再切除等はできないと思います。
結果として取っていないリンパ節や他部分の転移や再再発のリスクは高くなるということでしょうか。
③前回アリミデックスは継続服用をご指示いただきましたが
今回の結果がホルモン陰性となったので今後は服用中止となるでよいでしょうか。
宜しくお願いします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「局所再発の摘出手術を行う直前にセルフチェックで腋下にしこりをみつけました。」
→?
通常は(患者さん自身が見つける前に)手術前の診察の中でエコーで医師が気付くのでは??(執刀医は術前エコーしていなかった??)
「①初発のステージに置き換えると、ステージ3相当になりますが
再発リンパ転移her2型でも、70~80%の完治は見込めますか。」
→抗HER2療法は再発率を半分にするので、そう思います。
「②断端陰性も2~3mmの隣接部分があるということですが
初発で放射線照射済、乳房全摘したことから再切除等は
できないと思います。
結果として取っていないリンパ節や他部分の転移や再再発のリスクは高くなるということでしょうか。」
→全摘して郭清しているのだから、局所再発はもう起こらない「筈」です。
「③前回アリミデックスは継続服用をご指示いただきましたが今回の結果がホルモン陰性となったので今後は服用中止となるでよいでしょうか。」
→そうなります。